Previous month:
2015年11 月
Next month:
2016年1 月

2015年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本の人材鎖国、いつまで」から

2015. 12.21   日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本の人材鎖国、いつまで」から

日本の就活解禁日問題は「コップの中の嵐」

コラムの著者は、デリーなどにあるインド工科大学(IIT)を訪れ、エリート教育と米国の採用との関係について語っている。

○米大手ICT企業が大挙して押しかける就活解禁日「デイ・ワン」

日本と違い、学生が企業を訪問するのではなく、企業が学生を採りにくるのがインド方式。優秀な学生は「デイ・ワン」ですぐに内定がもらえる。学生も企業も真剣勝負で、面接は深夜にも及ぶという。

数学の才能に恵まれ、英語も堪能な彼らはグーグル、アマゾン、フェイスブックといった米大手の企業でたちまちに幹部になる。つまり、インドとシリコンバレーは「地続き」で人材の流動は激しい。

日本んは就活解禁日で問題になっているが、まさに「コップの中の嵐」に過ぎないという。日本語しか使えない会社に優秀な外国人はこないし、日本語しか話せない学生は外国企業で働けない。人材鎖国は今も続いている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む;会員制ワインクラブ、映画専門チャンネルが参入」から

2015.12.18  日経産業新聞の記事「流行を読む;会員制ワインクラブ、映画専門チャンネルが参入」から

名画にインスパイアされたワイン、レシピ

コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)は、米国で人気になっている会員制ワインクラブについて語っている

○変わり種の参入者

今年10月から会員制のワインクラブをタイムワーナー系のクラシック映画専門チャンネル、ターナー・クラシック・ムービーズ(TCM)が参入したという。変わり種の参入者のようだが、TCMのファン層は、60から70年前の映画を創意工夫して編成、若者から壮年層まで広く名画ファンに親しまれている。そのTCMがワインを取り扱いのは、名画にインスパイアされたワイン専門家が、ワインと映画の組み合わせ提案企画を行っている。

会員には、3ヶ月ごとに世界中のワインメーカーから選ばれた合計12本の赤白ワインが届けられる。加入後初回限定の3本のワインが入会記念としてもつくという。(初回は79.99ドル、3ヶ月ごとに12本のワインで、一回の価格は149.95ドル)送付されるワインとともに、そのワインにあう名画、ワインの情報、おすすめの料理レシピまで送られる。また、特に気に入ったワインについてネットで知らせると、以後好みにあったワインを選んで送ってくれるという。

映画とワインという全く異種の商材をうまくペアリングして提供するこのビジネスモデルも興味深い。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ノーベル賞ラッシュ、研究の連続性・展開に着目」から

2015.12.18   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ノーベル賞ラッシュ、研究の連続性・展開に着目」から

基礎研究への投資が前提

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、2000年以降の日本のノーベル賞受賞の大躍進に日本の科学技術の将来生について危惧しているところにふれている。

◯過去の成果評価であるが、研究の連続性や多面展開が重要

ノーベル自然科学部門3賞が米国につぐ第2位となったことは栄誉なことである。しかし、一部報道にあるように、今日の受賞は過去の成果が評価されたもので、必ずしも現時点の科学研究の水準を反映したものと考えるところを志村氏は指摘している。

確かに受賞は、20〜30年前の研究成果に与えられたものが多い。では、その成果が今日の科学研究の現場と断絶したものかといえば違うという。事実、今回受賞した梶田教授の研究「ニュートリノの重量の発見」も2002年に物理学賞を受賞した小柴氏以来のニュートリノの研究を継承しながら、さらにアインシュタイン予言の重力波の観測に取り組み、ニュートリノ研究にさらに風穴を開けようとしている。過去の成果と今日の研究が無縁ではなく、研究の連続性や多面性があることを忘れてはならない。ただ、それには基礎研究への投資が欠かせない。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:フェスウオッチ、ウェブで顧客の声、吸収」から 

2015.12.17   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:フェスウオッチ、ウェブで顧客の声、吸収」から

全員エンジニアで直接ニーズをネットで聴く

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、11月21日に発売した一般店頭販売を始めたソニー社内の「新規事業創出プログラム」から生まれた腕時計のマーケティングについてふれている。

○素材は電子ペーパーの技術を応用

文字盤とベルトの柄を電子ペーパーの技術を用いることで、24通りに変えられる腕時計である。国内生産で価格は税別2万7千5百円。同製品はファッションエンタテイメンツというプロジェクトチームの第1号の製品で、リーダが東京ゲームショウで、「ゲームもデジタルになり、他にデジタル化していない分野はないか」と考えたという。翌日東京ガールズコレクションをみて、電子ペーパーを紙ではなく、柄が変わる布地として捉え、ファッションアイテムを作ろうと思ったという。

ターゲットの30代から40代半ばの男性には好評で、クラウドファンディングで資金の支援を行い、ソニーのECサイトで受注販売を行った。結果から多くの意見やニーズを聞き、表参道や新宿の店舗で販売することになった。

面白いのはメンバーは全員エンジニアで、マーケティング担当はいない。直接顧客のニーズや生活スタイルをウェブ上での意見のやり取りでニーズを把握する方法である。すでに店頭では3回も品切れとなり、クリスマスシーズンで人気がでるのは間違いない状態だ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:過剰貯蓄解消、カギは株高」から

2015. 12.16   日経産業新聞の記事「眼光紙背:過剰貯蓄解消、カギは株高」から

バブル崩壊後の異常な株価低迷は海外から見ればオウンゴール?

日本経済の最大の課題は、過去最高の企業業績にもかかわらず、景気拡大につながらないことにあるという。そこに大きな貯蓄過剰があり、バブル崩壊後の株価低迷で、心理的にも不要な負荷をもっているためだと、コラムの著者は語る。

○株価重視の発想の必要性

 最大のカギは株高である。日経平均株価が⒋万円になれば、株式時価総額は600兆円でGDPの1.2倍になるという。配当利回りは1%弱は見込めることから、長期国債利回りや銀行預金よりも魅力的なはずである。

ところが、バブル崩壊後の異常な株価低迷で、不要な負荷を日本経済は負ってしまう。日本以外でこのような現象はなく、明らかに当時の政策ミスで、経済心理も株価を軽視することになってしまった。まさにオウンゴールである。

確かに株価重視は、一部の投資家や富裕層だけを潤すとの批判もある。しかし、多くが期待するのは、経済の体温である株価である。株高はそれだけでもアベノミクスの評価になるかどうかの要因でもある。pchappy01