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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:計測データも深く解説」から

2015.1.20   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:計測データも深く解説」から

iPhoneと連携して使う体組成計

コ ラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)は、タニタ(東京・板橋)の体組成計『インナースキャンデュアル』を事例に、マニュアルや取扱説明書がマーケティング戦略での入口になっていることについて述べている。

○アプリと連携して体重や体脂肪率、歩数などのデータを自動的に転送

製品に添付されているのは2つ折りの「クイックセットアップガイド」と「安全上の注意」の2つ。取扱説明書の詳細版は同社のサイトから入手する仕組みである。

クイックセットアップガイドは、3つのステップで書かれている、大まかな流れが一目でわかる図解と、各ステップでの操作手順が説明されているという。スマホアプリのダウンロードもQRコードもあり、スムースに設定できたという。また、iPhoneを使わないユーザに対しても記載があって親切だ。

さらに詳細な取扱説明書をダウンロードして高橋氏は内容を点検している。特にスマートフォンなので文字の拡大も可能で読みやすい。コンテンツも「必要なとき」と記載された「体の豆知識」で、BMIの体脂肪率の説明があり、計測データも深く解説している。

ヘルスケアでは日常生活で商品やサービスを継続的に利用していくことが業界としては重要である。この点、情報へのナビゲータとして取説やウェブは欠かせないツールになっていると、高橋氏は語っている。searchhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:第3のスマホOS、連携機器の広がり将来に期待」から

2015. 1.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:第3のスマホOS、連携機器の広がり将来に期待」から

第3の基軸となるかファイアーフォクス

コラムの著者は、米アップルのiOS、米グーグルのアンドロイドについで国内携帯会社が取り上げ始めた米モジラ財団の「ファイアーフォクスOS」の位置づけについて語っている。

○特色を出したかったKDDIが採用

KDDIが昨年12月に米モジラ財団の基本ソフト「ファイアーフォクス」を搭載したスマートフォン「Fx0」を採用し発売した。海外では、すでに商品化されており、いづれも100ドル以下の廉価版が多い中、日本ではあえてハイエンドを狙ったという。

すでに米アップルや米グーグルのスマートフォンOSによって携帯電話会社の差別化が見えにくくなっているのも事実である。KDDIとしては、同OSを投入することで特色を出したいところであろう。

肝心の機能やサービスでは、メールやウェブブラウザなどの性能は変わらない。ただ、iOSやアンドロイドのアプリが使えるわけではなく、2台目として遊び感覚で使った方がストレスがないという。サービスの拡充もこれからであるが、パナソニックがスマートテレビ向けに同OSを採用することから、スマートフォン以外との連携が大いに進む期待もある。今の時点では、iPhoneやアンドロイドスマートフォンの対抗軸にはないが、今後の展開が面白そうだ。mobilephonehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:台湾発パイナップルケーキ」から

2015.1.16    日経産業新聞の記事「流行を読む:台湾発パイナップルケーキ」から

ブランド化で台湾の地域農家も元気に

コラムの著者 栗坂 秀夫氏(パシフックデザインアソシエーツ代表)は、ここ数年、日本にいながら世界各地のスイーツが気軽に味わえ、その中で台湾に注目している。

○完熟パイナップルのスイーツ

従来のスイーツの多くが欧米からのものが多かったが、アジアからの導入も増えているという。台湾から来たパイナップルケーキ「サニーヒルズ(微熱山丘)」はその一例で、素材と味へのこだわりで知名度を上げている。

台湾中部の南投で育成したパイナップル。日本向けには6〜7月の甘みが強いものを選択。生地には国産小麦粉、 仏エシレ産の発酵バターを使い、自然な甘み、芳醇な香り、軽い食感、保存料や添加物を一切使わないことが、口コミで広がり、日本での知名度も上げてブランド化を進めている。

サニーヒルズのヒットで、南投地区の契約農家も生活が安定し、生産意欲も向上した。顧客の口を楽しませることは、原料を生産する地域の振興につながっている。地方の衰退を食い止めるヒントがここにあるかもしれない。cakehappy01

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:2段階ブランディング、新市場創造の可能性」から

2015.1.15   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:2段階ブランディング、新市場創造の可能性」から

ルーでもレトルトでもない第3のカレー

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、日清食品の『日清カレーメシ』の2段階ブランディング戦略を事例に多段階ブランディングによる新市場の開拓について触れている。

○既存カテゴリーの中でブランドを確立

カレーメシは、カップに水を入れて、電子レンジで数分間、加熱するだけで出来上がる即席カレーライスである。当初、「カレーライス」のカテゴリーで、ご飯やお皿がなくても食べられる究極のカレーライスの位置付けで発売。先行しているカップヌードルに似せたパッケージで売り場への浸透を図った。まさに蓋をとれば売れ行きは順調で、その要因分析を行ったところ、単なる即席カレーライスではなく、新たな商品ジャンルが生まれる可能性があると気づいた。

一般のカレーライスとは異なり、ご飯とルーが混ざって煮込まれることから、これまでにない新しい味が生まれた。そこで、カレーメシをリブランドすることにし、日清カレーメシとしてカテゴリーも新しいものとした。販促では、「理解不能な新しさ」をコンセプトに、不可思議なキャラクターを矢継ぎ早に登場させCMやSNSで訴えたという。

カップカレーライスのニーズがあることと、そのイメージから逆に離れて新カテゴリーとして成長性を狙った2段階ブランディングは今の所、成功している。restauranthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:塩でも自立型パウチ容器」から

2015.1.13  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:塩でも自立型パウチ容器」から

砂糖や塩のパッケージにニーズに対する工夫

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスでの砂糖や塩、乳製品やスープまでも自立型パウチ容器を使っている背景について語っている。

○食用塩の国内市場の変化

塩の販売が2002年に国内では自由化され、食品の健康志向の高まりで、天然塩がブームとなった。それに伴い、塩のパッケージの変化も始まった。しかし、フランスで見るようなパッケージの機能性はまだまだだと、竹原氏は指摘する。

フランス最大手の塩ブランドはバレーヌだという。2位のセレボスは男の子が鳥を追う姿をシンボルマークにしているという。このマークには、開発者の父親と息子を表しており、子供の病を治すために薬を届けたのが鳥の姿を借りた父親であったという、おとぎ話に由来しているのだという。現実には、セレボスは医者と化学者の恊働から誕生したブランドで、おとぎ話に近い話があるという。化学者だった父親が医者の調合したリン酸塩を飲み込めなかった病気の息子に、少しだけ塩で味をつけて、飲むことができるようにして、病を治したという。さらに、リン酸塩には保水性があって、塩を乾燥した状態に保つことができるという。この特許を取得し1902年にセレボスと名付けたのが始まり。

このセレビスが採用した2014年のパッケージは自立したパウチ容器で、安価で、卓上容器の詰め替え需要を狙ったものである。さらに菓子職人など正確に材料や調味料を計量する顧客には多いに受け入れられたという。cakehappy01