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2010年10 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「博士が語る実践の経営⑩」より

2010.10.22の日経産業新聞の「博士が語る実践の経営⑩」から

中堅企業の採用は「玉石混交の多様な」人財が有効

コラムの著者藤田東久夫氏は、「大企業も倒産する。現に私が以前勤めていた会社は倒産した。周囲は有名大学卒の秀才ばかりだった。そうかと思うと秀才が集まりそうもない老舗が300年続いたりする。」という。優秀な人材を選ぶのが人事採用の性癖だとも言い放つ。秀才と凡才も業務遂行のフェーズや部署によって適宜バランス良く採用するのが肝要のようだ。

経営環境が整備され、知見が重要な時は秀才は少数精鋭で良い。経営環境が現状のように予測不能であれば、タフネスがある凡才が重要ともいえる。

新卒ばかりも危険。中途採用も外部で学んできただけあって成長していることもある。このような玉石混交で多様な人財が会社を粘り強くなる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑧」より

2010.10.21の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑧」から

自社の市場の精通度と技術力で参入戦略をねろう

コラムでは、アライアンス戦略として有名な親和性マトリックスによる説明を解説している。親和性マトリックスとは、以下のような分析である:

Matrix 提携先との親和性だが、(1)双方がマーケティング、技術で相補関係にあるか⇒マーケティング、技術でどちらリードし、収益分配明確にする (2)一過性でなく継続的に事業推進可能か⇒双方組むことで、お互いの商品戦略、事業戦略が実行できるか

などを点検すべきであろう。国内企業では、意外にオープンイノベーションと同様、他社との連携を苦手にしている。こういった古典的な分析も必要だ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「点検成長力:SNSからSGPへ、ミクシィ」から

2010.10.20の日経産業新聞の「点検成長力:SNSからSGPへ、ミクシィ」から

次期SNSの覇者は国際的な人脈情報プラットフォーム(SGP)

コラムでは、ミクシィが、SNS会員内部の交流サイトから一皮むけ、外部との連携であるAPI(Application Programing Interface)を強化することで、Social Grapgh Provider (人脈情報事業提供者)に変貌することを取り上げている。

国内では、ヤフー、楽天、カカクコム、DeNAでAPI連携を、中国や韓国との提携も念頭に置き、オープン化を進めていくようだ。米国ではフェイースブックが同様のSGPを目指し事業として成功していることから、同社もこの拡大によって、収益源の拡大が見込めるからだ。

懸念もある。米国主導のITプラットフォーム。ここには開発側の言語処理以上の壁として、会員のマインドもあると思われる。フェースブックなど欧米のSGPの多くは、実名での会員展開を行っていることに対して、国内では抵抗がないわけではない。SGPでのガラパゴス化は孤立を意味し、プラットフォーム事業の展開に失速感をもたらす可能性もあるからだ。

ともあれ、会員が、どのSGPに加入するかは、各自のソーシャルグラフに依存する。そのとき、ミクシィはそこまで選ばれるであろうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑦」より

2010.10.20の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑦」から

R&Dポートフォリオで事業戦略とのかい離を点検

コラムでは、技術戦略の基本となる研究投資について、財務戦略と事業戦略から解説している。従来の財務戦略では、R&D(研究開発)プロジェクトで将来生み出すキャッシュフローを予測するもので、良く使われるのは、MPV(正味現在価値)とIRR(内部収益率)。ただし、これは恣意的に数字を作れるという欠点がある。

そこで、R&Dプロジェクトの自社での投資対効果予想が事業戦略と乖離していないかを点検する必要がある。

コラムでは、R&Dプロジェクトのポートフォリオを縦軸に革新性の度合い、横軸にマーケットインパクトを取り、各プロジェクトに投資しているリソースを円の大きさでプロットする方法を紹介している。

所謂、新規事業やR&DでのROI(投資効率)を見る方法で、将来収益の妥当性を裏付けようというものである。また、投機的なプロジェクトの多少、競合優位性、ブレークスルーへの長期投資事案等の分析でもここでのR&Dポートフォリオ分析は有用だ。

ただ、コラムには書かれていないが、あくまでもR&Dは未来予測。選択と集中が最も有力視される戦略でもある。将来に悲観するより、現在の環境での幸せを求めてから次にイノベーション戦略をねることも重要だろう。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「見直そうノート術④」より

2010.10.19の日経産業新聞の「見直そうノート術④」から

クラウドサービスを得失を知って知的生産に活用しよう

コラムでは、紙のノートやメモと一緒に利用できるネットサービスを紹介。情報やアイデアの整理に、ネットワークで最近注目されるクラウドコンピューティングの得失をしって有効に利用しよう。

【コスト面】

クライドサービスで保存できる容量に制限があるものは無料が多い。コラムで紹介しているドロップボックス や エバーノート は特定の利用期間で容量内なら無料だ

【機能】

テキストからファイルごと、図形、写真、音声、ビデオといった発想の断片やアイデア保存できる。

【利点】

インターネットの接続環境であれば、保管したパソコンに限らず、別のパソコンや高機能携帯電話端末で閲覧や編集できるものもある。

【課題】

・タグ付けや上記のコンテンツの形式で自らのルールを決めておかないと、大量のデータの中に必要なものを取り出すことができず、反って不便。

⇒コラムでは、機能を絞っての利用を薦めている。例えば、ドロップボックスはフフォルダ機能がパソコンのように階層で管理できるので、完成資料や未完成の資料などの保管にだけ使う、といった具合だ。

・ノートやメモからのアイデアや情報をクラウドサービスを使って、どのように整理していくかを自らきめておくことも重要。

筆者も、他者と共有したい情報と自分だけの情報を異なったクラウドサービスで行い、ノートや新聞記事の切り抜きなどをPDF化して、目的別に保管の先を変えて使っている。

「クラウド」をうまく活用してノートやメモ、録音や覚えなどを有効活用したいものである。