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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:シャープ再建、なぜ官主導」から

2016. 1.26   日経産業新聞の記事「眼光紙背:シャープ再建、なぜ官主導」から

本当に官民ファンドが投資すべきはどこ?

日経新聞の報道によると、官民ファンドである産業革新機構がシャープに3,000億円以上出資、液晶事業を、これも同機構が35%の株を保有するジャパンディスプレに統合させる案で進んでいるという。コラムの著者は、では官主導の再建の必要性と投資先について疑問を投げかけている。

○台湾のメーカーが買い取る意向も

この官主導の意図がそもそもどこにあるのかが不明だとコラムの著者はいう。確かにブラウン管技術は40年間近く商品寿命を持ったが、シャープの液晶事業は約10年間で新興国のキャッチアップを受け、さらに次世代のディスプレー技術である有機ELの開発にも遅れをとってしまった。とあれば、現時点で劣勢のシャープの液晶技術に出資する意義は何だろうか。

コラムの著者は、同機構のサイトで社長が語る中でVB支援が産業の新陳代謝を促すと強調していることと、レガシーな支援に3,000億円を投資することに矛盾はないのか。そのままの投資額だとVBが何社救われるだろうか。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:『万能』ばんそうこうの箱」から

2016.1.26   日経産業新聞の記事「パッケージNOW:『万能』ばんそうこうの箱」から

強度と考えながら輸送もコンパクトに

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、前回に続いてフランスの絆創膏パッケージについて語っている。

○フランスの救急絆創膏メーカー「Urgo」

同社は1880年創業の家族経営のメーカーで、胸に十字を抱いた駆け寄る青い人形のロゴを使っているという。このロゴが店頭ではよく目立つという。

また、当初は傷が目立たない色であったが、最近は小中学生の贈り物となって綺麗な色を使っている。それに合わせてパッケージも様々に展開。その中でも同社のパッケージは、面白いという。

プラスティックパッケージで、ウエストが少し絞られ、縦120ミリ、横75ミリ、幅25ミリで手のひらにうまく入る。棚に引っ掛ける部分もあり、中の大小2種の20枚の絆創膏を入れるには贅沢な作り。さらに細かな指の滑り止めがあって、片手でも使える優れもの。

このパッケージは強度と棚の吊るし部をもって輸送も優しくコンパクトに行える現場を考慮したものだ。商品シールを変えれば他の医薬品にも使える作りだ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:金融+IT、官庁間の温度差」から

2016. 1.25   日経産業新聞の記事「眼光紙背:金融+IT、官庁間の温度差」から

かつてのICT分野での旧通産省と旧郵政省の縄張り争いの再現?

コラムの著者は、金融分野×ICTを組み合わせた産業新分野「フィンテック」の省庁での対応について語っている。

○今度は金融庁と総務省

かつて、コンピューターと通信の融合が唱えられた頃、旧通産省と旧郵政省が角を付き合わせた時があったように、フィンテックに関しても、縄張り争いや自己都合の及び腰で、金融庁と総務省の間で温度差があること自体不毛である。

金融庁は、フィンテック関連のVBに対して窓口を昨年12月に設置。金融という敷居が高いイメージが親身になって相談してくれると好評だという。一方、総務省は、アイデアを受け入れてくれるが、先に進まないと、意外に消極的だそうだ。どうも、この2つの省庁間で、総務省は金融庁に気を使わないといけない案件が多いという背景があるのかもしれない。ゆうちょ銀行の預金限度枠の引き上げ、日本郵政社長に総務省OBを送りたいとの意向もあるようだ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から

2016.1.122   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から

今や科学大国にして技術大国にあらず

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、前回の「2000年以降の日本のノーベル賞受賞の大躍進」に続き、日本の科学技術の将来について応用開発の遅れについて憂いている。

◯逆転してしまった評価

これまでは、技術大国にして科学大国にあらずとまで言われた日本だが、今はノーベル賞の受賞ラッシュに象徴されるように基礎研究については大躍進した。問題は、志村氏によると、川下にあってイノベーション家庭の実質的な推進力ともなる「開発研究→製品化→市場化」への戦略的対応や実績に陰りが見えることだという。

志村氏によると、ナノテクノロジーの代表的な素材であるカーボンナノチューブの研究ではパイオニア的な研究を行ったにもかかわらず、実用化で後手となり、中国や台湾企業がスマホなどのタッチパネルに応用しトップシェアを占めている。有機ELも同様にソニーの小型ディスプレーでも実用化にたどり着いたが、部材としての歩留まり問題を解決できず、LG電子(韓国)などが難問を解決し、市場を現時点で独占しているという。

このように技術で勝つといった日本が、企業の誤解や過信、将来への投資先、開発へのリスクを避けた点で新興国にすでに追い越されている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『体裁整えるだけ』の危険」から

2016. 1.21   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『体裁整えるだけ』の危険」から

仕事の目的が安全確保から書類の体裁を整えることへ

杭打ち工事のデータの改ざん問題で、国土交通省の有識者委委員会が昨年12月25日に中間報告をまとめ、コラムの著者は、その内容にに注目している。

○モノづくりを離れ、データの体裁を整えることが要因あり

中間報告では、

「問題は当事者の意識がしっかりしたモノ作りを離れ、データの体裁を整えることに変わってしまったこと」

と同委員会の委員長である深尾氏(東京大学名誉教授)は指摘した。

杭打ち工事でのデータは、地中の堅い支持層まで杭が届いているかどうか、電流計などで確認することであるが、杭打ち工事の責任者は、元請け会社にそのデータを提出する必要がある。

問題は、機械の不調や作業員のミスでデータがうまく取れないときに、他の杭打ち工事のデータで取り繕ったことで、元の安全対策としてのデータ取得の目的が書類の体裁を整えることにすりかわった点である。

この業界だけでなく他社との競争やノルマ達成のため、道を外したことを行っていないか。pchappy01