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2010.10.20の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑦」から

R&Dポートフォリオで事業戦略とのかい離を点検

コラムでは、技術戦略の基本となる研究投資について、財務戦略と事業戦略から解説している。従来の財務戦略では、R&D(研究開発)プロジェクトで将来生み出すキャッシュフローを予測するもので、良く使われるのは、MPV(正味現在価値)とIRR(内部収益率)。ただし、これは恣意的に数字を作れるという欠点がある。

そこで、R&Dプロジェクトの自社での投資対効果予想が事業戦略と乖離していないかを点検する必要がある。

コラムでは、R&Dプロジェクトのポートフォリオを縦軸に革新性の度合い、横軸にマーケットインパクトを取り、各プロジェクトに投資しているリソースを円の大きさでプロットする方法を紹介している。

所謂、新規事業やR&DでのROI(投資効率)を見る方法で、将来収益の妥当性を裏付けようというものである。また、投機的なプロジェクトの多少、競合優位性、ブレークスルーへの長期投資事案等の分析でもここでのR&Dポートフォリオ分析は有用だ。

ただ、コラムには書かれていないが、あくまでもR&Dは未来予測。選択と集中が最も有力視される戦略でもある。将来に悲観するより、現在の環境での幸せを求めてから次にイノベーション戦略をねることも重要だろう。

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