【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:レシプロエンジン、長く使われる優れた発明」から
2015/12/18
2015.12.15 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:レシプロエンジン、長く使われる優れた発明」から
ピストン・クランクシャフト機構の素晴らしさ
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回のネジに引き続いて、基本的な力学運動を応用したレシプロエンジン機構について触れている。
◯エネルギー効率や加工性に優れた機構
ネジでは、回転運動を「回転面に垂直」な直線運動に変換(あるいは逆変換)するものであったが、回転運動を「その回転目に平行」な直線運動に変換(あるいは逆変換)するメカニズムについて、和田教授は語る。
それは、ピストンの往復運動をコンロッド(連結棒)とクランクシャフトを使って、はずみ車の回転運動に変換するレシプロエンジン(往復動機関)である。
燃料による熱エネルギーを、シリンダー内の動作気体の膨張圧力としえ往復運動エネルギーに変換し、さらに回転運動エネルギーに変えて取り出す原動機である。一見、シリンダの往復運動で停止する上死点と下死点で運動が「死に」無駄のように見えるが、死点は実は直進運動エネルギーを回転運動エネルギーに完全に移した証拠で、効率が実に高い。さらに、シリンダー構造は、単純明快な円筒形状で加工しやすい。また、張り出しリングなどを使って摩擦面のほとんどない線状シールドや巧妙な給油機構が使えるといった優れものである。
ご存知のように自動車や、オートバイ、軽航空機や農業機械などに未だ現役で使われている。
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