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2015年10 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:リストラ増える『ポツダム少尉』」から

2015. 10.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:リストラ増える『ポツダム少尉』」から

上げ底昇進で繕い

コラムの著者は、ポツダム宣言を受諾し、敗戦が決まった後にどさくさ紛れで昇進した軍人を当時、「ポツダム少尉」と呼んだそうだが、希望退職で人減らし最中の企業では同じ現象が起こっていると皮肉交じりに語っている。

○多忙で給料も上がらず、表向きの職位だけが上がる

減員の影響は大きく、一人の管理職が幾つもの部署を兼任、担当範囲も広がって、トラブルがおこれば大変な忙しさ。火消し作業で忙殺され、それでも管理職が足りないと外向けには、部長「的な」肩書きを作り、負荷の分散をはかるという上げ底昇進、ポツダム少尉が増えるという。

対外的呼称と社内のリアルな資格が乖離し、値打ちは目減りの一方。新しい名刺も効果を発揮するのは自宅での子供たちだけかもしれないと、コラムの著者のやや皮肉を語っている。buildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:発泡素材、可能性はアイデア次第」から 

2015.10.8   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:発泡素材、可能性はアイデア次第」から

軽量、加工しやすく、比較的安い素材

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、発泡素材が従来の業界の裏方ではなく、生活の表舞台に出始め市場を創造している点を取り上げている。

○照明器具から宿泊施設まで

和歌山県南紀白浜で人気を博しているリゾート型宿泊施設があるという。しかも、70棟の全室異なった内装をしたドームハウスで、構造材は発泡素材だという。

発泡素材の加工しやすく、強靭で、価格が比較的に同種の建材よりも安価である点を生かしているという。これらを兼ね備えた宿泊施設とリゾートサービスを利用した点でユニークだ。

さらに、横浜市で今月下旬に新製品が発泡素材の業界から発売されるという。第一フォーム(神奈川県・横浜市)が考案した発泡素材の家具・インテリアで、ブランド名は「ハポタス」。シャンデリアやキッチンツールなど主要製品の中心価格帯は9千円〜3万円。シャンデリアについては、これまでのガラスとスチールで重いものは、地震などで落ちてくるのではないかと不安な声があり、このようなニーズを十分に聞いた上で、デザイン性は保ちつつ軽量で省エネな照明器具を開発した。(30日から神宮外苑で開催される東京デザインウィークの後半に出展されるという。

このハポタス。裏方から表舞台でどのように評価されるか。impacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ザ・セカンド・マシン・エイジ」から

2015. 10.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ザ・セカンド・マシン・エイジ」から

イノベーションとエコノミクスの新結合の時代へ

コラムの著者は、現在、第1次専業革命後の第2次産業革命の真っ只中にあり、労働と資本の関係が新局面を迎えたという。

○第1次産業革命で消えた馬・家畜、筋肉労働は激減

第1次産業革命で筋肉労働力は激減したが、インターネット、人工知能、ロボットによる第2次産業革命では頭脳労働を機械が代替しようとしていることから、頭脳労働も激減するのではないかといわれているという。

自動翻訳、自動運転、医療診断、投資診断、会計分析などが消滅の危機に瀕するのではないか。この世から働く馬が消えたように働く人もきえるのではないか?

世界経済を見ると、先進国は絶好調と企業業績とは裏腹に労働と資本の余剰が著しい。賃金低迷と歴史的低金利という教科書にない事態となっている。

楽観する人は業績を、悲観する人は労働と資本の余剰を重視するが、どちらも我田引水の論理で、失業が放置されれば経済は崩壊する。しかし、労働者のスキル向上と経済成長があればフル雇用と生活の一段の向上が望める。

機械とどう向き合うかが再度問われる時代になったことは事実のようだ。shadowdollarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:個人の嗜好つかむ配信」から

2015.10.6  日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:個人の嗜好つかむ配信」から

動画元年の背景にビッグデータによるリアルタイム「編成」

コ ラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、最近米国から上陸した動画配信大手、ネットフリックスやアマゾンプライム・ビデオなどを取り上げ、その番組「編成」がこれまでの人手ではなく、視聴ログのビッグデータを解析したリアルタイム編成となることについて語っている。

○独自文化をもつ日本にもデータ解析を適用

コンテンツの質の高さや使いやすいインターフェイスが重視されるが、海外勢は、これに膨大に集まる視聴ログに基づく番組編成である。既存の放送局は専門の人材が視聴率データや自らの経験に基づいて人的行うものであった。これをデータ分析のアルゴリズムに置き換え、ユーザ一人一人の嗜好に合わせたコンテンツ配信を最適なタイミングで、リアルタイムに可能にする。AIを使えば、より精度はあがり、一気に離脱率を下げる可能性もある。秒単位でのチューニングも施せる。これは、人的な資源や無駄なコンテンツの購入を抑え、投資リスクを抑える。コンテンツ配信の最適化はどこか製造業の効率化に似てくるかもしれない。slatemusicsoccerhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:問われる経営の質、見抜く目」から

2015. 10.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:問われる経営の質、見抜く目」から

不正行為の告発には対応部署と人材育成が必要

大企業の不祥事、日本では東芝の粉飾決算問題、海外ではVWの排ガス不正処理問題とこのところ引き続き起こる企業統治の問題について、コラムの著者は、その背景について語っている。

○大企業の不祥事の影響

東芝の場合は投資家に多大な損失を与えたが、VWはさらに影響が大きいという。つまり、株価下落で大損をした投資家、再販価格が一気に下がったVW車を乗る消費者、環境悪化の影響をもろにうける一般人と桁違いに影響が大きい。中にはドイツ経済にも多少なりとも影響があるという。

不正がばれたら、長年培ってきたブランドイメージや価値は瞬時に失われる。VW幹部がそのようなことがわからないわけではない。問題は、経営体制に無理や不和などがあり、企業統治のチェック体制が効かなかったことである。

単に外部から独立した役員を入れれば解決といったものではなく、社内外からの不正行為の告発をしっかり受け止める対応部署と人材が必要だという。これからはより以上に企業評価にこの点が重視されるにちがいない。carrvcarsweat01happy01