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2015年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:広告戦略は自然な『文脈』で」から

2015.12.15   日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:広告戦略は自然な『文脈』で」から

「文脈を制するものは、広告を制す」時代に

コ ラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、年の瀬に合わせて2016年は広告市場はどうなるのかを推察している。

○調査会社の英スライラス社のレポートから

広田氏によれば同社のレポートでは、デジタル広告市場は堅調に伸び、国内でもネット広告は2014年に初めて1兆円を突破し、右肩上がりの傾向は続くという。

ただ、既存のPC画面への広告ではなく、モバイルでは、広告の氾濫に振り回され気味のユーザーに自然と振り返させる方策が必要だと指摘している。

その1つの方策がユーザーの文脈(コンテキスト)にそった広告提供で、場所や天気などの状況なユーザーが置かれている状況を把握し、情報を適切なタイミングで提示できる必要がでてくるという。場合によっては直接ユーザーとやりとりする必要があるという。

ユーザーの自然な文脈で寄り添い、より役立ち、楽しめるものに変化する必要があるという。どこに露出させるかだけでなく、これからは文脈も考慮した設計が重要となろう。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:レシプロエンジン、長く使われる優れた発明」から

2015.12.15   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:レシプロエンジン、長く使われる優れた発明」から

ピストン・クランクシャフト機構の素晴らしさ

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回のネジに引き続いて、基本的な力学運動を応用したレシプロエンジン機構について触れている。

◯エネルギー効率や加工性に優れた機構

ネジでは、回転運動を「回転面に垂直」な直線運動に変換(あるいは逆変換)するものであったが、回転運動を「その回転目に平行」な直線運動に変換(あるいは逆変換)するメカニズムについて、和田教授は語る。

それは、ピストンの往復運動をコンロッド(連結棒)とクランクシャフトを使って、はずみ車の回転運動に変換するレシプロエンジン(往復動機関)である。

燃料による熱エネルギーを、シリンダー内の動作気体の膨張圧力としえ往復運動エネルギーに変換し、さらに回転運動エネルギーに変えて取り出す原動機である。一見、シリンダの往復運動で停止する上死点と下死点で運動が「死に」無駄のように見えるが、死点は実は直進運動エネルギーを回転運動エネルギーに完全に移した証拠で、効率が実に高い。さらに、シリンダー構造は、単純明快な円筒形状で加工しやすい。また、張り出しリングなどを使って摩擦面のほとんどない線状シールドや巧妙な給油機構が使えるといった優れものである。

ご存知のように自動車や、オートバイ、軽航空機や農業機械などに未だ現役で使われている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:投資家との対話時間、確保を」から

2015. 12.11   日経産業新聞の記事「眼光紙背:投資家との対話時間、確保を」から

サイレント・ピリオド(投資家との対話禁止期間)の短縮を

コラムの著者は、2015年は日本の資本市場にとっては、ディスクロージャーが進んだ記念となった年だという。しかし、未だ企業側と投資アナリストが不慣れだと指摘している。

○ディスクロージャーが進んだ要因

今年の投資情報の開示(ディスクロージャー)が進んだのは、

  • スチュワードシップコード:投資家の行動原則の提示
  • 伊藤レポート:一橋大学大学院の伊藤邦雄特任教授がまとめた報告書。企業と投資家との対話の重要性を説く
  • 企業統治指針(コーポレート・ガバナンスコード):企業統治に関する原則

が発表され、投資家と企業の情報開示が外面的には進んだという。

しかし、最近はアナリストの取材を拒否する風潮もでてきているという。アナリスト取材を拒否するのは四半期決算の短視眼的なアナリストの取材をショートターミニズム(短期主義)を助長するといった理由であるという。だったら、四半期決算そのものの見直しが本来であるのに、逆に四半期決算の導入でディスクロージャーが良くなるという誤解があるという。

四半期決算では、サイレント・ピリオドが4ヶ月。年2回の決算であれば2ヶ月に短縮され、アナリストと企業の対話も長期の経営ビジョンまで含めて進んだという。

株式市場での投資の原則は、長期の企業価値を上げることに対する評価であるはず。今後、企業とアナリストの間でどう対話が進むのかが重要になってきている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:情報構成に残すには、保存・再生しやすい技術を」から

2015.12.11   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:情報構成に残すには、保存・再生しやすい技術を」から

100年、1000年先に耐えうる技術は確立されていない

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、デジタル技術は大量の情報を圧縮し、記録、保存する点で大きな進歩をもたらしたが、100年、1000年の将来まで保存し、伝えられかどうかは疑問だという。

◯電子媒体の弱点

デジタル記録された情報を読み出すためには専用のハードウェアとそれを駆動するソフトウェアが必要だが、すでに30年ぐらい前のフロッピーディスクを読みのは容易ではないという。同じ世代間でも情報を伝えられるが困難だから、世代が変わればさらに難度が上がる。

大量のデータを長期保存を実現するには高密度化はもとより、データの安定性が必要である。つまり、情報の長期にわたる不揮発性と保存のためにエネルギーを消費しないことが必要不可欠といえる。現在の光記録は容量の点では有利だが、外部からのノイズに弱い。さらに、読み出し側も電子辞書のような変換方式は便利であるが、100年、1000年先では可能かどうかまだわからない。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:『短文文化』の時代、情報凝縮、的確に伝える力」から

2015.12.11   日経産業新聞の記事「流行を読む:『短文文化』の時代、情報凝縮、的確に伝える力」から

文科省の共通入試にも

コラムの著者 関沢 英彦氏(博報堂生活者アカデミー顧問・東京経済大学教授)は、米国のネットジャーナリズムが短文と視覚表現に移りつつあることを語っている。

○短文に情報を圧縮する能力が求められる

米国CNNなどの既存メディアが動画共有アプリ「スナップショット」にコンテンツを提供する新サービスが伸びているという。アイコンを選び、縦横に画面を動かすだけで、様々なメディアの記事・動画が見られる。ポイントは、画像(視覚表現)と短文で構成されている点である。凝縮された情報のデザインとなる。

ニュースサイトVOXも、情報の分野ごとに短文のカードにまとめ、関心があれば次のカードを読むという形式で、一瞬にして内容が伝わる点が特徴である。

もはや長文で初めて趣旨が伝わるような悠長さは許されず、的確な短文が求められ、教育では、大学入試で短文記述問題、企業では、多ヶ国語自動翻訳に耐えるために誤解のない短文で書く力が求められるという。

短文は日本文化の短歌や俳句ではないが、得意とする部分で、さらにこれに静止画や動画の視覚表現がつけ加わる。短文文化のブームが到来しそうである。