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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「グローバル時代の課長学③:言葉で人を動かす」から

2012.4.12   日経産業新聞の記事「グローバル時代の課長学③:言葉で人を動かす」から

三拍子で人を動かすG課長

コラムの著者 キャメル・ヤマモト氏(デロイトトーマツコンサルティング・ディレクター)は、前回登場したG課長(グローバル課長)の「言葉で人を動かすこと」をスムースに行わせる仕掛けを紹介している。

【基本は3項目(三拍子)】

  • 3拍子は認知心理学的に覚えやすい。
  • 論理学の三段論法、キリスト教の三位一体、インド哲学の三徳など古代から親しまれてきた3拍子
  • ビジネスの世界でも、「うまい、やすい、はやい」(吉野家のキャッチフィレーズ)、「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」(京セラ稲盛和夫名誉会長)、「すぐやる、かならずやる、出来るまでやる」(日本電産 永森重信社長)、「売り手よし、買い手よし、世間よし」(近江商人の三方よし)などがある。ちなみに当社(NVD)で、事業計画については「売れるか、出来るか、儲かるか」で表わしている。

【G課長の「話しながら考える」技】

  • 「現状」⇒「あるべき姿」⇒「両者のギャップを埋める方法」のパタンで考える
  • What⇒Why⇒Howのパタンで考える

【G課長の仕事の推進法】

  • 15分協議法
    • 最初の5分:部下に報告させる
    • 次の5分:部下と議論をする
    • 最後の5分:自分から助言や指示を出す
  • 何かをいうとき
    • 先ずは「ポイントは3つです」という
    • そして、上記の3つのパタンを披露する

★それで、皆さんの実行結果はいかがでしょうか?happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術③:実行力こそ信頼のカギ」から

2012.4.11   日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術③:実行力こそ信頼のカギ」から

『子曰、始吾於人也、聴其言而信其行、今吾於人也、聴其言而観其行』 (論語 公冶長篇)


【書き下し文】子曰く、始め吾れ人に於けるや、その言を聴きてその行いを信ず。今、吾れ人に於けるや、その言を聴きてその行いを観る。

【コラムからの要約】孔子が、『自分は、これまでは、人が立派な言葉を悟っているのを聞けば、その人の行動も立派だろうと思っていた。しかし、大いに悟るところがあって、必ずしもそうでないことがわかった。人の言葉を聴くことはあっても、その人の実際の行動をみてから判断することにした。』と言っ た。


コラムの筆者 岩淵勳氏(古河スカイ特別顧問)が語るのは、人の評価の難しさを孔子ほど賢明な人物でも辛酸を舐め苦労したことをあげ、表面的な弁舌爽やかな説得力のある人物が必ずしも部下を掌握し、リーダーシップを発揮する人物とは限らないことを戒めている。

岩淵氏は、上記の言葉に対してビジネスへの応用として、以下をポイントとしてあげている:

  • 社会的経験を積むと雄弁で説得力はあるものの実行力がない人物が多いことがわかる
  • 実行力とは人の信頼を得て、人を動かしてはじめて生まれる
    • 雄弁家が必ずしも良いリーダーとは限らない
    • 実行力のある人が必ずしも雄弁家であるとは限らない
  • 雄弁家は人の心をつかめていない
    • 一方的にしゃべるだけで相手の話を聴いていない
    • そのために人から信頼を得たりこころをつかむことができない
    • 孔子は「君子は言に訥(とつ)にして行い敏ならんと欲す」といっている。ビジネスでも迅速に行動することからすべてが始まる。
  • 実践や実行から生まれるものは強く、説得力がある
    • 現場管理でいう現場・現物・現実の「三現主義」の実行力をいう

確かに言うは易し、行うは難しに自戒も込めて考えさせられます。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:タイに日系の中央研究所」から

2012.4.10   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:タイに日系の中央研究所」から

研究拠点のグローバル戦略

コラムの著者 近藤正幸氏(横浜国立大学教授)は、タイでの日系自動車産業の研究拠点の設置が進んでいる背景に、グローバル戦略の新たな局面を見てるのではないかと示唆している。

2000年代に入り日系自動車メーカーもタイに研究開発会社を設立した。日本政府も日本=タイ経済連携協定に基づいて自動車産業分野における人財育成を、生産から研究開発に拡大しようとしている。

