【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ブランディング、2種のエピソード活用」から
2016/02/29
2016.2.25 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ブランディング、2種のエピソード活用」から
自己と他者エピソードブランディング戦略の事例
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、認知心理学どいうエピソード記憶に訴えたマーケティング戦略について語っている。
○ブランドの成否を決めるエピソード
認知心理学では、記憶を「法隆寺」を例にとると
- 意味記憶;世界最古の木造建築、世界遺産
- エピソード記憶;年末年始に彼女と法隆寺に出かけた
となる。意味記憶は頭にあるだけだが、エピソード記憶は深く心に刻まれる。エピソード記憶に訴えるマーケティング戦略としてエピソード・ブランディングがある。エピソード・ブランディングには、自己体験に基づく自己エピソード・ブランディングと他者の行為による他者エピソード・ブランディングがあるという。
自己エピソード・ブランディングとは、消費者に自身の価値のあるエピソードを創造してもらう戦略である。事例として、
- レストランでの記念日でのケーキやシャンパンのサービス
- 鉄道の夏休みの小学生向けスタンプラリー
- 食品スーパーでの日曜の親子料理教室
- キットカットの「きっと勝つ」を担いだ入試用のキャンペーン
などがある。一方、他者エピソード・ブランディングとして、
- 恋人たちの「愛の南京錠」
- 神社での合格祈願の絵馬
- SNSでのイベント
などがある。自然発生的な他者エピソードをいかに掴むかは企業にとって重要で、それによる独自のエピソード開発も必要だという。