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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:営業プロセスを管理する」から

2021.5.19   日経産業新聞の記事「SmartTimes:営業プロセスを管理する」から

日本の強い生産管理と同様に営業にもプロセス管理を

 コラムの石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ社長)は、自らの米国留学で気づいた米国と日本の営業の相違点について語っている。

○1軒のレストランから上場企業にまで押し上げた起業家精神

 石黒氏によれば、日本で業績の良い会社は得てして営業の強い会社であるという。それは海外、特に米国でもそうで、「アラスカで氷を売る男」というように強烈な営業をいった。しかし、石黒氏は、このような営業に頼っていてはすべて人に依存し、明確な営業プロセスをもった組織力には勝てないという。つまり、強い営業とはいらないものを売ってくる営業で、マーケティングとはそのような営業担当が不要な仕組みを作ることにあると言う。

日本企業はこの仕組みづくりに弱く、ド営業や阿吽の呼吸といった仕組みやプロセスを軽視する態度や言葉が横行して未だにうまくいっていない。いち早く営業のプロセス化に成功したのは米国である。広大な国土でリード(見込み客)の獲得から受注までを営業が担当していたのでは効率が悪い。そこで、リードの獲得を戦略的にやるマーケティング部門が誕生したが、当初は営業からリードが弱いといった内部でのいざこざがあった。しかし、マーケティング部門と営業部門の間にインサイドセールスという部門を作って、リードが商談につなげる製品やサービスの効用を知らせ、顧客の興味を喚起することにした。リード作りをマーケティングが、商談作りをインサイドセールスが、提案や契約を営業が行うプロセスができた。このような営業の細分化は日本では不要と言われそうだが、翻って見ると、日本企業の得意な生産現場も資材の調達から、製造ラインへの供給、生産活動、作業員の配置、在庫管理、品質管理といった工程の最適化が行われ、世界でも絶賛されている。同様に営業プロセスを見直せば、その重要性は明確である。💼🍽📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:MEMSと圧電技術、結合の時代に」から

2021..5.26   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:MEMSと圧電技術、結合の時代に」から

小機能超小型センサーとその電源を供給する両技術

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)によると、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小電子機械シイステム)の国際オンライン会議が2021年4月に開催され、加圧すると電気を発生する圧電材料との結合が話題であったという。

◯日本のプリンターやデジカメの技術が強みになる可能性も

 山﨑教授によれば、圧電材料の技術とMEMS技術の結合は、無線通信の高速化で、小型高速化した通信デバイスがMEMSと共存でき、限られた空間で電源確保とMEMSによって通信技術も格段に高い情報処理機能が実現できるという。

もともと、機械と電子的な制御が一体となったMEMSは、ICなど半導体デバイスの大量生産時代から派生したものである。さらにそのルーツは、リソグラフィー(露光)とエッチング(食刻)のプロセスが半導体製造にあったことから、その技術が高度化して3次元形状の加工ができるようになり、微細で複雑な可動メカニズムも量産できるようになった。これらの技術は、圧力センサーやインクジェットプリンターのノズル、3軸の加速度センサーやジャイロなどに応用されるようになった。さらに真空の空間に可動部を封入する技術によって空気の抵抗なしで高性能な共振器や複合センサーも実現できたという。この技術は日本のメーカーによってインクジェットプリンターのノズルやデジカメの手振れ防止機構に使われて世界に供給してきた。

一方、圧電素材はセラミックスの生産工程を高度化させて高度な機能を実現してきた。ここにMEMSのセンサーとその電源に圧電体からの電力で供給するなどの応用技術が現実化してきた。日本企業は、圧電材料やデバイスの研究開発・生産で独特の技術を持っていることからその強みを生かすことも期待されている。📸🖨🧅🚜💻✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:フランス郵政公社の大気汚染検索、配送網生かし新事業」から 

2021.5.26 日経産業新聞の記事「トレンド語り:フランス郵政公社の大気汚染検索、配送網生かし新事業」から

数百年の歴史のあるローカルネットを使い最先端で新規の郵政事業

 コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)は、フランス郵政公社ラ・ポスト、その子会社、そのデータ処理会社の3社が進めている予備実験で郵政の新事業とその背景について語っている。

◯動物を含めたハッピーな世界に

 栗坂氏によれば、郵便配達の車が郵便物を配達しながら、大気汚染を測定し、配達区域の隅から隅までどこで何が浮遊しているかを把握し情報提供するという。郵政自身が組織する最先端のネット関連事業を支援するコンペで採択された企画で2020年から予備実験に入ったという。

