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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:企業を萎縮させる政治リスク」から

2018.11.22  日経産業新聞の記事「眼光紙背:企業を萎縮させる政治リスク」から

国内市場が人口減少で縮小して活路を求めた先に米中の政治リスク

 コラムの著者は、少子高齢化で国内市場が縮小し活路を海外に求めた企業に新たな政治リスクが生じているという。

○政府からの情報開示が遅れると致命的

 国内市場縮小に対して海外に活路を求める、特に製造業にとっては、政治リスクが新たにクローズアップされてきた。特に輸出市場の約4割を占める米国と中国で経済合理性が通じず、政治的な規制が行く手を阻むようになってきている。

まず、中国は、同政府の債務圧縮策に伴う景気悪化や米国との貿易戦争で需要が減速する。さらに新規の工場建設や増設に対して中国政府は規制をかける方針だという。

米国は、対米黒字の過半を生み出す自動車業界への風当たりを厳しくなるという。減産のみならず為替条項も求めてきている。予測では関連事業も含めて日本全体の成長を1%も押し下げる懸念があるという!

さらに、ロシアである。日露の領土交渉でロシアへの経済協力も流動的となっていて、企業の投資計画も不安定要素となっている。

いずれも外交交渉であって不確定なのは止む得ないところもあるが、交渉過程で政府からの情報開示が十分でなく遅れが生じるようでは生産投資を必要以上に萎縮しかねない。政府の積極的な情報開示が重要となる。📶💡🔎⚡️happy01🌏🇺🇸🇨🇳🇷🇺


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:知識を万能としない謙虚さ、認識した事柄、分類し体系化」から

2018.11.27  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:知識を万能としない謙虚さ、認識した事柄、分類し体系化」から

整理をすることの意義

 コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回の要素還元論と全体論を受けて分類と体系化について語っている。

◯知識万能に対する枷を考慮

  和田教授は、自然界、生物界、人間社会、つまり森羅万象は、システムとして階層構造を作ることは前回ふれていたが、今回は、既知の知識と得た情報との整合をとる、整理について語っている。

すでに自分が持っている知識体系、そして人類の知識体系に合理的にマッチさせて理解することで整理する。そのために認識した複雑多岐にわたる事柄を、既存の分類様式に整頓し、体系づけなければならない。分類は共通点を累にまとめ、これをどんどん進めていき最小要素まで分類する。

欧州では、近代哲学で知識あり方を分析してきた。面白いことにドイツの哲学者カントは「信仰に場所をあけるために知識を制限せざるをえなかった」といった。そこに、万物の理解に支配的な知識を万能のものとせず、信仰・信念・知恵の働きに配慮した見事な謙虚さがあるという。🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本はまだ『一流国』か」から

2018.11.21   日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本はまだ『一流国』か」から

半導体技術の二の舞か

 コラムの著者は、次世代の巨大加速器「国際リニアコライダー」の日本誘致に文科省が慎重になっている中で、かつての半導体技術で投資を怠ったことによるその後の衰退の二の舞にならないか懸念している。

○日米欧の素粒子物理学の意義

 確かに誘致するとなると約8千億円という建設費の半分程度を日本が負担することになり巨額である。さらに、この研究にのみ予算が集中し、他の研究開発には投資できないという声もある。そこでの慎重論である。

この加速器は日米欧を中心に世界の素粒子物理学者が協力して計画し、日本での建設を目指している。建設されれば世界から一流の研究者が集まり、物理学を牽引する場所になると考えられる。

しかし、日本が諦めるとなれば、欧米も建設を断念し、豊富な資金を科学技術育成に注ぎ込んでいる中国が新たな建設地候補となり、一流の研究者も中国に行くことになる。頭脳だけでなく、加速器で使われる超伝導や超真空といった重要な最先端技術も同時に流出することになる。

かつて隆盛を誇った日本の半導体技術も投資を怠ったことで、技術者も流出し、瞬く間に衰退してしまった。日本が科学技術立国を唱えるなら、この加速器の誘致は苦しいながらも実行に移さねばならない。💡🔎⚡️happy01🌏🎓📕


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:陰る六連星、過去の教訓に学べ」から

2018.11.21   日経産業新聞の記事「眼光紙背:陰る六連星、過去の教訓に学べ」から

SUBARUの憂鬱

 現在の業績は好調だが元経営幹部が心配するのがブランドシンボルである六連星を掲げているSUBARUであるという。コラムの著者がその背景について語っている。

○クルマ作りに対するレベルと意識が途上

 問題は、完成車検査の不正の公表から1年が過ぎたが、経営陣を刷新しても最近まで不正が続いていたことが発覚したことである。リコールや減産で大幅な減益もこれでは避けられない事態である。

同社の前身である富士重工業は1997年リコール隠しで世間を騒がせ、長い経営再建を果たそうとした矢先の発覚である。この原因は、どうやらクルマ作りのレベルと意識の向上がまだ低いところにあるという。車種が少なく、技術者も多くないことから、希少な水平対向エンジンと四輪駆動技術に集中した。GMやトヨタとくみながらも、六連星は小粒でも光るものがあった。反省は、どの時代にその輝きを失ったかを見出すことであろう。💡🔎⚡️happy01🌏📈🗼🚗🚙


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『やめやすい定額制は強い』の逆説」から

2018.11.20   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『やめやすい定額制は強い』の逆説」から

気持ちよく止めてもらい再入会を促す

コラムの著者が、以前の述べたトヨタ自動車のサブスクリプション(サブスク)モデルの導入は、すでにデジタルメディアで先行している定額制へのノウハウが重要であると述べている。

○ネットフリックス効果は大きい

 主にデジタルサービスで始まった定額制(サブスク)が全産業に広がり始めた。もともとはデジタルメディアで始まったネットフリックスが代表格。ニューヨーク・タイムズを始めとする世界のデジタルメディアが有料購読数を増やしているが、世界で、1.3億人の有料会員を抱える同社が「コンテンツに大金を払う習慣」を定着させたことが要因の1つと言われている。メディア業界では「ネットフリックス効果」とありがたがられているという。

もう一つのネットフリックス効果は、「入会と退会を同じぐらい簡単にする」手法である。入会はこれまで簡単であるが、退会はコールセンター対応といった面倒な応答が必要であった。これを退会時も簡便にすることで、若年層では、購読と解約を繰り返し、4回目で再購読するといった世界新聞協会がレポートしているという。どうやらサブスクの成功には、気持ちよくやめられ、再入会を促すことのようだ。💡🔎⚡️happy01🌏📈🗼🚗🚙