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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術の進捗速度、国は速い分野の推進を」から

2016.11.11  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術の進捗速度、国は速い分野の推進を」から

従来の推進路線の方向変更すべき

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、科学技術の進歩の速さに注目し、従来の速度の遅い分野や国として弱い分野への推進政策ではなく、速い分野や強い分野をむしろ推進すべきと提案している。

◯進歩の差で普及がことなる技術

技術の進歩の速さは分野によって大きく異なるという。速い分野では開発のリソースが集中され、関連の技術の相乗効果で一層加速される。遅い分野は技術に従事する人も少なく、話題となるのも稀であることから、取り残されて一層遅くなる。

そこで国レベルで技術開発を推進するには、いかなる政策が有効かということになる。山﨑教授は、進歩の速い分野を推進すべきと考えている。

強い分野を一層強くすることが日本の技術力を強くし、他国との差を広げることになる。一方、進捗の格差は誰が見ても明らかな社会的ニーズとして関心を呼ぶ。遅い分野を政策として推進しなくても民間からのリソースが集中して普及が進むという。

これまで国の政策が、弱い分野や進歩の遅い分野を支援することが多かったが、先進国に追いつく方策としては有効であった。しかし、国としての優位性が確保できない。国際競争に勝ち残るには圧倒的な技術力の差を保ち続ける必要があると、山﨑教授は示唆している。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:忙しい20代女性、運動・おしゃれ余裕なく」から 

2016.11.10  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:忙しい20代女性、運動・おしゃれ余裕なく」から

のんびりが優先

コラムの著者 関沢 英彦(東京経済大学コミュニケーション学部教授)は、スポーツ庁の調査や博報堂生活総合研究所の定点調査などから20代女性の生活が多忙で、スポーツやおしゃれに時間が割けないことに触れている。

○働くことが多忙で私生活にも影響

スポーツ庁の2015年度体力・運動能力調査では、20歳代の女性は1985年度に比べて約10ポイントも低下しているという。また、首都圏・阪神圏20〜69歳の3160人を対象にした博報堂生活総合研究所の「生活定点調査」においても、「1年を通して何かスポーツをしている」という20歳代女性の率は2016年14.5%と1998年の31.9%に比べ大幅に減少した。

さらに就業率も現在7割で働くことが主流になっている。

働いていると体力が求められる。2015年12月に発表された厚生労働省の「国民健康・栄養調査(14年度版)」では、20代女性は痩せている女性の割合が20年ぶりに2割を切ったという。ぽっちゃり系が増えているわけだ。さらに20代女性が好きな料理も高カロリーのメニューが5割を超えたという。

かつては20代女性はファッションリーダーであったが、時間のゆとりは減少。だからこそ、日常生活ではゆっくりやりたい方だ、が増加した。

のんびりしたいから、スポーツやおしゃれにも心を配る人が減ってきている。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『もてるレストラン』って何?」から

2016.11.9   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『もてるレストラン』って何?」から

マーケター泣かせの若者言葉

言葉の乱れと批判する向きもあるが、若者言葉は多くの大人を戸惑わせる。そのような状況で次代のマーケットの主役たるべき若者を理解しなければいけない業種もある。その1つに企業のマーケティング担当者(マーケター)がある。コラムの著者は、マーケターの最近の悩みについて触れている。

◯そのままでは検索キーワードにならない

この若者言葉の変化は、SNS世代の彼らにとってネット上では日常茶飯事である。それは、自社の商品やサービスに誘導したい企業のマーケターにとって頭を悩ますところだ。

例えばレストラン探しを考えると、これまでは;

  • 和食、洋食などの料理の種類
  • 予算や場所
  • デートか宴会か

などキーワードを追加して検索するのが典型である。しかし、最近20歳以下の世代では、「もてるレストラン」などという非常に抽象的な言葉で検索する動きが急増しているという。

これは、マーケティングにとっては大きな変化で、

  • 検索キーワードに合わせた検索連動型広告
  • 自社の情報が上位に表紙される仕掛け(SEO対策)で自社サイトへの誘導

などの手法が使えない。もてるに対するキーワードが思いつかないのでどんなタイミングでどんな情報を表示して良いか見当がつかないという。

もう1つの若者言葉である検索キーワードをどう対応するかがマーケティングの新たな課題である。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:二正面作成の課題」から

2016.11.8   日経産業新聞の記事「眼光紙背:二正面作成の課題」から

高級化と低価格化の両面作戦

コラムの著者は、二両面作戦を余儀なくされているのは、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に吸収されたシャープの事業計画である。

◯かつての液晶事業の二の舞は避ける

次世代ディスプレーといわれる有機ELへの量産投資について、ホンハイから乗り込んだ戴正呉社長も試作ラインが成功してからとの慎重な姿勢である。かつての破竹の勢いであった液晶事業が低価格競争に敗退したことから、有機ELでもその轍を踏まないとは限らないという。

少なくとも、グローバル化で低価格競争に入るなら、最初から低価格化に挑戦することがなければいけないという。方や付加価値のある高級化と相容れない事業計画を持ち出さねば生き残れないというのが本音である。

多くの技術開発者が、高級化へのモチベーションは高いが、低価格化についてはモチベーションが低いといわれる。これを常識とせずに、挑戦を進めないと、有機ELも厳しい事業となる。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電気モーターと発電機、フレミングの法則で理解」から

2016.11.8  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電気モーターと発電機、フレミングの法則で理解」から

鏡像関係にある二者

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、電気モーターの回転と発電機の電気の関係がフレミングの「左手」と「右手」の鏡像関係にあり可逆性があることを示唆し、熱機関について考察している。

◯電流と磁場、そして力

物理学で教わったように、フレミングの法則は2つあり、左手での人差し指、中指、親指の相互直角の関係で説明する、電気モーターの電流、磁場そして回転力である。ちなみに2つめの右手は、磁場と力をかける方向で、電流の向きがきまるというものである。要するに、電気モーターあh、電流を力を出す一方で、力をかけて回すと電流が生じる。つまり発電機となる。電気モーターと発電機は同じ構造で、鏡像関係にあり、可逆である。

一方、熱機関はこの可逆性はなく、つからをかけてガソリンエンジンを回してもガソリンが出てくることはない。

熱エネルギーが仕事をする一方で、仕事すなわち力学的エネルギーは熱に変わる、という可逆性がある。これとは反対に、モーターを回して違う温度の熱源の間に熱を移す。すまりエネルギーを使って温度差を作る装置が、いまや空調機器や冷蔵庫としてつかわれている熱ポンプである。pchappy01