2021年10月まで500個のモバイル・センサーを郵便集配車や宅配自転車、手押し車に搭載し、空気中の二酸化炭素やPM2.5、アンモニアなどを測定し、スマートフォンの地図上に色や数値で配信する市民向けのサービスである。外出の際、目的地まで色別に汚染度がわかり、行動範囲を選ぶことができる。さらに受け取った情報で、市民が目の前で起こっている、煙、花粉、騒音などの環境汚染につながる状況を現場から写真付きで通報できるアプリもモニター1000人に募集して進めている。

このように大気汚染を市民にとって差し迫っている背景は、2024年パリ・オリンピックに向けて大規模な工事がパリ市内で進んでいるからだと言う。

興味深いのは、数百年の歴史のある郵便配達網というローカルなネットワークを全国に定時に小さな街路も含めて、大気汚染だけでなく路面の状態から市民に影響を与える健康を阻害する項目まで健康管理としてリアルタイムに把握するといった点である。既存のシステムを使い、先端技術を使い、先端技術をエネルギーにして新規の郵政事業が成長しつつあると言う。💌📮🏢🍽🌾🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:徳は孤ならず、必ず隣あり」から

2021.5.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:徳は孤ならず、必ず隣あり」から

個人の危機管理は健康・貯金・強い人間関係から

コラムの著者は論語の故事成語を引用し、リスク管理の肝要について述べている。

○平時に徳を積んでおくことが有事の備えとなる

 コラムの著者よれば、論語の「徳は孤ならず、必ず隣あり」とは、「平時に徳を積んでおくことが有事の備えとなる」を意味するのだという。特に今回の新型コロナウイルスのパンデミックは、多くの人々にとって予期せぬ出来事である。そこで、アンドリュー・スコット氏と共著の「LIFE SHIFT」で人生100年時代を提言したイギリス・ロンドン・ビジネス・スクールのランダ・グラットン教授によれば、「予期せぬことが起きても、嵐を乗り越えるオプションを持つべきだ」と語ったという。

同教授のオプションとは、ショックに対する緩衝材であり、個人においては健康・貯金・強い人間関係の3つに当たると言う。中でも強い人間関係は、論語のいう徳のある人格とその関係にあり、窮地に立った時にも自分の味方になってくれる人がどのくらいいるかということになる。

強い人間関係を企業に置き換えれば、取引先や顧客、地域社会から思われているか、ということになる。🐼💴😷🦠🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵🇬🇧


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:コロナが問う変化への適応力」から

2021.5.18  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:コロナが問う変化への適応力」から

新常態に慣れ、新たな人生観で生まれ変わった

コラムの著者 伊佐山 元氏(WiL共同創業者兼CEO)は、コロナ禍で変わった日常生活の過ごし方、考え方の変化を拒むよりも成長のチャンスだと思い、起業家にとってはイノベーションのチャンスだという。

○変化に伴うストレスを成長の機会と捉える

 伊佐山氏によると、シリコンバレーのあるサンフランシスコのベイエリアではワクチンの接種率が50%を超え、街並みや経済活動は急激に正常化の向かっているという。ただコロナ禍でアメリカ人の生活スタイルも大きく変わったという。もうコロナ前の世界に戻ることはないと断言でき、人々の価値観も大きく変わった。

シリコンバレーの企業でも労働環境についてコロナ禍後の新常態での対応に苦慮している。Googleは9月から部分的なオフィス勤務を要請したところ、社員の猛反対にあい、退職届を出すエンジニアまで現れ大騒ぎとなったという。結局会社側も要請を撤回し、職場やロケーションを選べるよう調整しているという。

新型コロナウイルスの感染拡大の当初は、シリコンバレーの誰もが早く元通りの生活に戻りたいと願っていたが、実際は、人々は新しいライフスタイルと社会の制約に適応し、新しい人生観で生まれ変わったことであるという。

環境変化に応じて社会を変えることにコミットすれば、多くのイノベーションが生まれる。デジタル空間の職場はより一層進化して、便利なコミュニケーションツールや業務用ソフトウェアが普及することになる。公共の場の衛生管理も急速に改善され、オフィスや自宅にも空気清浄機やUV殺菌機が常設され、エレベーターのボタン、ドアノブ、タッチパネルなどハプティクスという接触技術で非接触で動作させようとしている。

変化を拒むのか、受け入れるのか。人と社会がどう対応するのかによって未来像は大きく変わっていく。変化に伴うストレスは、成長の機会だと考えれば、多くのイノベーションや起業家にとってはチャンスに変わる。💡💺🛠🚗🚘💰💴📖✈️😷💻⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🦠🇯🇵🇺🇸