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2016.6.1   日経産業新聞の記事「眼光紙背:自動運転、国民的議論を」から

米国ではグーグルが実力を貯めている

コラムの著者は、自動運転をめぐる動きで、米国がパブリックコメント(意見公募)を始めたことで、日本ではどうなのかについて語っている。

○完全無人運転を想定した質問内容

米国運輸当局を動かしているのは米グーグルではないかという。グーグルはすでに何十万キロメートルと実証実験でくるまを走らせ、それを解析して開発したAIを用いつつ、「高いレベルの無人運転技術をすでに確立している」というのはエンジニア仲間では共通の認識だという。

ここで国連で議論になっているのが、ジュネーブ条約である。同条約では、乗り物を乗る時は、危険を察知した時に人間がいつでもハンドルや操縦桿を握れ制御できる状態でなければならないとしている。無人運転を実用化するには、これを改正しなければならない。

無人運転の開発は日本メーカーでも進んではいるが、いざ事故が起きたら誰が責任をとるのかといった根源的な問題はまだ議論になっていないという。自動運転が必要と思う人も、今のまま、製造メーカーだけが製造物責任(PL)をとる形になり、負担が大きく、実用化が阻まれる可能性がある。夢と同時に現実を語るといった、国民的な議論が、今の日本には必要であろう。camerahappy01

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