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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:デジタルの新時代、融合するオフライン」から

2019.7.12  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:デジタルの新時代、融合するオフライン」から

すでに日本を超えた中国のOMO(Online Merges with Offline)

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、デジタルが完全に浸透した時代であるアフターデジタルが中国ではすでに起こっており、その事例について考察している。

○米テスラのライバルと言われる中国のNIOのエコシステム

 三浦教授によると、アスターでないビフォアの日本ではO2O(Online To Offline)で議論している間に、中国では両者が融合して、OMOの時代に入っている。OMOになればオフラインがなくなるといえるもので、顧客のあらゆる行動がオンラインデータとなって個人のIDと結びついて

  • 購買のキャッシュレス化;購入履歴
  • 電車やタクシーのモバイル決済;移動履歴
  • 家庭のIoT;自宅ないでの行動履歴

が収集でき分析できる。新戦略では、顧客との接点データを多く持ち、それをUX(顧客経験)の良さに還元するといった、新しいループができるという。その好例として、三浦教授は、中国有数の自動車オンライン媒体ビットオートをあげている。

ビットオートは単なるメディアではなく、顧客の免許取得→車購入→使用→売却→購入といったカーライフサイクルを、データで全て明かし、顧客中心のカーライフを提供するものである。そのために、免許、保険、駐車場、洗車から、ドライブの履歴アプリまでのサービスに投資・提携し、カーライフのエコシステムを作っている。実はビットオートの背後には米テスラのライバルと言われるNIOがあり、双方にデータを活用する形態もとれる。

OMOの戦略の基本は、

  1. チャネルの自由な行き来ができる(顧客には、オンライン、オフラインの区別はない)
  2. データをUXとプロダクトにフィードバックする、(データを使えないと意味がない)
  3. リアルも含めた高速改善(早くできるかが勝負)

という。未だに現金主義にこだわっているとアフターデジタルに乗り遅れてしまう。🚙🏡💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🏨🇨🇳🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:チケット坂路流動化は不可避」から

2019.7.11   日経産業新聞の記事「眼光紙背:チケット坂路流動化は不可避」から

問題は流動化ではなく適正価格と消費者の支出が本来の作りに渡ること

 コラムの著者は、興行チケットの高額転売防止に政府が力を入れているが、問題が少しちがうのではと問題を提起している。

◯東京五輪観覧券などが当面の話題だが

 五輪観覧券などだけではなく長期的視点に立つと、チケットの高額化と販路の流動化はもともと避けられないのではないかという。そこには、現代のニーズ志向の変化があるからで、人々の欲望は平成期のモノ(所有)からコト(体験)に変わったことが、多くの調査で見えてきているという。令和の柱は催しなどに参加し特別な時間を過ごす「トキ」消費で、入場料の高騰は時代の必然といえる。

問題は、価格の適正さと作り手にきちんと消費者の支出が渡ることであるという。プレミアイベントは、自然と高値となることから、いっそ、変動相場制の自由転売市場とするのも1つの手であろう。

会場運営もイベントの雰囲気を盛り上げ、その空気を逃さずに収入も増やす企画や仕組みづくりが重要であろう。🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:中国でFCV時代の足音」から

2019.7.11  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:中国でFCV時代の足音」から

電気自動車(EV)の生産から燃料電池自動車(FCV)にシフト

 6月下旬に東京国際フォーラムで開催された世界水素技術会議(WHTC2019)で最も多くの中国からの参加者が多いなか、経済産業省、環境省、東京都知事、衆議院議員などが環境・エネルギー戦略でイニシアチブをとることを示した。コラムの著者 内田 裕久氏(東海大学特別栄誉教授)は、その意義についてふれている。

◯関係行政トップと議員の参加で世界をリードする意思を世界に示す

 WHTC2019に参加したのは、中国(11%)、ドイツ(6%)、韓国(4%)、米国(4%)、チェコ(2.5%)で中国政府のEVの生産からFCVへの転換に応じた動きであるという。二酸化炭素排出量の割合でトップの中国がクリーンエネルギーにシフトすることは地球環境にとっても重要なことである。実際6月には世界最大のFCV用水素ステーションを上海で運営し始めたという。これは、日本の自動車産業にとっても大きな市場を望めるため、巨額の開発投資を行ってきた日本メーカーにとっては朗報であろう。🌾🔧💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🇯🇵🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国振興コンビニ、成長力の源泉」から

2019.7.10   日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国振興コンビニ、成長力の源泉」から

AIを駆使し来店者に合わせた品揃えも可能

 24時間営業問題が浮上している日本とは異なり中国でのスタートアップであるコンビニエンスストアの社長は24時間営業は利用者の利便性を考えると重要だと述べている。コラムの著者は、その背景について考察している。

◯日本式コンビニの転換期でのヒントに

 2017年2月に北京で開業してから2年余りで、出店ペースは1日1店舗ですでに700店余りまで店舗網を拡大したといい。この中国のコンビニエンスストア、便利蜂は、徹底したICTによる効率化で社員の3割弱がシステム開発を行っているという。

レジは無人化してスマホ決済を採用。ただし、技術的には完全無人化も可能だが、利用者の問合わせ対応に社員1人を置き、有人化にこだわっている。すべての店舗の販売データはAIによって解析し、それぞれの店の利用客の好みに合わせた品揃えも行う。弁当や生鮮食品などの価格も電子値札で変動させ、値段を臨機応変に変えるという。

24時間論議であるが、便利蜂の場合はすべてが直営店である点が日本と異なる。豊富な資金力とAIを活用すれば直営店の方が利用客に安定したサービスを実現できるという。さて便利蜂の事例は日本のコンビニエンスストア経営のヒントになるか、気になるところである。🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝🇯🇵🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:消費者インサイト、USJに見る好例」から

2019.7.5   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:消費者インサイト、USJに見る好例」から

当事者も知らないニーズを洞察しマーケティング

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の事例をあげて、消費者の自らも気づかないニーズを洞察しマーケティングに生かしたことを語っている。

◯ターゲット顧客のインサイトを研究

 西川教授は、消費者自身も気づいていないニーズを掘り起こし、それを狙ってのマーケティング戦略推進した事例であるUSJのイベントやキャンペーンについて述べている。

USJのクリスマスイベントとして、世界最高といわれるツリーやイルミネーション、ショーがあって恋人たちに人気を博している。2010年に、より多くの顧客にニーズを求め、ターゲット顧客を子どもをもつ家族に広げ、そのインサイトを研究した。

両親のインサイトとして、

  • 自分の子どもはいつかサンタクロースを信じなくなるだろう
  • だからこそ今できる最高のクリスマスで思い出を我が子に作ってあげたい

と設定した。このインサイトから、クリスマスツリーの前で父親が娘に笑顔を見せるCMが生まれ、母親目線で二人を描くことで視聴者自らが自分の家族を見るように工夫した。自分ごと化である。誰でも共感できるインサイトで、若い女性も動かし入場者数は増えたという。インサイトは単純に彫られたニーズではなく、本当のニーズは何であるかを社員が考え、クリエイティビティを発揮して作り上げるものだという。ターゲット顧客やニーズを再考するのも手であろう。🎄🏯🎓🏢📈💻🔎⚡️🌍happy01🐭