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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:めげない姿勢、未来つくる」から

2016. 3.7   日経産業新聞の記事「眼光紙背:めげない姿勢、未来つくる」から

昔の特撮番組のシーンが現実に

コラムの著者は、1965年に英国で制作された特撮番組「サンダーバード」のシーンににたことが現実に挑戦されていることについて触れている。

○宇宙事業VBスペースXの立ったままの姿勢での着陸実験

サンダーバードのおなじみのシーンは、2065年に設定された秘密組織、国際救助隊の陸海空への出動シーンである。その中で、活動を終えたロケット型の救助機が帰還する際に、まっすぐ立ったままの姿勢で基地にもどるシーンがあるという。

そのシーンににた実験が、米VBのスペースXが1月中旬に垂直着陸の実験である。同社が打ち上げた「ファルコン9」の着陸で、実験は、姿勢が安定せずに残念ながら大破して失敗したが、まだまだ挑戦すると、スペースXの創業者、イーロン・マスク氏(テスラモーターズの創業者としても有名)と語ったという。

めげない姿勢が未来をつくる実験である。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:三文字熟語の妙、本質理解の第一歩に」から

2016.3.4  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:三文字熟語の妙、本質理解の第一歩に」から

三文字だけでなく三単語でも

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、表意文字の漢字に問題の本質を簡単明瞭に言い表すことからその応用も示している。

◯意外に多い三文字熟語による要素分解

日本語での漢字の位置付けは非常に有意だという。以下その事例;

  • 天地人:我々の宇宙観の基本的要素を一言で表している
  • 雪月花:文学における四季を言い当てたもの
  • 知情意:人のこころを描き出す
  • 真善美:理想とする価値観の世界
  • 運鈍根:ビジネスでの成功の要素
  • 心技体:スポーツの成功要素
  • 仏法僧:仏教の基本的要素

と限りなくあると言う。

さらに、身近な「上中下」も幾何的な位置付けだけでなく、位、級、等をつけて、例えば上位、中位、下位といった政治・経済や教育、スポーツなどに多用されている。

これら3つを三角形の超手に置くと、その各辺が示す相互作用が深遠で複雑なことも表すという。さらに三文字熟語だけでなく、3つの単語でも良い。例えば、ヒト・モノ・カネといえば、経営資源を示し、物質・エネルギー・情報といえば、森羅万象を3つの単語で表したことになる。会議などで議論が空転した時、3文字または3単語まで落として考えてみるのも良いという。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:レトルトもんじゃ焼き、日本製粉、調理時間を短縮」から 

2016.1.21   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:レトルトもんじゃ焼き、日本製粉、調理時間を短縮」から

味付けのバリエーションの勝負から食シーンの提案へ

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、2月22日に発表した日本製粉の液体レトルトもんじゃ焼き生地「オーマイ どんなもんじゃ!?」のマーケティング戦略について語っている。

○調理工程を短縮して簡便化し新しいニーズを掘り起こす

もんじゃ焼きは「生地作り」、「盛り付け」、「土手作り」と工程が多く、しかも関西以西では売上高のボリュームが小さい。お好み焼き、たこ焼き、チヂミにつぐ年間7奥円の市場がもんじゃ焼き粉の市場である。

ところが同社はこれはビジネスチャンスであると考えた。工程を減らすことで手軽にサイドメニューとして需要を喚起しようとしたものである。

開発チームは試行錯誤を重ね、辿り着いたのがこれまでの常識を覆す「液体」のもんじゃ焼き生地だったという。調理時間は平均14分から8分に短縮、狙い通りバーベキューなどの仲間とのパーティーでホットプレートでの調理もできるとあって、サイドメニューとして認知されそうだ。食シーンを提案することで、地域に関わらずアウトドアなどにも提案できることも弾みになりそうだ。

「今ある市場だけを見ていると当たり前の当たり障りのない新製品ばかりになる。消費者に機能的なベネフィットにも目をむけて新しい価値を提案していきたい」

と、同社の商品開発部 竹内友香氏は語った。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:まるでオフサイド・トラップ」から

2016. 3.2   日経産業新聞の記事「眼光紙背:まるでオフサイド・トラップ」から

朝令暮改の就活スケジュール

コラムの著者は、3月1日に経団連加盟の企業の会社説明会が解禁になり、就活生の苦労について語っている。

○定員を超える就活セミナー

日経新聞主催の就活セミナーには定員を大幅に超える学生が集まり、活動スケジュールの大幅変更に戸惑う姿があった。経団連加盟の企業説明会の解禁も、企業や大学、官邸の思惑が絡んで大きく変わった。昨年は、選考活動の解禁が4月から8月に大きく後ろ倒しになったのに、今度は6月に前倒し。スケジュールの大幅変更に就活生の戸惑いは大きい。

政府が推進する海外留学もこの変更で、帰国のタイミングに合わず、泣く泣く留年とならざるを得ない。まるでサッカーのオフサイド・トラップのような朝令暮改である。

ただ、コラムの著者はこの20年を振り返ったら、就活生にエントリーは気にしない方が良いとも言いたくなるという。1995年から10年で花形だった金融機関は再編の波にのまれ、その後の10年は、人気だった電機メーカーも淘汰の最中である。恒久的に安定した職種などないがこの試練に耐えられる力が逆に社会では役立つようだと、皮肉に聞こえるのは私だけだろうか。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電子式コンピューター70年、産業社会に創造的貢献」から

2016.3.1  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電子式コンピューター70年、産業社会に創造的貢献」から

ジョン・モークリーとジョン・プレスパー・エッカードの着想

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、世界初の電子式デジタルコンピューター「ENIAC」が米ペンシルベニア大学で発明されて70年となり、その業績に二人のジョンが絡んでいることについて触れている。

◯皮肉にも軍事プロジェクトが後押し

ENIACが発明されたときは第二次世界大戦直後で、一気にこの後情報化社会への開花にむかう時期だあった。発明史的な意義であることはもとより産業社会全般に影響を与えた。

開発プロジェクトは軍事目的で、とくに弾道計算のニーズが1940年以降高まっていたという。プロジェクトの推進者の一人はジョン・モークリーで、計算機械で気象問題を解く夢を持っていた。もう一人のジョンは、ジョン・プレスパー・エッカードで、磁場測定の情報をフィルムに記録するという画期的な発明をしていた。

この二人のジョンが議論を重ねるうちに「電子が計算をする」という着想が実現可能と確信。だが、開発には莫大な人件費と制作費が必要とされた。平時ならとても受け入れられない開発投資が行われ、完成したENIACは1万8千本の真空管が使われ、消費電力は150キロワット、重量は20トンに達したという。肝心の性能は、従来の機械式に比べるまでもなく、10桁の計算を3秒でこなした。ただ、2進法ではなく10進法が使われ、プログラム内蔵型ではない。

まさに議論の生んだ成果であった。pchappy01