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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:サービスの透明性、人の想い伝える機会にも」から 

2021.8.27  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:サービスの透明性、人の想い伝える機会にも」から

透明性は機能・技術だけでなく価格や人間性までも伝える

 コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、コロナ禍で営業を続けるサービス業に対する顧客の関心は、期待するサービスの価値と感染対策を如何に行いながら価値提供をしているかという厳しい目があると語っている。

◯単に「安心安全です」では納得しないお客様

 小野教授は、事業者と顧客とのコミュニケーションで「うちは安心安全です」と訴求するだけでは十分ではないという。顧客の目がコロナ禍で安心安全を提供する具体的な情報を欲しているからだという。

例えば、非接触のサービス対応、設備・施設や従業員が取り組んでいる日常業務での衛生管理の様子、お客様自身に守ってもらうプロセスやルールまで、より徹底した情報提供が必要だという。

ホテルチェーンや航空会社の中には利用者が直接見ることができない掃除業務や感染対策などの裏方の仕事を撮影し、どのようなポリシーで営業しているかを客室のテレビや機内モニターで説明している。つまり今までブラックボックスであったサービスの内容と過程の透明性を高めて、技術的な安全性をいうだけでなく心から安心させて信頼を構築するという考えであるという。

透明性は、機能的ないしは技術的な側面、原価や変動価格といった価格の側面、その製品・サービスにいかに人の手や思いが加わっているかという人間的な側面を伝えるチャンスとして捉えることもできる。🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:お盆の墓参り、50〜60代でも減少」から 

2021.8.25 日経産業新聞の記事「トレンド語り:お盆の墓参り、50〜60代でも減少」から

コロナ禍前から既に変化

 コラムの著者 山本 直人氏(コンサルタント・青山学院大学兼任講師)は、博報堂生活総合研究所が実施している「生活定点」調査での夏休み、帰省の変化について考察している。

◯お盆は帰省といったステレオタイプになっている

 山本氏によれば、同研究所の定点調査の項目に「お盆の墓参り」があるという。調査ではこの1年間の経験を尋ねている。2020年6月から7月の調査であるので、昨年のお盆のコロナ禍の影響は入っていない。

2008年以降のデータを追うと、

  • 全世代で減少
  • 年代別では60歳代がピーク、年代が下がるにつれて低下
  • ピークの60歳代も低下

といった結果であったという。低下の要因として考えられるのは、

  • お盆と夏休みを分けて考えている
  • 家族旅行が目的なら、墓参りは別の日程でも良いかも
  • 猛暑の時に墓参は厳しい
  • お盆は帰省といった概念が消えつつある
  • 少子化で国許に帰る意義が薄い

とあげることができるが、何にしてもコロナが要因ではない。既に、墓参の考えが変わっていたようだ。👋🍄💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:EVにも水素のリスク」から

2021.8.23  日経産業新聞の記事「眼光紙背:EVにも水素のリスク」から

EVでは無縁と思われていた水素だが

水素リスクとは無縁と思われているEV(電気自動車)だが思わぬところに水素リスクがあるとコラムの著者は指摘している。

○縁の下の力持ちのベアリングに水素が災い

 コラムの著者によれば、水素の持つ負の面である「脆(ぜい)化」がEVなどに水素のリスクを生じさせているという。脆化とは、水素に触れるとさまざまな物質が劣化する現象であるという。これまで、水素エンジンが普及しなかった要因もこの脆化である。

しかし、トヨタ自動車が水素を直接燃やす水素エンジンを開発し、24時間耐久レースに参戦して完走させた。これにより、排ガスに二酸化炭素を含まず、EVでなくてもカーボンフリー車ができることを世界に示した。もちろん、今回の水素エンジンは脆化対策をいくつも施し、同じく水素を燃料とする燃料電池車(FCV)の技術も動員したという。

EVに生じる水素はベアリングであるという。ベアリング製造の大手NTNの先端技術研究所では、そのメカニズムを解明している:

