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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:文具、より便利に」から 

2014.8.7  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:文具、より便利に」から

局面に書ける蛍光ペン『ジャストフィット』

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、ゼブラが25日に発売予定の蛍光ペン『ジャストフィット』のマーケティング戦略について触れている。

○ニッチなニーズでもすくいあげる

この新製品の特長は、従来の蛍光ペンが、まがった紙の上には書きにくいことを改良し、湾曲した紙面でも書きやすいように、ペン先が柔らかく曲がることである。わざわざ、ナイロン素材を高度な加工技術で曲がるように開発したものである。

マーケティング的には、ペン全体の市場の15%を占める蛍光ペンの市場に対するものとなる。なお、この市場は微増をしており、ペーパーレスといわれるものの、印刷した紙にマーキングをすることは、根強くニーズがあり、受験勉強する学生や社会人、情報分析を行う研究員などハードユーザが多いという。

ここで同社は、インタビューを行って、従来の蛍光ペンに対する仕様の不満感を丁寧に拾い上げたという。

また、文具市場は、2000年以降、購買のチャンネルの大変革が起こった、つまり、街の小売の文具店から、スーパー、コンビニ、総合雑貨店、通販まで広がった。このような多様化に対して、メーカーもニッチなニーズをすくいあげたおかげで、市場全体の底上げが可能となった。同社の開発に対する姿勢もその表れである。hairsalonpencilhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本にはまねできない」から

2014. 8.5  日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本にはまねできない」から

様々なベンチャーの模倣ではなく、得意な分野で日本は勝負?!

コラムの著者は、米国のベンチャービジネスが宇宙分野にまでも進出していることで、「日本にはまねできない」と感想を漏らす前に、国際競争で我が国はどう進むべきかを示唆している。

○多様な米国の宇宙ベンチャー

ロケット打ち上げでは、スペースXが脅威を増しているという。ロケット「ファルコン9」は7月に成功したものがすでに10号機だという。再利用で打ち上げ費用を100分の一にする試験も進めており、バックアップとしてNASAが打ち上げの大量発注を行って、産学連携でしえんしている。

スカイボックス・イメージングはグーグルが買収して著名になった。超小型衛星分野に注目し、大量生産で、多くの衛星を配置することで、ブレークスルーを狙っている。

ロケットでも衛星でも、日本にはまねできないといって感想を漏らすことが多い。もちろん、模倣が良いとは限らないが、イノベーションをテーマに漠然と成功を目指すよりも、できることとでいないことを選別し、得意な分野に注目して対抗することが肝要ではないかと、コラムの著者は示唆している。upwardrighthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:図解を多用、操作一目で」から

2014.8.5   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:図解を多用、操作一目で」から

誰もが迷わず、すぐに操作にポイント

コラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)は、ネスレ日本の「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」の取扱説明書の図解について触れている。

○全体的に図解が多い取扱説明書

コーヒーを入れることが最初の要求。それを、カップのセット、メニューボタンの選択、スタートといった操作方法を図解して、従来の「1.○○します。」といった文章と手順番号、図解することではなく、手順の記載を省いて、説明のイラストを並べ、矢印で示す。このため、説明がコンパクトになり、ブラックコーヒー、カフェラッテ、カプチーノといった種類の異なる飲み物の作り方が1ページに収まって、わかりやすいという。

次に、味の好みである濃さといった具合に、必要な情報をすぐに読める順序になっている。

図解は、見ただけに、どこを、どう扱えばよいかといった操作が一目にわかる。この取説では、全体、部分、ボタンなど、説明する箇所をイラストで示している。

使う側の知識も操作の慣れもバラバラなオフィスでは、誰もが迷わず使えることは重宝だろう。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ビッグデータで輸出増」から

2014. 8.1  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ビッグデータで輸出増」から

ビッグデータの活用で輸出促進を

コラムの著者は、円安になっても輸出が増えないことに構造的な課題があるのではないかと、ビッグデータを使って感覚ではなく、データの裏付けをもって、対応しようと語っている。

○今年前半に訪日した外国人626万人のビッグデータ

 これまで、アジアの旅行者が日本の安全でおいしい農畜産物をこっそり持ち帰るという話から、日本ブランドを活かした農畜産物輸出が促された。これを感覚ではなく、上記のビッグデータを分析して、生産者が輸出用にアレンジをし、商社などと組んで輸出を行おうという動きがあるという。

 東京大学の研究チームがチェーンストアとタイアップして物価と売り上げデータを集めている。これを大きく小売全般に広げ、外国人観光客の講入品目などを抽出して、人気上品をあぶりだそうというものだ。

 日本人にとって当たり前と思っている、味噌、醤油、日本酒やカップ麺などもこれまで外国人に評価されてきた。そこにデータによる確証を得て進めようというもの。今後を期待したい。dramahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:適切なコミュニケーション」から

2014.7.31   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:適切なコミュニケーション」から

顧客が「会社の真の支配者」

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、7月に中央大学で開催された公開講演会、テーマ「人に伝える」を基軸に、企業にとって適切なコミュニケーションとはないかを考察している。

○異文化コミュニケーションの重要性

登壇した同学商学部 林田博光教授の講演では、専門の異文化コミュニケーションから

  • 日本企業の海外新進出が東南アジアに拡大する中、グローバル人材の育成が喫緊の課題と指摘。
  • まず、英語能力、異文化の理解力が必要
  • 言語、習慣、宗教、法律など、その国の文化全体の理解が不可欠

と講演されたとのこと。語学とともに異文化の理解が基本とのことである。

○企業のグローバル人材

続いて、サッポロビール顧問’(前社長) 寺坂史明氏は、グローバル人材の育成について

  • 企業側はアジアに派遣、学生は欧米派遣を希望とギャップがある
  • これに対して「適材適所」が重要だと寺坂氏は指摘し、新人には「適材」になるまで、派遣先を「適所」と考え、前任者以上に自己研さんせよ、と発破をかける
  • アジアで適材となれば、欧米にもどんどんいける。
  • 仕事の報酬は自分の成長

と自ら地方営業で苦労したことからメッセージは説得力がある。さらに、マネジメント論として

  • 消費者(顧客)は会社の真の支配者と位置付けねばならない
  • 事例として、社長時代、経営会議の最初10分に顧客からのご指摘(クレーム)を役員以下で、このご指摘から一番重要な意味は何かを共有する
  • そこから、相手の声の背景と思いを感じとる

これが重要だと説いたという。happy01