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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:エナジードリンク、天然素材厳選し安心感」から 

2018.11.21  日経産業新聞の記事「いいモノ語り:エナジードリンク、天然素材厳選し安心感」から

先行エナジードリンクのイメージを払拭

コラムの著者 小林 仁氏(食品マーケティング研究所所長)が興味を抱いたのが、サントリー食品インターナショナルから発売されたエナジードリンク「サントリー南アルプスPEAKERビターエナジー」である。

○同社のブランドイメージを利用

 これまでのエナジードリンクの主要ブランドは、レッドブル、モンスターで2017年約1700万ケースの市場規模であったが、市場は伸長する一方で、

  • エナジードリンクは化学的で人工的なイメージ
  • 成分がわからないので飲むのが怖い

といった消費者の声が多い。同社の製品は、自然が育んだ素材と、苦味・強炭酸の刺激に着目。容器も、缶ではなく再栓可能なペットボトル容器の採用により、自分のペースで飲めるようになった。さらにアウトドアメーカーのスノーピークと共同開発した。

好調の要因は、人気の「サントリー天然水」ブランドのシリーズ製品と位置付けたことで、天然厳選素材を使用して消費者に安心感を与えたことにあるという。🍹☕️🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:信頼を得るための覚悟」から

2018.11.19   日経産業新聞の記事「眼光紙背:信頼を得るための覚悟」から

「社員を信用できないのなら、幹部の価値はない」

コラムの著者が、こう語ったのは、日本航空の再建を成し遂げた稲盛和夫京セラ名誉会長で、そこから多くの企業の不祥事についての背景について述べている。

○コンプライアンスの前提は社員との信頼関係

 日産自動車や神戸製鋼所、KYB、日立化成など大手メーカーの品質検査不正が後を絶たない。多くの経営者がカメラにさらされながら謝罪するのも多い。日頃からコンプライアンス(法令遵守)の重要性を説いているのに、なぜ社員につたわらないのかといった納得できない経営幹部もいるだろう。

経営者が指示すれば社員は従うとは限らない。経営者が社員の信頼を得ていないと、その言葉がついてこないのである。さらに信頼は、一朝一夕で得られるものでもない。

良い事例として、日本航空の再建を行った稲盛和夫京セラ名誉会長とその補佐役を務めた大田嘉仁氏とのやりとりが、同氏の著書「JALの奇跡」にあるという;

秘書になりたての頃を大田氏が回想する場面で、あまり実績が良くない部門の案件を稲盛氏が過ぎに承諾したという。大田氏は「社員のいうことを何もかも信用していたら組織がムチャクチャになるのではないですか」と尋ねたところ、稲盛氏は、「俺を騙すのは簡単かもしれない。しかし、だまされてもだまされても俺は社員を信じるしかないんだ」と応じたという。

信用されたいのならまず信用しろということだろう。その覚悟なしに、コンプライアンスの演説原稿を読んでも、真意は伝わらない。💡🔎⚡️happy01🌏📈🗼🚗🚙


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:要素還元論の限界、無限の可能性から予言は困難」から

2018.11.20  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:要素還元論の限界、無限の可能性から予言は困難」から

要素から全体は見えるが、要素から全体は見えるか

 コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、森羅万象のシステムの捉え方で要素還元論と全体論を対比し、その限界について述べている。

◯92種の元素の性質をしっても森羅万象を予言できない

  和田教授によると、自然界、生物界、人間社会、つまり森羅万象は、システムとして階層構造を作るという。ここでいうシステムとは複数の要素が関係しあい全体の構造・機能を作り上げている集合体で、構成形成の容易さや機能発揮の効率向上のために階層構造となるという。

ここでの疑問として要素を見れば全体が見えてくるか、要素から全体が説明できるかという問いが出てくる。この問いを肯定するのが要素還元論で、否定するのが全体論にあたるという。前者は、全体の理解をその根源、つまり要素の構造・機能という元に戻って行う。これに全体論は否定的で、要素の性質が足し合わさっただけでの集まりだけでなく、独自の価値があるのだから要素還元できないとする。

要素還元論の限界は、多くの可能性は想像できるが無限に近い可能性の中でどれを実現するかを断定できない点にあるという。例えて言えば、92種の元素の性質をしっても森羅万象を予言できないことにある。🎄🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『マース』車にとらわれぬ発想を」から

2018.11.16   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『マース』車にとらわれぬ発想を」から

車は所有するものから使うものへ

コラムの著者が、マース(Maas, Mobility as a servceの略称)事業でトヨタ自動車とソフトバンクが提携した背景について述べている。

○マイカーが不要になる未来都市でどう自動車会社が残るのか

 前回のこのコラムと同様に、自動車の将来について「100年に一度の変革期を迎えている」と、トヨタの豊田章男社長が述べている。「トヨタはクルマを作る会社からモビリティーに関するあらゆるサービスに関わるモビリティー・カンパニーに転換する」とも語ったという。

ライドシェアや自動運転が広がると、クルマは「所有するもの」から「利用するもの」に変化する。今回のソフトバンクとの提携後間髪を入れずに、毎月一定額を払えば複数のクルマを乗り換えられる「サブスクリプション(定額制)」サービスを来年から導入すると決めたという。これも同社の危機の表れかもしれない。

多くは地域単位、都市単位で移動手段を統合化し、プラットフォームサービスとして広げるマース。その未来都市にはもはやマイカーは不要で、移動を可能にする世界があるとすれば、自動車メーカーには死活問題であるからだ。💶💻🌕💡🔎⚡️happy01🌏📈🚗🚙


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:人と機械の協調作業、相互補完、知的分野に拡大」から

2018.11.16  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:人と機械の協調作業、相互補完、知的分野に拡大」から

双方の長所を生かすには

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、協調作業を肉体作業以外にも知的作業にも広がっていることについて言及している。

◯人間の全体を俯瞰する力と機械の部分知識の積み上げ力で知的作業

  山﨑教授によれば、ロボットが部品を支え持ち、人間がその部品を受け取って取り付けるといった作業は一昔前なら安全面で難しかったという。労働安全規則の緩和とロボット技術の進歩によって可搬重量や速度の制限はあるものの協働ロボットが実現している。

人は、非力で持久力も乏しいが、器用で融通がきく。ロボットの方は、強力で持久力はあるが、不器用で融通が利かない。ここで双方の長所と短所を補完しあって協働が実現できることで、人の肉体的負担は大幅に減り、精神的負担も除かれることになった。さらに、協働して進めるのに適した作業が多いこともわかってきたという。ものづくりの自動化はこの協働作業で新しい局面を見出すことができるという。

相補的な協働は、知的な作業まで広がりつつあるという。人は全体を見通すところから状況の把握をする。一方、機械は、部分的な知識を積み上げて全体を把握するやり方である。ここでも人が1つのことに集中するには限界があることや気をとられるなどによって効率はさがるが、想定外の状況にも臨機応変に対応出来る。機械は、命令されたことに集中し、与えられた判断の基準を勝手にかえることはできない。予見できない事象には対応できないが、積み上げた知識は予測などに使える。こうした対照的な補完関係を利用して人工知能などを用いた仕事も見出されつつあるという。🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏happy01