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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ブラックフライデー』不戦敗の電機」から

2015. 11.25 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ブラックフライデー』不戦敗の電機」から

今はかき入れ時なのに目玉がない日本の電機メーカー

コラムの著者は、米国でブラックフライデー(ブラックは黒字)と呼ばれる、11月の第4木曜日(感謝祭)の翌日から1年で最もかき入れ時となるクリスマス商戦に入るが、日本の大手電機メーカーに元気がないという。

○買う気満々の消費者を満足させる商品がない

商機があるというのにこれに応じられない厳しい状況は日本の電機メーカーだという。家電製品の多くがいつの間にか海外の企業にお株を奪われているからである。円安なのに売れる商品を日本国内で作っていない。不戦敗である。

B2Cで企業価値を上げてきた電機メーカーがB2Bに軸足を移したからだとも言えないという。商品を最も厳しい目でみる日本の消費者に育てられてきた背景のある電機メーカーであるはずが。

新興国では消費は旺盛で、もう一度ライフスタイルを変えるような商品は出現しないのだろうか。presentribbonhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:画像センサー時代、ソニーの着眼、支えた執念」から

2015.11.24   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:画像センサー時代、ソニーの着眼、支えた執念」から

早期の着眼を執念で結実

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、画像センサーの世界一のソニーが東芝大分工場の同製品の生産工場を買収とのことで、同社の電荷結合素子(CCD)について触れ、その着眼について語っている

◯米ベル研による発明を早期に着眼

同社の後に社長となる岩間和夫氏は米ベル研のCCD発明者であるウィラード・ボイル氏(ノーベル物理学賞を後に受賞)にあい、その動作原理を受け、すぐに動いたのは米ベル研ではなく、ソニーの岩間氏だったと志村氏は語る。次なる同社の技術革新は、CCDカメラに代表される画像エレクトロニクスであった。1973年にはどこよりも早くCCDプロジェクトを発足、イーストマンコダックを仮想敵として開発を開始した。しかし、画像欠陥が生じるという課題解決を民生用では差別化要因として挑戦したために多大な時間を要したという。この間多くの資金難などを乗り越え、1985年民生用初のカメラ一体型VTRを発売した。今は撮像素子の主流は処理速度の速いCMOSイメージセンサーに移ったが、CCDで培った技術蓄積は同社の事業の原動力になっている。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活をカイゼン」から

2015. 11.24 日経産業新聞の記事「眼光紙背:就活をカイゼン」

カンバン方式の真髄は問題の真の原因の探索から

コラムの著者は、長期が問題となっている大学生の就職活動についてカンバン方式などになぞらえてその真の要因についてふれている

○大学生数と上場企業などの採用人数のアンバランスが要因

トヨタ自動車のカンバン方式を確立した大野耐一氏が示唆しているように問題の真の原因を突き止めないと有効な対策は打てないという。

では、長期化している大学生の就職活動問題はどうだろうか、というのがコラムの筆者の指摘である。

要因は、来春の企業の採用数は日経の調査によると、上場企業と有力な非上場企業1682社の合計で10万1千人程度。これに対して、採用対象の大学生は56万人。極めて厳しい状況である。

多くの学生は、大手・有名企業の門を叩き、苦戦する中で志望を少しずつ落とすが、ここでも学生同士の競合が激しい。結果、長時間の就職活動となる。

対策はシンプル。地域の中堅、中小企業の中で学生にあった企業を選ぶチャンスや見つけやすさを増やすことで、大学や地域団体のマッチング努力がカイゼンの道のようだ。buildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:コーヒーの楽しみ、伝える工夫」から

2015.11.24  日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:コーヒーの楽しみ、伝える工夫」から

サービスと消費者をつなぐ接点に取説

コラムの筆者 高橋 慈子氏(テクニカルライター)は、ネスレ日本のコーヒーマシン「ネスカフェドルチェグストドロップ」の取扱説明書を取り上げ、同社のビジネスモデルでの役割について触れている。

○カラーを使ったイラスト豊富

カラーをふんだんに使った取扱説明書が同様な家電製品とは異なるところが注目される。また、コーヒーのカプセルと水の関係やコーヒーカセットのセットの仕方などイラストで工夫されて読みやすいという。

同社の取扱説明書の位置付けは、マシンの使い方だけでなく、コーヒーを楽しむ体験を伝えようとしている。通常は1から2色刷りが多いなか、ドルチェグストではロゴやコーヒーカプセルのラベルのイラストを使い、ブランドイメージをより強く押し出している。

同社は専用のコーヒーマシンを提供し、コーヒーカプセルをなどをより多く購入してもらうビジネスモデルで事業を考えていることから、カプセルを簡単に注文できるように定期便サービスやオンライン注文などを強化している。その中で取説は、コーヒーを楽しむためのサービスを強化し、サービスと消費者をつなぐ接点としている。

おしゃれなコーヒーマシンでコーヒーを楽しんでみたいという共感を呼び起こす狙いである。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:未来は楽観できるか、技術による課題、技術で克服」から

2015.11.20   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:未来は楽観できるか、技術による課題、技術で克服」から

未来楽観論の根拠

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、『楽観主義者の未来予測』(P・ディアマンディス、S・コトラー著、熊谷玲美葯早川書房)の未来予測に触れ、必ずしも悲観論である必要はないが、楽観論もその根拠に技術の進歩とその課題解決があることについて触れている。

◯指数関数的に急激に発展する技術がもたらすもの

人口論で知られるマルサスは、食糧生産の増加は等差級数的であるのに対して人口の増加は等比級数的であるため、いずれ食糧が不足し、構造的飢餓は避けられないと予測したという。19世紀のことであるが、その後の技術の進歩により、悲劇は回避された。

『楽観主義者の未来予測』では、指数関数的に急激に発展する技術が潤沢な物と行き渡るサービスを提供することで、

  • 飢餓や疫病の克服
  • 食糧や機器、情報、医療の潤沢さ

を生み、結果的に、技術がされによってさらに発展、人類社会を変革するという。つまり、世の中は悪くなるばかりという悲観論を批判して、未来はあなたが思うほど明るいと言い切る。

ただし、手放しの楽観主義ではない点も重要だ。

  • サイバー犯罪
  • バイオテロ
  • 高度のロボット化による失業の増加

が憂慮すべき課題と示してもいる。対策は、規制ではなく、専門家の倫理性の強化、高度の分業化で顔の見えない社会での教育を新たに適応させなばならない。

つまり、経済目標は生産性の向上ではく、雇用の向上で、技術がさらに技術を生み雇用や役割を拡大することになる。