Previous month:
2017年1 月
Next month:
2017年3 月

2017年2 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:地域一番へ『焼きまんじゅう』の行方」から

2017.2.2    日経産業新聞の記事「眼光紙背:地域一番へ『焼きまんじゅう』の行方」から

コンビニエンスストアの一番の意味

コラムの著者は、コンビニエンスストア業界3位のローソンが北関東を基盤とするセーブオンとの提携発表で、地域一番とは何かと問いかけてい

◯地域で親しまれるセーブオンの「焼きまんじゅう」

今回の提携でローソンは、店舗数という規模よりも「地域一番店」をつくることで一線を画すという。ただ、規模やランキングが入れ替わることは、業界関係者やマスコミの話題にはなるが、生活者にとっては関心事ではない。あのコンビニは日本一の店だからといって選んで買い物にいくことは滅多に聞かないことである。

コンビニは家や事務所から一番近い店においしいおにぎりやお弁当などがいつも並んでいることの方が大切である。それが生活者にとっては地域一番店である。

セーブオンの名物「焼きまんじゅう」がどう扱われていくかが、関心の的だという。この辺りがコンビニ戦争の勝敗を決めるキーかもしれない。🏪🏢😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客満足度調査、自由回答、冷静な分析を」から 

2017.2.2  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:顧客満足度調査、自由回答、冷静な分析を」から

エンゲージメントの分析

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、先回のデライトに引き続き、マーケティング研究で考察される顧客のエンゲージメントについて触れている。

○心理的な企業と顧客の絆に偏らず行動の事実から判断

小野教授は、顧客満足度調査ででてくる「自由回答」に対する事例を出し、企業と顧客の関係をマーケティング研究では顧客が購入以外に企業と何らかの関わりをもつ行動、エンゲージメントについて語っている。

自由回答には短文なものも多いが、ある程度の利用経験をもった人は、

  • 以前に比べて
  • ❌❌のわりに
  • にもかかわらず

といった過去の経験や周囲の状況を踏まえ、比較的長く、サービスや顧客の動向を読み取るのに有益だという。

このような自由回答の記入は企業やブランドに対してフィードバックデータという知識面の価値をもたらし、エンゲージメントと捉えることができるという。

調査への協力、改善の提案、イベントへの参加、他者への口コミ、推奨、紹介といった行動も含まれるという。

顧客のエンゲージメントの分析で厄介なのは、すぐに購買行動につながるとは限らず、中長期的には問題点の指摘、口コミや推奨による批判の形成、新規客に有形、無形の利益をもたらすことである。

心理的な企業との絆ではなく、行動データの事実から冷静に分析したいところだ。📊cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事から「TechnoOnline: 特許出願ランク下位に、日本の大学、役割明示せよ」

2017.1.31  日経産業新聞の記事「TechnoOnline: 特許出願ランク下位に、日本の大学、役割明示せよ」から

国立大学法人化後急速に特許出願は増えたが

2004年国立大学法人化ご急速に国内特許出願が約5倍と増えてはいるが、日本国内ではやはり企業が上位をしめているという。コラムの著者 近藤 正幸氏(東京電機大学特別専任教授)は、各国では企業よりも大学の出願数が多く、しかも世界的評価ランキングも高いことを踏まえ、その問題点に触れる。

◯中国の大学3校で日本の大学全体の出願件数を超える

中国の浙江大学、清華大学、ハルビン工業大学の3校で、日本全体の大学の出願件数を上回るという。英国の世界の大学を評価するクアクアレリ・シモンズ(QS)のランキングで、清華大学は24位である。韓国では韓国科学技術院(KAIST)、ソウル大学の7大学がQSの50以内に入り、韓国国内の特許出願が17位と21位である。同様にシンガポール、インドやタイでも大学の評価と出願数は正の相関である。

大学の評価がすべて特許出願数ではないが、ここの大学がどのような役目を果たし、どのような成果をあげるのか、特許出願数は明確な外部へのアピールとなっている。💡pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:自動運転農機」から

2017.1.31    日経産業新聞の記事「眼光紙背:自動運転農機」から

家電製品の二の轍を踏むな

コラムの著者は、クボタが自動運転できる農機を公開したことから、主戦場が国内ではなく海外であることで、かつてに家電製品の二の轍を踏むなと警告している。

◯国内農家にもメリット

クボタの自動運転農機は、GPSを搭載し、最初に人間がトラクターに乗って耕作したい農地の外周を走ると基本となる「地図」ができるという。自動車の自動運転とは違い耕作に適した地図が既存にない。区画内の任意の箇所を耕すには使える地図データがないためである。

計測した地図データは、トラクター、田植え機、コンバインで共有する。最適のルートを計算し、最初にトラクターで耕した場所にぴったりと合わせて田植え機が苗を植え付け、さらにコンバインが刈り取る。また、自動運転のトラクターで畝を立てた後に有人の野菜移植機で苗を植える協調制御もできるという。

確かに国内農家の戸数減少、高齢化対策、農地の大規模化、企業の農業参入といった課題に貢献できるが、狙いは国内だけでなく、海外である。

広大な農地を相手にする大規模農業に自動運転は効果が見込める。さて、問題は精緻な機能のアップも重要だが海外での農家で簡単に使えるかといった、かつて家電業界が海外で忘れた教訓を思い出す必要がありそうだという。🌎🚜😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 伝統芸能、若者開拓へ情報発信磨く」から

2017.1.17   日経産業新聞の記事「風向計: 伝統芸能、若者開拓へ情報発信磨く」から

「すぐれた文化や芸術」を日本の誇りに挙げた人が増加

コラムの著者 山本 直人氏(コンサルタント・青山学院大学兼任講師)は、1月半ばにインターネット動画で話題になった「国立劇場版PPAP」にふれ伝統芸能の担い手も若者開拓へ動いていることについて触れている。

◯内閣府調査の結果にも文化や芸術を取り上げる人が増えている

話題の動画は2分ほどではあるが、三味線に笛、太鼓が加わる長唄囃子で、PPAPをアレンジしたもので、完成度が高いという。「ペン・塗三方・三方・ペン」なので「PNSP」というタイトル。国立劇場は昨年開場50周年を迎え、情報発信にも力が入っている。

さらに、「初心者でも楽しめる」と銘打った「渋谷らくご」がライブハウスで開催され、価格も低めで若者にも人気だという。

ここにきて日本の伝統芸能にも若者が注目し始めているようだ。

山本氏によれば、内閣府が毎年実施している「社会意識に関する世論調査」には、「日本の国や国民について、誇りに思うことはどんなことか」という質問があるという。

2016年2月実施の調査では、

  1. 治安の良さ
  2. 美しい自然
  3. すぐれた文化や芸術

と、文化や芸術は3位であるという。この傾向は毎年変わらず、長期的データを見ると、「文化や芸術」を挙げる人が増加しているという。🌍🌸🍁happy01