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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:米ポートランド流豊かな暮らし」から

2014.11.7    日経産業新聞の記事「流行を読む:米ポートランド流豊かな暮らし」から

注目を浴びる米国の『創造都市』

コ ラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂ブランドデザイン ストラテジックプランニングディレクター)は、米西海岸オレゴン州にある中核都市ポートランドが注目されている背景について触れている。

○身近な生活を創造的に豊かにするライフスタイル

各国の成熟社会の生活者から支持を得ているのが、「ポートランド流」だと、岩崎氏は語る。高級なブランドよりも、日々の生活の食や文化、健康をより豊かにすることに、時間とお金を使いたいと考えるのが、『ポートランド流』である。

ナイキの本社があるポートランドは、人口60万人程度の中規模な都市。2011年ポートランドで創刊された「KINFOLK」はライフスタイルの世界的な雑誌で、そのコンセプトは身近な人々との集いを豊かにするための手引きとなっているという。

豊かな時間を過ごすための、モノや人、料理のレシピなどをフィルムで撮影した手触り感のある写真とともに紹介しているという。

同様の規模の米国の都市も注目をされている。

  • オースティン(テキサス州)
  • ボールダー(コロラド州)
  • ブルックリン区(ニューヨーク州ニューヨーク市の1つ)

どの都市も街角に創意工夫したショップやレストランが立ち並ぶ。確かに単価は高いが、食材にこだわり雰囲気の良さは好評である。食料品店では有機野菜がそれなりの価格で販売。生活を創造的に豊かにすることに時間とお金を使うライフスタイルは徐々に成熟社会の諸国の若者に支持を拡げているという。これらを『クリエーティブクラス』と名付けた米国の都市研究者リチャード・フロリダ氏。彼の『創造的生活者』は脱工業化社会の経済の牽引役と仮定した。ポートランド流の都市は彼のクリエーティブクラスの創造都市として展開し始めている。housebuildingbankhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電子産業凋落の教訓」から

2014.11.7  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:電子産業凋落の教訓」から

産業構造の変化を積極的に取り入れよ

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、1980年代には今日の凋落を想像もできなかった日本の電子産業について、その敗因とこれからについて示唆している。

○産業構造の変化に追従出来なかったことが主因

山﨑教授が参考にしている『電子立国は、なぜ凋落したか』(西村 吉雄著、日経BP社)によると、

  • 多くの要因があるが、社内での設計と製造の統合に固執した
  • 分業を進めなかった
  • 製造プロセスの変化の速さに追従できなかった
  • 経済の良否の中で設備投資の時期を誤った

などが上げられていると言う。

開発設計に専念するファブレス企業、製造に徹する半導体生産受託生産会社や受託製造サービス[『EMS』のようなタイムリーでフレキシブルな分業が敷けなかった。電子産業の変調を感じつつも、総合電機メーカーで相次いで半導体部門の切り離しが行われたが時は遅く劣勢を回復出来なかった。

山﨑教授は起死回生を願うなら、国家プロジェクトや研究開発の助成にた頼るのではなく、産業構造の変化を積極的に取り入れ、基本に立ち戻り、開発やモノ作りを再定義してゼロからやり直せば、自動車の電子化やセンサー市場の拡大などの基調にのれるという追い風が吹いていると指摘する。今こそ絶好の機会である。tvhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:オフィス用品企業が宅配、取り扱い多彩、弁当も」から 

2014.11.6  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:オフィス用品企業が宅配、取り扱い多彩、弁当も」から

オフォスデリバリーの成長戦略

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、アスクルの宅配品目に協業したスターフェスティバルの「ごちクル」の弁当を入れた戦略について語っている。

○弁当サービスへの展開

アスクルの取り扱い商品の拡大と首都圏での法人需要が90%以上という顧客層の重なりからスターフェスティバル(東京・港)との協業ができた。トップ同士がお互いにベンチャーでの決定力の速さを意識しての提携だという。

文房具から事務用品、オフォス家具、オフィスメンテ用品、理化学用品とアスクルは取り扱い商品を拡大したが、食品という商品特性の異なる商材を取り扱うことで競合他社との差別化ができるようになった。同社の広報室では、

『弁当はコミュニケーションを促すために必要なアイテム。オフィスライフを潤すことを目指して様々なラインナップを検討したい』

としている。今後の展開が面白い。restauranthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:エネルギー再編は水平か、垂直か」から

2014. 11.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:エネルギー再編は水平か、垂直か」から

「和製メジャー」構想もちらほら

コラムの著者は、東京電力と中部電力が火力発電分野で包括的提携をすることから、日本に閉じこもっていたエネルギー産業がグルーバル競争に入ることについて語っている。

○提携の目的は調達力の強化と燃料費の抑制

経済産業省は伝統的に石油開発会社と石油元売りの統合を『和製メジャー』として育てる構想がある。今回の提携で、電力・ガスの自由化をにらみ、地域や業界を越えたエネルギー産業の再編が進むと中で、この構想が頭をもたげてくる。LNGなど資源開発会社から消費者までの供給としてババリューチェーンが築ければグローバル競争でも勝てる見込みがあるという。

ここで国内産業と見られていたエネルギー産業をグルーバル化し「水平」提携のみならず、バリューチェーンをのばす「垂直」の統合も進むと考えられる。impacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:SNS世代に『小屋』が人気」から

2014.10.31   日経産業新聞の記事「流行を読む:SNS世代に『小屋』が人気」から

経年変化を楽しみたい年代

コ ラムの著者 面川 真喜子氏(マーケットプランナー)は、住宅業界を暮らしや家をテーマにしたネットサービスの視点で分析している。

○小屋が人気な理由とは?

リフォームやインテリアのまとめサイト『ieno』やタマホームとカヤックが共同出資で設立したSuMikaなどのイベントに、今回面川氏は注目している。

SuMiKaが10月東京・虎ノ門で『小屋展示場』と第したイベントを開催。価格が5から300万円の14等が立ち並び、DIY感覚から汎用性の高い鋼材で作ったものなどが展示されたという。価格も家をリホームするよりも手頃で、来場は1週間で1万2千人を越えたという。運営会社のSuMiKa(東京・港)の佐藤純一ディレクターは、

『小屋を見て戸建住宅を注文した人が表れるなど、予想以上の反響だった』

と語っている。

この人気の理由は、住宅業界が提案する従来型の価値観になびかない生活者や住宅を資産ではなく、その時々の生活拠点と考える若年層が登場していると、佐藤氏は分析しているという。

世帯年収は減少する一方、住宅ローン比率は年々増加するなど、住宅購入のハードルがますます高くなっているという。

『ライフサイクルの短い小屋は暮らしを拡張するツール。』

と同氏も語っている。

SNS世代の経年変化を楽しみたいも小屋でのニーズを満たす。これからの住宅業界で考えるヒントがありそうだ。househappy01