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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:プライミング研究」から

2012.9.6   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:プライミング研究」から

デザインなどを定量化

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、プライミング(最初の刺激)によるマーケティングについて語っている。

【消費者の描くイメージ】

自動車をはじめ多くの製品のデザイン研究は三浦教授によると、これまでアンケートによる分析やグループインタビューで、消費者の描くイメージを推察してきたという。だが、アンケートなどでは表面的なニーズしかすくえず、深く聞けるインタビューでは客観性に欠けるという。

そこで近年、注目されているのが、認知心理学で開発されたプライミング効果の研究である。

【プライミングとは】

最初の刺激(プライム)が呼び水になり、後の刺激(ターゲット)の解釈に影響を与えることで、呼び水効果とも呼ばれる。これを応用して、クルマなどから無意識に選択する語彙やキーワードなどを抽出することで客観性を保証できる特徴がある。人間の精神活動の95%ともいわれる無意識に切り込むプライミング研究は注目に値する。

三浦教授は、これまでざっくりと、デザインの評価をしていたことから、マーケティングに応用できるとみている。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「成功する朝活術⑦:すべきことを整理」から

2012.9.5   日経産業新聞の記事「成功する朝活術⑦:すべきことを整理」から

時間の長短で手書きで整理

コラムの著者 池田千恵氏(CONECTA代表)が語る朝活の成功の秘訣の1つとして、すべきことの整理(To-do)についてのヒントを与えている。

【朝活で全体を俯瞰し整理する】

このブログをお読みの方にはマインドマップなどの整理法をご存じあれば、池田氏の方法も1つの進め方として見てもらえば参考になる。

仕事でのプライベートでも大小のタスク(やるべきこと)が増えると、やり忘れたり、あちこちを飛び回って焦ったり、慌てたり不安になる。焦りや不安は、全体像を把握していない、あるいは把握しきれないためで、モヤモヤしたままになると池田氏は語る。

朝の時間は、このようなモヤモヤを整理を定期的に行うのを薦めている。やるべきことの優先順位も見えてくるので、出勤前の「一人朝活」や「交流朝活」の調整に役立つという。

【池田氏が薦める手書きノートによるTo-do list法】

パソコンやスマートフォンも良いが、池田氏が薦めるのは、手書きノートである。

  • 起動時間や電池を気にしなくてよい
  • 振り返る際に手書きの文字だと記憶に結びつきやすい
  • 情報機器のいろんな機能に惑わされず、集中が続きやすい

大事にするのは、思考を止めないで進められることだという。

○短期やきもき:プライベートと仕事は未分類でOK。

  1. 連絡しないと!
  2. やりかけは何?
  3. 提出しないと!
  4. 読まないと!
  5. 将来すべきだが手つかずにいること

にわけて記入する。

○中長期やきもき:2週間から1か月程度の内容

「何を」、「いつまで」の2段階に分けてノートに記入する。「何を」は、大項目から書いて枝葉を書いていくことで自分がどの作業に取り組んでいるのかが書ける。「いつまで」は手帳のカレンダーを見ながらスケジュールをうめていく。

思考整理を朝活でやることで、考える時間として有効に機能するという。memohappy01book


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:『無し』の表現、ゼロかフリーか」から

2012.9.4   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:『無し』の表現、ゼロかフリーか」から

コーヒー飲料のネーミングから

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、無糖コーヒーのネーミングから、ビール、酎ハイ、焼酎、ワインやシャンパンまで広がった「ゼロ」戦争について語る。

○無糖のコーヒー飲料「ゼロの頂点」

松本清張氏の名作「ゼロの焦点」にあやかっている、この名前。無糖という商品の特徴を表わし、多数の広告賞を受けたそうである。

さらにこの動きが飲料業界に波及している。「ビール」では「ゼロ」で、糖質ゼロを表わし、「オフ」はブリン体を抑えた商品に多用されているようだ。

ノンアルコールビールでは、「フリー」が使われ、「オールフリー」や「キリンフリー」などがある。

○広がるカテゴリー

「無し」の命名が、酎ハイやカクテルでの「ゼロハイ」、ワインやシャンパンまで広がっているという。「ゼロ」、「フリー」、「ノン」、「オフ」そして数字の0と、使われている。何とも奇妙で興味深いネーミングである。cafe


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営③:社内サークルのススメ」から

2012.9.4  日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営③:社内サークルのススメ」から

仕事偏重からの脱皮に

コラムの筆者 渥美由喜氏(東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長)は、前回の分類に沿って、課題となる社員をイキイキ社員に導く方策として社内サークルを活用することを提案している。

 

【WLBへの抵抗勢力も巻き込み社内サークルへ】

コラムの筆者渥美氏の事例から見ていこう。

  • 社内で「ライフの達人コンテスト」を開催
コンテストで発掘した社内の達人が主催するサークルを結成。
  • 一番人気のそば打ち道場の効果

 一番人気のそば打ちサークル。ただし、メンバの多くが、ノー残業デーで身を持て余す「ダラダラ社員」だったが、楽しみのそば打ちのために、業務を効率的にこなすことなりメリハリのある職場に変わったという。

 リーダーも職場では目立った成果がなかった「ヌクヌク社員」だったが、職場以外に活躍の場が設けられ、仕事でも頑張ることになった。

 若手メンバの「バリバリ社員」も趣味のサークルで仕事偏重を見直し、時間当たりの生産性の高い社員に変わっていったという。

  • クレーム対応で多国籍料理サークルへ

 夫のそばばかりを食べることになった妻からのクレームで、別の料理も学ぶことになり、多国籍料理サークルに発展した。社内に数人いた外国籍を持つ社員に交代で講師になってもらった。外国籍の社員からは自国の文化を語る場ができたと大喜び。メンバの妻からも、いろんな料理が学べると好評である。

WLBを推進する背景には、あらゆるタイプの人を排除することなく、巻き込みながら進めていくのが肝要だという。restauranthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米新聞に電子版の光明」から

2012.9.3   日経産業新聞の記事「眼光紙背:米新聞に電子版の光明」から

米ニューヨーク・タイムズの電子化による復活

コラムの筆者は、広告収入減での苦境をばねに、復活劇を果たした米ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)について触れている。

【電子版有料購読による増収・増益】

同紙は、6月末の電子版有料購読者数が58万2千人となり、3か月で13%も増加したという。

要因は、無料で読める記事本数を月間20本から10本に絞ることで、有料購読者数が増えた。一定数の記事を無料で提供し、それを超える部分は課金する「メーター制」というビジネスモデルで2011年3月に電子版を有料購読とした。当初の予想では、読者は課金を避けるのではないかといった懐疑論が多かったが、結果的に大方の予想を超える速度で有料購読者が増えたという。

【広告依存度が高かったNYT】

紙面での広告からネット広告へのシフトは同紙にとっては極めて厳しいもので、業績を直撃した。ようやく、電子版の有料購読の購読料収入が、報道部門で広告費を上回るようになり、収益性も大きく改善した。米新聞社の電磁版事業で利益が出たのがNYTが初めてだそうだ。ここに来て、英BBCのマーク・シンプソン会長がNYTのCEOに就任し、米国新聞業界は潮目に差し掛かったようである。さて、日本ではどうであろうか?memobuilding