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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

2016.11.8   日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

動画配信サービスを何で楽しんでいるのか

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研メディアイノベーションラボ統括責任者)は、近年の動画配信サービスの活況を分析する上で、各種情報端末やTV受像機などのどれによって消費者は楽しんでいるのかを調べている。

◯他の情報端末を抑えるTV受像機の地位

動画配信サービスはスマホやタブレットといった各種情報端末を視聴デバイスと想定しているが、TV受像機でのネット動画視聴の可能性はないのか。その点を調べるために、2015年12月全国ベースでインターネット調査をおこなった。

スクリーニング調査で回収した1万人の回答には、TVの保有が88.5%で、ネットとTVをつなげるネット接続率は21.1%で、約半数がTV受像機で動画を利用しているという。

同じ結果がグループインタビューでも得られ、TV受像機の画質の良さ、リアルタイム感、スペシャル感、リラックスできる視聴環境、ながら行動のしやすさを推す声が多数あったという。

また、同じ動画サービスでもTVでの視聴の方が他の機器の視聴よりも利用時間が長いといった傾向も見られた。

やはり、一歩先にメデャアの受け手であるTV受像機は伝送手段がどうであれ、じっくり楽しむエンターテインメントの受け皿としての優位性はあるようだ。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:武田レッグウェアー、足と一体、スポーツ用靴下」から

2016.11.7   日経産業新聞の記事「拡大鏡:武田レッグウェアー、足と一体、スポーツ用靴下」から

厳しい状況での靴下の役割を追求

コラムの筆者 栗坂 秀夫氏(パシフィックデザインアソシエーツ代表)は、運動をする上で動力源となる足と靴の間に挟まっている靴下がその人の持っている力をそいでいることを発見し改善をおこなっている武田レッグウェアー(埼玉・富士見市)の製品化について語っている。

○「靴下は足になるべきである」

これは同社の商品哲学であるという。同社は各種の靴下を生産しているが、特にスポーツに力を入れ、1997年には足袋のような分かれており、左右別の立体設計靴下を開発した。スポーツ用靴下については大手のOEMが主体であったが、2004年にはRxLブランドの自社商品を発売している。

その後同社の開発研究で、運動をする上で動力源となる足と靴の間に挟まっている靴下がその人の持っている力をそいでいることを発見し、上述の商品哲学を押し通した。親指と他の指の部分が分かれていることで、それぞれの指の力が発揮でき、安全性も増すという。

野球の松井秀喜選手や重量挙げの三宅宏実選手を多くの選手が同社製の靴下を履いて活躍している。地道な研究開発が新商品の牽引力になった事例である。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:日の丸コンテナ船の航路」から

2016.11.4   日経産業新聞の記事「眼光紙背:日の丸コンテナ船の航路」から

日本郵船、商船三井、川崎汽船の邦船3社が統合

コラムの著者は、この統合が、半導体業界、液晶業界の顛末を繰り返さないかどうか危惧している。

◯日本の定期貨物船事業がついに1社に

競争原理は市場の特徴とはいえ、かつては10社以上が競合した日本のコンテナ船業界で、1社に集約されるのは象徴的である。

英国もかつては7つの海を支配するとは言われたが、英国の商船隊は見る影もなく没落し、今では目ぼしい海運会社も残っていないという。そういった意味で大きな英断である。

しかし、問題はこれからで、国内勢だけでまとまることでグルーバル化に勝てるのか、また、銀行再編の時のように、内部の主導権争いでエネルギーを使って、肝心の競争力強化が置き去りにならないか気になるところであるという。

いっそ、新会社はシンガポールなど海外拠点に本社をおき、外国人トップを迎えて経営を刷新し母体3社とは縁を切るくらいの覚悟が必要かもしれない。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:安全優先設計、異常事態の予見、人知試す」から

2016.11.4  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:安全優先設計、異常事態の予見、人知試す」から

フェイルセーフの基本

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、人の安全を維持するにも人知が重要であることについて説明している。

◯構成する部品の故障がシステム全体の機能に影響する度合いを把握

フェイルセーフとは、機械や装置などのシステムに故障や異常が起きた時に、機能の一部や全部が失われても、人の安全が維持される安全優先設計の基本思想である。

フェイルセーフの実現には、構成する部品の故障がシステム全体の機能にどのように影響するか把握しなければならない。また、発生確率を把握した上で、安全になるように設計する必要がある。

そのためには、個々の部品や機器の故障率が安全側でより高いか、故障の発生そのものが防げる構成をとる。多くの機械では、停止するのが安全側なので、故障した時は本来の機能を失っても停止するように設計する。ただ、旅客機のように、飛行中にエンジンが不調になった場合、停止すれば揚力を失うので、動作を継続しないで停止するが、複数のエンジンをもってこれを支えるという冗長性をもたせる。

フェイルセーフの設計にあたり、事故や故障の状況を想定するのは人であり、結果が安全かどうかを判断するのも人の洞察力である。そこには異常事態をどこまで想定し深く予見できるか、ということが試されている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:コーヒーカップと米大統領選」から

2016.11.2   日経産業新聞の記事「眼光紙背:コーヒーカップと米大統領選」から

米国ならではの世論調査

コラムの著者は、米国のような二大政党制では有効な世論調査で、しかも的中率が高いことで知られているコーヒーカップによる調査について語っている。

◯共和党支持は象のマークの赤カップ、民主党支持はロバのマークの青カップを店頭で選択

8日の投票まで下馬評は、共和党のトランプ氏と民主党のクリントン氏が拮抗し、お互い中傷合戦で政策論議がなされないままで予想が難しいとされている。

その中で2000年の大統領選挙以降、当選者を的中させている世論調査があるという。

その調査とは米セブンイレブンの店頭でできたてのコーヒーを買う場合、

  • 共和党支持:象のマークの赤いカップ
  • 民主党支持:ロバのマークの青いカップ

を選ぶ。集計は毎日更新され、何度も同一人物がコーヒーを飲めるから正式な数字ではないが、興味深い結果になるという。最近は、これ以外のカップ、スピークアップ(もっと言いたい)といった3つ目のカップもあるようだ。意外に、二人の候補の支持率よりも大きいことが気になるという。camerahappy01