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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:赤字のTV事業、継続するなら」から

2011.11.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:赤字のTV事業、継続するなら」から

TV事業を続けるなら、メンツ以外の説明が必要

コラムの著者は、コネクター大手のヒロセ電機会長、社長を勤められた故 酒井秀樹氏の利益率重視の経営について触れ、大手家電メーカーのテレビ事業について疑問視している。

酒井氏の経営は、毎日の時間をかけた徹底した損益分岐による製品系列の点検だ。損益分岐点比率が50%に達していない製品は製造をやめる。同社の4万点の製品の内、毎年20%は生産中止になるそうだ。

その酒井氏の目から見れば、テレビ事業を何期も続けて多額の赤字を出している様子は、理解できないと言いたいだろう。「利益の出ない製品や事業を継続することは経営資源の多大な浪費」と酒井氏は指摘していたという。

テレビは企業の顔という日本の家電メーカーはこれから収益性があがるのか。あるいはメンツ以外の投資家が納得できるビジョンがあるのかと、コラムの著者は手厳しい。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:逆境でも2ケタ増収、工夫と熱意」から

2011.11.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:逆境でも2ケタ増収、工夫と熱意」から

震災をどう捉えるかがキー

コラムの著者は、東大阪市の建築金物卸の社長の震災時の行動とその業績について触れている。毎年、主市場である首都圏で自社の取扱品の見本市を行っていたが、今年は東日本大震災の翌日が開催日。

同社長も開催を危ぶんだが、社員の「是非やらせてほしい」の熱意に開催を決定。大混乱の首都圏の交通事情で、出展や参加者がどうか気をもんだが、結果として、不参加は少数で成功裏に終わったという。

震災後の節電モードで、猛暑対策の網戸が爆発的に売れ、すだれを引っかける金具が品切れになったほど。同社長は、前年同期比で2ケタの増収を達成したとのこと。頑張って顔を出した出店企業や来場企業もそろばんをきちんとはじいて業績を伸ばしたという。

冬も電力事情は改善しないとの情報で、石油ストーブに使う石油ポンプや窓ガラスに貼る断熱フィルムが品薄になりつつあるという。震災でモノが売れないというのは逃げ口上であることがこれでもわかる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:放射能と理性」から

2011.11.4  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:放射能と理性」から

科学者の分析や判断も尊重しては

コラムの著者四日市大学の新田義孝氏がお勧めする本「放射能と理性」(ウェード・アリソン著、徳間書店)に関連して、日本の科学者らの判断をもっとマスコミなどが尊重して取りあげても良いのではないか、といった意見である。

放射能に関して言えば、同氏によると、ある程度の被曝量でなければ人間の治癒力で病気にならないという閾(しきい)値があるという説と、低線量であっても被曝しない方が良い、閾値はないという説がるという。

広島・長崎で被曝した人たちの追跡調査によると、1950年~2000年までに白血病、固形癌で死亡した人たちの数は、原爆に被曝しなかった人たちに比べて被曝量100ミリシーベルト以下では優位性がないということが分かっているという。他にも同様の報告があるという。

科学者たちが集めて統計分析を行った調査結果を尊重するなら、年間100ミリシーベルト以下の被曝に対して警鐘を鳴らして被曝者たちに精神的不安からくる打撃を与える方が社会的に問題があるとも指摘する。

新田氏の推薦書を読み、我々も科学者たちの判断に理性的に対応して尊重しても良いのかもしれない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』」から

2011.11.2   日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』」から

多様な個性を1テーマで展開するマーケティング

コラムの著者ジャーナリスト中本千晶氏が語る、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」を魅力はダブルキャストにあるという。一度見たら二度、三度と見たくなるという。4つの主要な役どころ、ロミオ、ジュリエット、マーキューシオ、「死」のダンサーがダブルキャストとなり、個性の違った演劇がリピーターを呼ぶというのだ。

出自も持ち味も対照的な二人のロミオ。順列組み合わせで考えると16パターン。ファンは希望の組み合わせを懸命にチケットを確保するようだ。中本氏はツイッターで簡単な投票を行ったところ、同公演を観劇した10人中7人は2回以上みていたという。チケット代もS席で1万3千円。決して安くない。でも、同じ人のリピートを狙う販促が多いという。

あらゆる分野が「たこ壺化」し、「マニア」が増えた現在は、「広く浅く」ではなく、「狭く深く」の方が刺さるという。隙間隙間といえない状況である。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「体験的リーダー論、キヤノン電子・酒巻社長③」から

2011.11.2 日経産業新聞の記事「体験的リーダー論、キヤノン電子・酒巻社長③」から

意外に多い思い付きでの目標決定

コラムの著者 キヤノン電子社長 酒巻氏が語っているのは、リーダーとして目的や方針を掲げる際の注意点である。

【十分に練られた目的や目標、方針決定が重要】

  • 時流に乗らねばといった「思い」から誤った新規投資の方向に走り失敗
  • 資金や技術力が不足して失敗
  • 時代の先端を行くつもりで、実際は良く考えもせずに行動して失敗

これらは、経営者の何らかの思いつきや思いこみによるもので、部下を振り回して組織を疲弊させるだけになる。⇒「自分は正しいか」と常に問い続ける謙虚な姿勢必要である。

  • 情報源の確認が必須:精度の確認
  • 熟慮熟考:2~3日おいて考え直し、また2~3日おいて考え直し、1週間程度くらい時間をかけて慎重に考え抜く⇒10個のうち1個あればよい程度と酒巻社長は語る
  • 指示してしまった内容を、熟慮の結果変更しないといけない場合もある⇒部下の意見の採用など大義名分を必要とする。朝令暮改では不信を呼ぶだけ。
  • 酒巻社長の座右の銘「一月三舟」(▶参考)⇒1つのこともそれぞれ異なって受け取ることができいろいろな見方ができる。他の可能性はないか、物事を多面的にとらえることと、酒巻社長は受け止めているそうだ。happy01