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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:非効率な石炭火力、全廃は必須」から

2020.10.30   日経産業新聞の記事「眼光紙背:非効率な石炭火力、全廃は必須」から

再び不名誉な「化石賞」をもらわないために

 コラムの著者は、菅政権が2050年に向けた脱炭素社会の実現を国会で宣言したが、その課題について語っている。

◯石炭火力の維持よりも先のステップに

 菅政権のこの制限に対して経済産業省は、2030年度までに非効率な石炭火力発電の休廃止を方針に掲げた。これに呼応するように東京電力と中部電力の火力発電部門を統合したJERAは、2030年までに非効率石炭火力発電の休廃止、2050年までに二酸化炭素排出ゼロの目標計画を発表した。

だが、この計画に対して、鉄鋼や化学メーカーでは自家発電設備として未だ非効率な小型石炭火力発電を利用している。その背景に、大規模な高効率石炭火力発電は莫大な投資が必要で切り替えが容易でないことを物語っている。政府の詮議会でも例外として認めて欲しいという要望が多く条件闘争となっているという。

ただ、非効率な石炭火力発電を全廃してもあるシンクタンクによると日本全体の二酸化炭素排出の3.5%しか削減できないという。やはり温暖化防止には最終的に石炭火力発電そのものを全廃することが必要だという。となれば、非効率な石炭火力発電の全廃は必須条件であるとなりそうだ。

今後欧州はもとより米国も大統領選挙の成り行きによっては、脱炭素社会実現の宣言は虚しく、国際舞台で再び不名誉な、「化石賞」を受ける羽目になるかもしれない。 🏭👩‍🦯♿️💰🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏🇯🇵happy01🌏🇬🇧🇳🇱🇫🇷🇩🇪🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ホテルの空き活用、補完関係から新事業」から

2020.10.30  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ホテルの空き活用、補完関係から新事業」から

ビジネスモデルが補完関係にある共創は実現しやすい

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、補完関係にある共創が新事業を見出す事例をJTBとNECソリューションイノベータによる「JTBマイオフィス・ナビ」で紹介している。

◯JTBとNECソリューションイノベータの事例

 「JTBマイオフィス・ナビ」は、日中のホテルの客室や宴会場、会議室という遊休スペースをテレワーク可能なシェアオフィスとして活用し、企業に提供するサービスだという。西川教授によれば、コロナ禍以前から働き方改革や東京オリンピック・パラリンピック時のテレワークのためにNECはシェアオフィスを結構使っていることがわかった。JTBは、旅行業で全国のホテルと接点があり、法人の出張管理のサービスを行っている。NECは自社の需要がある上にシステム開発もお手の物である。

「JTBマイオフィス・ナビ」の顧客である法人にとっては、テレワークの課題である安定した安全なインターネット環境の確保と、機密性の高い企業情報を扱うためセキュリティー対策は重要で、ホテルの客室は、セキュリティーだけでなく、清掃サービスもあり安心して利用できる。一方、ホテル側も法人顧客であるため、安心して客室を貸し出すことができる。両社が共創することで、これまでにないシェアオフィスを企業に提供する新しい事業ができることに気付いたという。

今回の共創事例のように自身が顧客の一員であることは、事業推進だけでなく、フィードバックによる改善も進むことになる。🏨🦠😷📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:FTA交渉暗礁、英国にリスク」から

2020.10.29   日経産業新聞の記事「眼光紙背:FTA交渉暗礁、英国にリスク」から

避けねばならない合意なき離脱

 コラムの著者は、イギリスは1月31日に欧州連合(EU)離脱後、EUと自由貿易協定(FTA)交渉を続けてきたが漁業権と政府補助金などで暗礁に乗り上げていると語っている。

◯合意なき離脱なら関税や数量規制が復活し物流の停滞をおこす

 年末で移行期は終了し、10月中旬のEU首脳会議はイギリスに更なる譲歩を迫っている。一方、イギリスはEUが根本的な姿勢を変えねければ合意なき離脱の準備を進めるという。まさに真っ向から対立の構図である。

イギリスは漁業権については、自国のEEZ(排他的経済水域)での漁船の操業と漁獲量はFTA交渉とは別に毎年漁業交渉を行って決まると主張。これに対してドーバー海峡を挟んでEUの漁民は生活が脅かされると反発。また、政府補助金の件でも意見が大きく異なっている。さらに、イギリスはアイルランド国境問題でもイギリス国内法で矛盾を孕んでいる。

