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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ビットコインと日本の若者」から

2014. 3.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ビットコインと日本の若者」から

世界の経済危機で逃げ込んだ資金はビットコインだった

コラムの著者が取り上げるのは、東京・渋谷の「取引所」が民事再生法の適用を先週末に申請、カナダでも取引所が閉鎖された「ビットコイン」である。

○実態が分からない世界マネーとおなじ?

クラッカーによる攻撃を受けたとか、匿名性や投機性に問題ありとする眉唾物と指摘してきた人々の主張が正当性を帯びそうだとコラムの著者は指摘している。課題は、ビットコインは何者で、その出現は何を意味したのかを知っておく必要があるという。

出現したのは数年前といわれる。どうも日本の数学者や欧米のハッカー(クラッカーではない)が開発を行ったといわれるが、当該の人物の存在も明確でないという。ただ、重要なのは世界的な経済に影響を与えるであろう電子通貨としての開発に、ICTや金融工学の優れた人材がここ日本にいることである。

こう言った若者の理想は、政治に左右されない国籍なき通貨の流通であった。

昨年のキプロス危機で世界のマネーの逃げ込み先がビットコインであったともいわれている。国家に通貨を委ねること自体も変わる予兆なのかもしれない。dollarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:高機能オーブンレンジ」から

2014.3.7  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:高機能オーブンレンジ」から

熱烈なファンである購入者をいかに増やすか

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング社長)は、消費増税前に活気を呈している高額家電の中から高機能オーブンレンジを取り上げ、息の長いヒットのヒントについて触れる。

○パナソニック「3つ星ビストロ NE-BS1000」

エアコン、冷蔵庫と並んで増税前に注目されているオーブンレンジ。実勢価格10万円前後で高機能であるという。

機能の高度化はすごい。

  • 「温め、解凍」は当たり前、「蒸す、焼く、揚げる、煮る」までもボタン1つで可能
  • 和洋中可能
  • フライパン、魚焼きグリル、鍋代わりにも

さらに、パナソニックのこの商品はさらに

  • さんまが4匹同時に焼け、両面に焼き目がつく
  • 煮物と焼物を2段で同時に調理。
  • 温度の異なる2品を同時に温められる
  • 解凍せずに凍ったまま一気に焼き上げ出来る
  • グリル皿を使えば、唐揚げなどの揚げものも「外パリパリで中ジューシー」かつ「余分な脂がしっかり落ちてヘルシー」
  • 掃除も自動

なるほど、これは1世代変わったオーブンレンジである。時短から簡単で高機能は、口コミの可能が大きい。中村氏は、ハードの進化に合わせてソフト、つまり、サービスやサポートを充実してほしいとの要望。例えば、「絶対失敗しない使いこなし」などというお助けサービス。

これには熱烈な商品に対するファンが出来ないと難しかろう。restauranthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ソーシャルギフト」から

2014.3.6   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ソーシャルギフト」から

異種間融合で新サービスを生むKDDIの挑戦

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、KDDIが開設している「KDDI∞Labo(ムゲンラボ)」の活動を紹介し、ネット時代のインキュベーションについて語っている。

○ソーシャルギフトをSNSで行うギフティ(東京・品川)

 ソーシャルギフトは、SNSを使って相手の住所を知らなくても1000円程度のちょっとしたプレゼントとメッセージカードを贈るサービスである。受け取った相手は、店舗で実物と交換したり、自宅や指定先に配送してもらえるという。これまでの「いいね!」での情報の共有は写真等のバーチャルなものが多い中、実際の物で共有するサービスとして新しいつながりの提案となっている。

 このギフティは、ムゲンラボの第一期生である。KDDIとしては、携帯やスマートフォンの回線の利用に伴う課金だけでは競合他社とは差別化できないと考え、以下に優れたソフトやサービスを創出しようというのが狙いだという。イノベーションの基本は、このコラムでも何度も述べているように異種間融合である。KDDIとしては社内の研究開発に留まらず、社外のVBなどとともに異種間融合をおこして、新たなイノベーションを興そうと挑戦している。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:買う気のない人向け見学会」から

2014.3.5  日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:買う気のない人向け見学会」から

客に影響を与える人から情報発信

コ ラムの著者 面川真喜子氏(マーケットプランナー)は、三井不動産レジデンシャルの事例を通じて顧客に影響を与えると思われる人たち(インフルエンサー)へのマーケティングについて語っている。

○三井不動産レジデンシャルの見学会

 同社の面白いところは、マンションを買いたい人のための見学会でない。購入意欲もない人を集めて、モデルルームや販売センター、引き渡し前のマンション等を見学してもらっているという。ただ、見学者は、クリエーターやマスメディア、ソーシャルメディアの利用者に影響を与える「インフルエンサー」などである。

 この見学会の意図は、インフルエンサーに同社のマンションを見てもらうことにある。さらに、多くのサービスや設備の最新情報をイメージしやすいように伝え、最終的にブランディングを高めることにあるという。

 数回の見学会の結果、

  • マンション購入の基礎知識を題材にした漫画
  • インフルエンサーのブログの投稿

が行われ、今後、そこでのアイデア等を実現するように具体化するという。参加者のターゲティングによって潜在顧客の開拓にもつながる見学会。面川氏は、不動産業界の新しいブランディング戦略として注目している。housebuildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:日本女性の誇り、和語で表現」から

2014.3.4   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:日本女性の誇り、和語で表現」から

かつてはヨコ文字ばかりの化粧品名

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、富士フォルムのスキンケア化粧品「アスタリフト」の新商品キャンペーンについて触れている。

○資生堂のキャンペーン「め組のひと」

目を化粧の中心に据えた化粧品のキャンペーン。マスカラ、アイライン、アイシャドーなど。この「め組のひと」は江戸の火消しのもじりで和のイメージもうまく表現。商品系列にも合っていたという。

○富士フォルムのスキンケア化粧品のキャンペーン「赤組スキンケア」

  • 商品の色が赤色。トマトに含まれ、抗酸化作用のある「リコピン」の色
  • 「赤いスイトピー」の連想から、タレントは松田聖子
  • 赤の組み合わせで「赤組」
  • 運動会の赤組白組で、従来の白い(透明な)化粧品に対する挑戦的なネーミング

と岩永氏の指摘は面白い。かつては、化粧品のネーミングはヨコ文字であった。女性の関心がパリやニューヨークなどに向いていたからであろうという。今は、自信を獲得して、日本女性としての誇りを表出するようになって、和語が主流のネーミングになったようだ。happy01