近藤教授が取り上げたのは、クラッチで使われる摩擦材の専門メーカー、エクセディ・フリクション・マテリアル。主たる出資会社のエクセディは、日本をはじめ世界でクラッチやトランスミッション部品などを生産している。このコア技術を日本でなく、タイに1997年に設置した同社の摩擦材供会社の研究開発部門として独立移管したものであるという。生産現場に近いことから研究拠点もタイに設置することになったようだ。さらに研究開発によって、スタッフのレベル向上と成果を通じた高評価の獲得であるという。タイの学生は、深く考え失敗も多い研究開発部門より、入社後すぐに部下を持てる生産部門の方に人気がある。スタッフも知識不足であるため大学と共同研究を進めており、研究開発費も売上の4~5%を投じてコスト的にも厳しいといった苦労はあるが、新興国市場での生産をにらむと現場との距離は大きな影響があるため近接させる戦略である。欧米で日本を研究開発拠点とした事例はあるが、タイを拠点とすることでよりグローバル戦略に磨きをかけているという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:賢いテレビとCM、視聴者の反応、収集可能」から

2012.4.3   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:賢いテレビとCM、視聴者の反応、収集可能」から

考えるべきマスコミ広告の可能性

コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、インターネット広告に比べ、テレビの広告がアナログ方式と時代と同様に、番組の途中や番組の合間に宣伝広告を挿入する形式を変えていないことに伸び悩みの原因があるのではないかという指摘である。

次世代テレビが、テレビに高機能なスマートフォンやPCの機能を組み合わせたり、音声やジェスチャーなどの認識技術を導入してユーザー・インターフェイスを実現したりと話題が多い。

ところが、山﨑氏が指摘するのは、放送方式がアナログからデジタルに大きく変わったにも関わらず、依然として広告の提供方式が変化していないということである。デジタル方式であれば、双方向性やインターネットとの連動が可能であるのに、工夫がないという。個人の嗜好情報に合わせて、商品やサービスを提示できれば、広告効果は大きく、視聴者の反応も目にみえてよい。しかし、個人の情報の取得は、背景にプライバシーの侵害の可能性も出てくる。このあたりのルールが必要で、さらにそのルールに則った広告がアナログ型ではなく、双方向とプライバシーを鑑みたものが必要であろう。

山﨑教授は、次世代のスマートテレビ実現に合わせて、次世代の広告にも期待したいという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ラクダが問う日本の家電」から

2012.4.3   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ラクダが問う日本の家電」から

ソリューションを提供できなかった日本の家電メーカー

コラムの筆者が語るのはアフリカでのニーズを考えたラクダの背中に載せて運ぶ冷蔵庫を事例に、日本の家電メーカーで弱点について触れている。

○ラクダ搭載の冷蔵庫は医薬品運送システム○

しくみはこうだ。ラクダの背中に木組みの鞍があって、そこに小型冷蔵庫を載せる。電源はソーラーで、暑さに弱いワクチンなどを冷蔵したまま、遠くの村まで運ぶというもの。ラクダ引く人には多少の医療技術があり、必要な人にワクチンを投与する。

貧困にあえぐ人たちに医療品や医薬品をどう運ぶかは大きな課題。それに対して、ラクダ搭載冷蔵庫は大きな投資も不要で、高度な専門家の手を借りることなく、既存のラクダと既存技術である冷蔵庫を組み合わせて見事に解決策(ソリューション)を提供した。スイスのビジネススクール、IMDのドミニク・テュルパン学長によると、このラクダ搭載冷蔵庫の発想こそ、大きな赤字で苦しむ日本の家電メーカーに欠けているものだという。

○ソリューションへの発想○

軽い冷蔵庫や発電効率の良い太陽光発電を作る技術は日本が世界に誇るレベルにあるが、その延長線上にあるラクダ搭載冷蔵庫のアイデアまでは出てこない。個々の要素技術は磨くが、世界のどこにニーズがあるのか、それを解決するために手持ち技術を総動員して、仕組みとしての解決策(ソリューション)をどう生み出すかには無関心であるという。この点に、赤字脱却の大きなヒントがある。sign03