Previous month:
2018年2 月
Next month:
2018年4 月

2018年3 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:間合い、企業競争力、効果的に強化」から 

2018.3.28 日経産業新聞の記事「トレンド語り:間合い、企業競争力、効果的に強化」から

間合い、すなわちベストタイミングを企業戦略に

コラムの著者 橋本 虎之助氏(橋本総合特許事務所所長、弁理士)は、企業戦略に重要な「間合い」すなわちベストタイミングが特に特許戦略に重要であることについて語っている。

○競争激化であればあるほどタイミングの見極めが重要

 ビジネスでは特に間の取り方が重要だと、橋本氏は示唆している。おおくの商談、交渉、事業対策などを進めるとき、「間合い」が関わり、それによって成果が大きく変わることもある。この程よい頃合い、何かするのに適当な時機は企業では戦略的に考えるべきだという。

ICTの発展がますますグローバル化を促し、競争激化である昨今、製品開発、知財化、事業化など様々な決定を下すことが迫られる。この間合い、すなわちベストタイミングが成果を出すかどうかに関わる。

知財対策は橋本氏によれば、最もタイミングに影響を受けるという。日常の出願処理などで手間取り、事業戦略にそぐわない出願を行っても有効に競合との優位性は確保できない。特に中小企業では、出願の必要性は認めながらも、そのまま日が経ち、気付くと競合他社が同様な製品を投入してくるといった事態にもなりかねない。つまり、競争に打ち勝つためにも、戦略的に特許出願やその内容の展開をベストタイミングで行うべきだと、橋本氏は警告している。タイミングがよければ、自社の競争力は効果的に向上するからである。🔧💡🏢⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:マーケティングを忘れた?飲食業界」から

2018.3.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:マーケティングを忘れた?飲食業界」から

新市場開拓と社会のトレンドをつかんだ方策か

 コラムの著者は、政府が閣議決定した受動喫煙対策を含む健康増進法改正案で飲食店での喫煙問題の顛末についてふれている。

◯政治の潮目がかわれば厳しい事態にも

 改正のポイントは、飲食店は原則禁煙だが、客席面積100㎡以下の店や個人経営店では例外。厚生労働省の推計では、半分超の店が「例外」になりうるという。新規開業する店は例外としないという。

どうも自民党たばこ議員連盟の抵抗で緩和されたという。中小店の保護とは言いつつ、コラムの著者は、保護とは反対になると推測している。

喫煙可となればオフィスの喫煙室状態で、煙が充満し、愛煙家にとっても不快な場所となりうる。しかも禁煙する大型店に客は流れ、残る愛煙家は、長っ尻で注文もしてくれないので利益も薄くなるという。マーケティングの定石である、新市場開拓と社会のトレンドを無視したことで、厳しい状況に陥ることになるとみている。

たばこ農家の保護も政治の潮目がかわればあっさりと見捨てられる可能性も有る。🚬🍴🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:自分の製品に頰ずりできますか」から

2018.3.26  日経産業新聞の記事「眼光紙背:自分の製品に頰ずりできますか」から

パナソニックとダイソンの対照

 コラムの著者は、創業100年を迎えるパナソニックと英ダイソンの製品に対する見方について多少皮肉を込めた見方で触れている。

◯「パナソニックは何が会社なのか」と自問する津賀一宏社長

 「それは正直言って私も自問自答している」と津賀社長は続けて米ラスベガスで開かれたCESで述べたという。確かに、率直な発言ではあるが、トップがこれであれば社員も今後のパナソニックの姿が言えない状況かもしれない。

それに対して、「コード付の掃除機とはもうさよならだ」と20日、東京都内の発表会を開いた英ダイソン。創業者でありチーフエンジニアであるジェームズ・ダイソン氏は、黒い布を丁寧にめくり、いとおしげにコードレス掃除機の新製品を披露したという。頬ずりするほどに作り込んだ1本の掃除機は、消費者の支持を得て、今や国内シェア10%をとるに至っているという。

津賀社長に「あなたが頬ずりしたい製品はどれですか?」と問うべきかもしれない。🏠🔧🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:IoT時代の電子機器、不可視化と多機能化加速」から

2018.3.23   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:IoT時代の電子機器、不可視化と多機能化加速」から

一般機器とは異なる方向性

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、電子機器の成り立ちはこれまではハードウェアによるところが大きかったが、ソフトウェアによる操作で、これまで以上に、内部が不可視化され多機能化されると予測している。

◯人との情報のやり取りなどはPCなどで共通化

 電子機器は与えられた目的に応じて、それを実現するための回路や人とのやり取りに必要な表示や操作の機能が備わっている。さらに電源の供給も必要とされる。

一方、PCなどの機能や性能を左右するのは内蔵されるソフトウェアに依存する。IoTなどでは、インターネットに接続すれば、新たな機能も追加できることになる。これまでは電子機器はハードウェア以外におおくの部材が必要であったが、表示装置などはPCなどで代替できることから、ハードウェアは、中身が不可視化していき、多機能化する傾向だという。

PCとセンサー機器があれば、ある時はオシロスコープ、ある時は、スペクトルアナライザーとしてソフトの切り替えだけで可能となることを意味する。このように確立されたPCの機能を前提にした電子機器も増えて、同じような顔を持つ電子機器が増えると、山﨑教授は予測している。

他の分野では、可視化がトレンドで単機能化が進む中で、電子機器は逆の展開になるようだ。📖🎓🔎⚡🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:未知を消す社会、『人生の初見力』衰退」から 

2018.3.23  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:未知を消す社会、『人生の初見力』衰退」から

予測が進めばリスク管理はできるが、初見力が減る

コラムの著者 関沢 英彦(発想コンサルタント)は、前回の発展で、人工知能など予測可能な未来を前提にした生き方について考察している。

○先取り思考で行動減退

  関沢氏によれば、近未来や遠隔地のことも手元のスマートフォンであらかじめ確認できる社会になった今、未知ではなく、既知のことを追体験するような感覚に陥り、これが、企業活動にも影響を与えると示唆している。

近未来の予測がわかるスマートフォンのサービスとして以下のようの事例がある;

  • 電車の乗り換え案内アプリ;当日から5日分の異常混雑を予測
  • ECサイトアプリ;買いそうな商品を示唆、リコメンド
  • 飲食案内アプリ:行く可能性のあるレストランもユーザーの評判を知って、自分の実体験前に「先取り」体験していまう

博報堂買物研究所の調査では、4人に3人は、

  • ある商品を欲しいと思ったにも関わらず、いつの間にか忘れてしまう、欲しいという気持ちがなくなってしまう
  • いろいろな情報に接するうちに買いたい気持ちが弱まってしまう

という。遠隔地の体験も、おおくの旅行ガイド以上に1人称の視点で移動したりするコンテンツが増え、歩いた気分になってしまうという。このように未来が見えてしまい、未知を消す社会が現代社会といえる。

予測ができれば、リスクの回避などができるが、既視感を抱くことで実体験の感動は減る。初対面や初体験での判断をどうするかという初見力が、どんどん奪われていく世の中だという。これでは生きる楽しみが半減する。✈️📊👜🎁💻🌍happy01