  • クルマの軽量化に伴ってポンプが小さくなり潤滑油の供給量が減るにも関わらずモーターの回転数は急激に増える。ベアリングにとっては過酷な条件となる。
  • 潤滑油の膜の一部で途切れ、ベアリング内面を保護する酸化鉄層が摩耗する。
  • 露出した金属の地肌とベアリングのボールに挟まれた潤滑油が分解して水素が発生する。
  • 地肌内部の入り込んだ水素で、1200マイクロメートルという超薄の金属膜が剥がれ落ちる。そのごガタガタとベアリングは揺れ始め、最後は役立たなくなる。

このメカニズムに対して、NTNは金属を窒素処理して強化し、微細な金属化合物を表面に分散させて水素の発生と浸透を抑えたベアリングを開発した。EVを支える技術はどうやらリチウムイオン二次電池だけでなく、脆化対策したベアリングにもあるようだ。📺🎥🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:酒造会社❌医大の吟醸酒」から 

2021..8.20   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:酒造会社❌医大の吟醸酒」から

福島の良さを製品を通じてアピール

 コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が今回取り上げるのは、福島県郡山市の笹の川酒造が福島県産の米を使用した吟醸酒で想定以上の売上となった要因について語っている。

◯美味しく健康なものを紹介

 高岡教授によれば、商品は3ヶ月熟成の「C10」と1年間熟成の「C8」の2種類で、福島県立医科大学の下村健寿教授、前島裕子特任教授、堀田彰一郎講師とともに研究開発を続け、ウイスキーの熟成に利用したオーク樽を使って日本酒を熟成させ、健康促進にもつながる成分を多く含む吟醸酒の開発に成功したという。

福島県産の風評被害に苦しむ多くの人に対して、農産物は安全であるとアピールを行なってはいるものの、安全性に加えて、健康に良い、美味しいという評判を作り出すことが重要だと、下村教授は、今回の吟醸酒を開発する契機になったと語っている。一方、共同開発を持ちっかけられた笹の川酒造社長 山口 晢藏氏は、日本酒の醸造とウイスキーの蒸留の両方を福島県内で手掛けているのは同社だけという自負とチャレンジする社風で、即座に引き受けたという。

  • 3ヶ月熟成「C10」:美肌成分のフェルラ酸を多く含有。
  • 1年間熟成「C8」:抗炎症成分のバニリン酸を多く含有。

これらを研究成果として順天堂大学 小林 弘幸教授の協力を得て商品化した。味についてもリピートが多いことから消費者から高い評価を得ているという。ウイスキーのような芳醇な味わいを楽しむ日本酒という新しいカテゴリーを開拓した事例と、高岡教授は評価している。🍶🗒🍱☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:山梨・小菅村の小さな家、地域の資産、賢く活用」から 

2021.8.18  日経産業新聞の記事「いいモノ語り:山梨・小菅村の小さな家、地域の資産、賢く活用」から

施主、地元企業、地域経済に三方良し

 コラムの著者 栗坂 秀夫氏(パンパシフィックデザインアソシエーツ代表)は、地域産業に貢献し、生活者も潤う山梨・小菅村でのタイニーハウス(小さな家)のプロジェクトについて紹介している。

○地域の資産を賢く活用

 栗坂氏によれば、このタイニーハウスは小さくても快適な家をコンセプトに1級建築士で技術士の和田隆男氏がプロジェクトリーダーとして5年前から始めたという。和田氏はタイニーハウスを通じて、新しい住まい方を提案している。

  • 小菅村の杉材を利用
  • 第1号は建坪4坪、8畳1間の住居
  • 建物内にはロフトを2段配置、トイレ、シャワー、台所など生活に必要な設備を備える

小菅村の杉材を使うことで、建築費を安くでき、村の経済、雇用へ寄与する。

タイニーハウスは、便利な場所を選びことで立派な家を建てることで多額の負担を伴うこれまでの住居とは逆である。施主の経済的負担を減らし、自然を楽しめる場所に建て、仕事も、人生も楽しめるように考慮されている。まさに村の資産を活用し、三方良しを目指す注目のプロジェクトである。🌲🏠🍽🍝📗🦠😷🖥👧👦🛌👧🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