【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:説明のポイント、歴史や社会的側面も重要」から
2016/06/10
2016.6.7 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:説明のポイント、歴史や社会的側面も重要」から
理解と説明が連なり知識を形成
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、人類の知識体系で理解と説明が密接な関係になり、それを組織的に行う文化活動である教育の重要性について語っている。
◯説明には背景となる歴史や社会的な側面も重要
人類はその歴史で、物事を観察しては理解する努力をしてきた。さらに、それを周りに説明してきた。理解は、それぞれの頭の中で行い、説明は、それを他人に伝える。伝える言葉は、その意味が相手の言葉と正確に一致しないと知識として蓄積されない。さらに、この知識を組織的に行う文化活動である教育がないと、この蓄積されたものをさらに伝えることができなくなる。
和田教授はハーバード大学での市民講座やセミナーで次のようなポイントを示唆されたという;
-
「聴衆・読者は、発表者の話題に関して知識は持っていないと思え」
-
「聴衆・読者の知性は様々だと考えよう」
-
「聴衆・読者一人ひとりの知性が、一段上のレベルに高まるように説明する努力をせよ」
といったものであったという。さらに和田教授は、
- 説明に多面性を持たせるために、歴史や社会的な側面を欠かさない
ことも重要だという。世界の知識は、すべてつながりを持っており、ネットワークを作っていて網の目につながっている。これを高い視点で俯瞰して全体を把握し、さらにその詳細を説明して、またそれが全体にどう繋がるかをしめす構造も必要だという。