問題は、合意なき離脱となれば、関税や数量規制が復活し物流の停滞をおこすことになり、これが食糧などの生活必需品の不足を招き、イギリス経済はパニック状態になるだろう。さらに北アイルランド問題を誘発しイギリスの解体まで進むリスクがあるという。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:代替データは万能か」から

2020.10.29  日経産業新聞の記事「WAVE:代替データは万能か」から

ウェイズコロナ時代で重要性がますます増している

 コラムの著者 辻中 仁士氏(ナウキャストCEO)は、オルタナティブ(代替)データが新型コロナウイルスで政府統計など多くの経済仕様となる情報が手に入るにくい状況で話題になっていることとその活用の注意点について述べている。

○データ分析にバイアスの分析が要注意

 新型コロナウイルスの感染拡大で自粛生活となったウィズコロナ時代では、政府の月例経済報告や日本銀行の展望リポート、新聞報道など多くの情報の発疹が厳しい状況である。伝統的な統計調査が依拠する訪問調査や紙ベースの調査が実質的に難しくなり、回答率の低下や公表スケジュールの延期などに追い込まれているのは課題であると、辻中氏は述べている。

これに対して、オルタナティブ(代替)データが注目されている。例えば、携帯電話やスマートフォンによる位置情報やクレジットカードなどの決済データ、POSデータなど様々な代替データが存在している。そこで、代替データで伝統的な統計情報の課題を解消ですることが考えられている。

では、オルタナティブ(代替)データは万能と言えるのか、と言えば、辻中氏によれば「万能ではなく、その活用には注意を要する」という。

例えば、位置情報はスマートフォンのGPSを活用する手法が一般的である。歓楽街や観光地の来訪者数の増減を見て、過度な外出自粛が発生していないか、「Go To」などの政策の効果検証などの観察が行えると思われる。しかし、この「来訪者数」が曲者で、GPSデータは、モバイルアプリの利用者が位置情報活用に同意した場合のみ情報が取得できるものである。よって、スマートフォンや携帯アプリの利用者自体が増減した場合、その影響は「来訪者数」に影響することになり、真の「来訪者数」とズレが生じる。この点を加味した分析や成形を行わないと、データは無用となる。これがバイアス問題で、こうしたバイアスにいかに付き合うかが、データサイエンティストの腕の見せどころとなる。🧭🗾📶😷🦠❤️🩺📈😷💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:失敗、受け入れる風土を」から

2020.10.28  日経産業新聞の記事「SmartTimes:失敗、受け入れる風土を」から

真剣と木刀

 コラムの著者 スティーブン・ブライスタイン氏(レランサ社長)は、彼自身の知人を事例を通して中間管理職の失敗を恐れる職場風土が先延ばし案件を増やし多くの社員を苦しめる自体が問題であると指摘している。

○失敗は許されないと考えるのは正しいが、問題は失敗に対する周囲の反応

 ブラスタイン氏は、知人でCIAの捜査官を経験した起業家に聞いた話で、ベトナム戦争の最中ジャングルの中を銃弾を浴びながら追いかけられたことは大きなストレスであったという。それに比べてビジネスにおけるリスクやストレスには強いと、その知人は語ったという。

ビジネス界でほとんどこのような生死に関わる状況に置かれることはないが、緊張の度合いは同様な状況で仕事に望んでいるリーダーは少なくない。ある企業のCEOが、トップマネージャーは「真剣」を使って戦っているが、中間マネージャーと役員は、失敗から学べる機会が得られるように「木刀」で戦っていると、語ったことがあるという。確かにCEOが真剣勝負に負ければキャリアの終わりを意味する。しかし、中間管理職の木刀での戦いは負ければ上司が責任を負うことを意味する。だが、多くの企業で中間管理職の戦いは「真剣勝負」であると語る人が多い。つまり、失敗が許されないからリスクに萎縮し真のアクションが必要な時に行動できない。失敗したことがないという風土が美化されるような企業では、中間管理職は毎年席送りにする案件がたまりにたまり、それによって多くの社員が苦しむことになる。

失敗は許されないと考えるのは正しいが、問題は失敗に対する周囲の反応であるという。失敗してもそれを受け入れリスクに対応することこそ、木刀の意味がある。❤️🩺📈😷💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