【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ネジの原理、らせん構造から広がる世界」から
2015/12/12
2015.12.4 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ネジの原理、らせん構造から広がる世界」から
偉人の知恵が万能性を引き出す
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、あらゆる機器機械や構造物の基本となるネジについて、その万能性について触れている。
◯簡単だが万能性を持つネジ
ネジはボルトとの組み合わせや単独で先細にして木材にような柔らかい素材との間で固定することに使われる。らせん構造の応用として、無限と思われる多様さが広がる。
ネジは回転運動を、その回転面とは垂直な方向の運動に変換するという基本構造で出来ている。
回転角が推進距離に変わる幾何学と、回転力が推進力に変わる力学を応用できる。
回転から推進への変換とは逆に、推進から回転への変換もできる。
この変換お割合は、一回転ごとのネジ山の進む距離、ピッチである。ピッチが高いと、回転角度に比べてネジの進む距離は短いが、逆に、回転力は大きな推進力になる。
ネジの応用は、
- 機械や構造物を固く結合する締結用
- 工作機械の送りネジのような回転運動を直線に運動変換
- コンパスの開きの調節といった精密な位置決め
など、さらに
- 風車やタービンブレード(羽根)は直線的な流れを回転力に変える
- プロペラやスキュリューは、空気や水を相手にする「ネジ」である
といった応用もある。すでに紀元前4〜3世紀にギリシャ人が発明したといわれるネジ。敬意を表す対象だと和田教授は語っている。
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