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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:宇宙の生命探査、得意分野で学生も戦力」から

2014.4.8  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:宇宙の生命探査、得意分野で学生も戦力」から

自然科学の探求に参画できる

コラムの著者 佐々木 聰氏(東京工科大学教授)が、素朴な疑問である『宇宙人はいるのだろうか?』につながるアストロバイオロジーについて語っている。

○生命探索もコンパクトに

火星に顕微鏡を運び、土の中にいるかもしれないという微生物を観測しようとという計画が進みつつある。有機物を体内に持っていたら、有機物に結合して光る分子を加えることで、高感度の顕微鏡で検出する試みである。さらに、軽くて高機能なデバイスもでき、きわめてコンパクトな無人顕微鏡システムの可能だという。

地球外の生命を発見することは、火星などの資源探索などとはことなった意義があると、佐々木教授は指摘する。

まず、アストロバイオロジーは他分野で多くの学術分野に広がる。さらに、自分に得意な分野を通じて計画に参画できる利点があり、普通の大学生が重要な戦力になる可能性もあるという。生物とはなにかに始まり、我々はどこにいくのかといった極めて哲学的な領域にも踏み込まざるをえなくなる。教育的効果も非常に大きいアストロバイオロジーについて更なるフォローが必要だ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:持続可能な開発、子どもが促す高齢者外出」から

2014.3.28  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:持続可能な開発、子どもが促す高齢者外出」から

シニアの高価な救済事業から自立社会形成へ変革のヒント

日本提案が引き金となって事業となったユネスコの『持続可能な開発のための教育』が、今年で10年の活動になり、コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学)が、そこで可能性を見たシニアと子どもたちのプロジェクトが今後の社会変革のヒントになるのではないかと語っている。

○『持続可能な開発のための教育』(ESD)キッズフェア

新田氏が参加したのは、環境省主催で2月22日東京都内で開催した同フェアである。これまで企業や学校、NPO法人等が子どもたちを対象に取り組んできた『持続可能な開発』を促す活動の発表会であるという。

  • 環境保全
  • 社会の発展
  • 経済活動

の3つの分野が重なり合った中心部が『持続可能な開発』になる。発表会で環境大臣賞を受けた「和みの森×銭湯ありがとうチケットプロジェクト」は、森の保全と間伐作業を行う人々の輪の形成という社会の発展、そして間伐材を銭湯の燃料にするという経済活動を組み合わせた理想的な活動である。

間伐作業い参加すると、銭湯の入浴券をもらう。これを「ありがとうチケット」と呼んでいるそうだ。小学生とシニアを含めた大人たちが地域での活動を推進する形である。

これは、お金のかかる救済事業とみられる高齢化社会を人々の和と健康促進という自律社会形成にむかうヒントになるのではないかと、新田氏は示唆している、自宅にこもりがちなシニアを外に誘い出してくれる子どもたちの力。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:地政学リスクの複合危機」から

2014. 3.25  日経産業新聞の記事「眼光紙背:地政学リスクの複合危機」から

広がるリスクの連鎖

コラムの著者は、日本から遠いウクライナ情勢が地政学リスクを伴って家庭の経済情勢にまで波及していることを語っている。

○地政学的な複合危機

ウクライナ危機を考えると

  • 国際市場での天然ガスや石油
  • 穀物

などがあるという。ロシアからの天然ガスのパイプラインはウクライナ経由であり、さらに欧州、とりわけドイツに大量に供給されているという。対ロシア制裁で慎重だったのがドイツであった理由がここにある。

ウクライナは、穀物としてトウモロコシがある。その輸出量は世界第3位。小麦で世界第5位。また、近代農業の肥料に欠かせないカリウムの生産もロシアからベラルーシに屈指の鉱石産地があり、ウクライナはその両国に接する。

これらが一旦火種となれば、資源供給は止まり、資源・食料価格の高止まり、高騰が起こることになる。これには日本企業も対抗できず、消費者の負担はますます重くなるという、スパイラルに入ることになる。

世界的にも、リビアやスーダン、南米ペルーの石油、中国の銅や鉄鋼材料などが懸念材料であり、地政学的なリスクはますます広がっているという。原油や資源の値上がりは、電力料金を押上げ、景気を後退させる要因ともなる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:生活寿命延伸サービス」から

2014.4.4   日経産業新聞の記事「流行を読む:生活寿命延伸サービス」から

好奇心を促すマーケティングが必要

コラムの著者 関沢 英彦氏(博報堂生活総合研究所エグゼクティブフェロー・東京経済大学教授)は、ある生活行動が出来なくなる、したくなくなる年齢を示す『生活寿命』について触れ、これから求められる生活寿命延伸サービスの開発について語っている。

○生活寿命の実態

関沢氏が示す生活寿命の実態は、今年1月に首都圏と阪神圏の15~69歳、1032人の調査結果から

  • 商品のモデルチェンジにワクワクしなくなる年齢:男性46歳6カ月、女性43歳10カ月
  • 新装開店の店や商業施設に行ってみようと思わなくなる年齢:全体50歳11カ月。女性が3歳ほど長い

といったことから50歳前後が節目になっているようだという。

その要因として、体力の低下。「ちょっと遠くてもエスカレータやエレベーターを探す、階段を使わない年齢」は、男性52歳2カ月、女性50歳4カ月となっているという。さらに、精神的にも「面倒くさい」という精神的変化も50歳前後に起こるという。

健康年齢に関しては、健康寿命延伸サービスが政府の成長戦略の1つになっている。同様に、生活寿命を延ばすことも、市場買拡大につながるかもしれない。また、「他人に対して、恋愛感情を持てなくなる年齢」は、男性61歳6カ月、女性56歳10カ月。恋愛感情が還暦まで持続するなら、消費への好奇心は60歳まで伸ばせるかもしれないと関沢氏は語る。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『紙を切る』前提を疑う、ハサミに見る常識の罠」から

2014.4.3   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『紙を切る』前提を疑う、ハサミに見る常識の罠」から

ハサミの用途は?

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、製品の常識的な使われ方を調査することで、実態から得るヒントで新市場創造の可能性があることを実例で示している。

○文具大手プラスの家庭用ハサミ『フィットカットカーブ』

同製品は、2012年の発売以来、累計500万丁を販売しシェア首位という。ただ、市場投入当初はヒット商品であったが、競合製品の登場で徐々にシェアを落としてきていた。

そもそも家庭用ハサミは誰が何のために利用しているのかといった実態の把握が出来ていなかった。そこで顧客調査から始めた。

  • 購入場所は量販店が多い
  • 購入者の8割は女性
  • ハサミへの要望のランク:「切れ味」、「べたつき、汚れ、サビの改善」、「もちやすさ」
  • 使い方:前提と考えていた薄い紙(8%)、洋服のタグ、食品バッグなどのプラスティック(24%)、粘着テープ(19%)、牛乳パックや段ボールなどの厚紙(16%)、植物(19%) など多種多様なものが切られている

これらの調査から、「家庭で使う新定番、紙はもちろん、プラスティックも厚紙もいりいりなものがスパッときれる」をコンサプトにした。さらに、ハサミのどの位置で実際に切り始めているのかなどの実態調査し、刃先ではなく、中間あたりから切っていることもつかめた。
計測を繰り返し、派にカーブをつけて、開く角度を30度に保つと根元から切れやすいことも分かった。こうして、従来の3分の1のつからで多様なモノが切れるハサミを開発した。

一見紙しか切らないと常識に捕らわれていると生まれてこない新製品であった。hairsalonhappy01