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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:集う『足の指好き』」から

2013.4.25    日経産業新聞の記事「眼光紙背:集う『足の指好き』」」から

ネット社会の同志発掘力

コラムの著者が語るのは、『ほぼ日刊イトイ新聞』を運営するコピーライター糸井重里氏の言葉を引用して、ネット社会の可能性について語っている。

○インターネットのすごさ

この問いに対する糸井氏の答えは独特だという。

『インターネットで声をかけると、遠く離れた1000人が集まるっていうことなんです。変態性欲を例にすると「まさか足の親指だけ好きな人はいないだろう」と思うが、いるんです。そういう人は昔は近所にいないから孤独だった。今は声をかければ集まる。インターネットは世界の変態を活気づけた。そっくりな個人はつながり合える』

コラムの著者が指摘するように、ネット人口は世界で24億人で、風変りでニッチと思えるマニアやテーマ、目的、趣味でも、旗を立てれば、楽に同志を発掘してくれる。

○クラウドファンディング

米国で少額投資を募り人気のあるクラウドファンディングのキックスターターは2012年で220万人が資金を提供している。アイデアの実現のためにネット上でできることになる。さらに開発もネット上のアウトソーシングである米オーデスクには310万人が登録している。アイデアから商品化へも循環型社会(エコシステム)が出来上がっているという。

今は人間同士をネット社会がつなげているが、M2Mと呼ばれる機械同士のネットがこれに組み込まれると、どんな分野が生まれてくるのだろうか?happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑪:4つの基本グラフ」から

2013.4.25   日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑪:4つの基本グラフから

表計算ソフトをそのままではなく、一工夫して理解を促そう

コラムの著者 清水久三子氏(日本IBMでコンサルタント育成などを担当)は、企画書での効果的なグラフの使い方を説明している。

○4つの基本グラフとは

重要なポイントは清水氏が指摘するように、メッセージを裏付けるために、それにふさわしいグラフを選ぶことであるという。また、いつでも「円グラフ」のようにメッセージがぼけてしまうような使い方も勧めない。

【縦棒グラフのメッセージ】

  • 連続したデータの量を示す
  • 必ず絶対量であることから原点0を入れる

【折れ線グラフのメッセージ】

  • 変化(時間的な推移や違い、急激な伸び)を際立たせる
  • 原点が0である必要はなく、変化が最も読み取れるように図示する
  • 複数のデータの比較にも利用できる

【横棒グラフのメッセージ】

  • 縦棒グラフをヨコにしたものではなく、ランキングを示す

【円グラフのメッセージ】

  • データの内訳を示す
  • 12時の位置から始める
  • 一番大きなデータから順に配置する

○ノイズを除こう

表計算ソフトのグラフをそのまま使おうとしないで、一工夫する。その主たるものは「ノイズ」とり。つまり、不要な情報の削除である。

  • 立体(3D)表現は大きなノイズ:グラフにゆがみを与え、正確にメッセージがつかめなくなる
  • 目盛線、色(出来るだけ単色)、軸ラベルなどは出来るだけ減らす

グラフは正確な数字を把握するためのものではなく、読み手に視覚的な理解を促すものであることをわすれないようにしよう。happy01upwardright


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:studio-L、ワークショップで地域活性化」から

2013.4.25   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:studio-L、ワークショップで地域活性化」から

商業施設に公民館が出現?

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)が取り上げるのは、地域のコミュニティー参加型のワークショップを軸に地域活性化をおこなっているstudio-L(大阪市、山崎亮代表)の取り組みを紹介している。

○地域活性化のポイント

西川教授によると、地域活性化のポイントは、

  • 一時的な盛り上がりだけでなく、継続的な取り込みになっていること
  • カリスマ的な特定の人物が活動するのではなく、地域住民で多様な人々が主体的に活用すること

であるという。これらをstudio-Lの活動で示している。

○studio-Lの働き

同社は、地域住民に直接働き掛けるのではなく、ワークショップを通じ、多様なコミュニティを作ったり、活性化を支援するもので、結果として全体が活性化するといったやり方である。

コミュニティの集まり(団体)の形成に必要なワークショップは、事前に地域で活動する住人と会って聞き取り調査。この事前調査は地域の需要や課題の情報収集も目的ではあるが、住人との「関係」を重視する。

ワークショップ参加の促進のために、案内状や備品は参加者を意識してデザイン。参加者が話しやすくなるように、簡単なゲームも準備する。

○実績

studio-Lはワークショップによる支援で、入場者が伸び悩んでいた有馬富士公園(兵庫県・三田市)は当初2001年41万人の入園者数や現在約80万人。天体観測や凧揚げなど、参加する団体は22から82まで増加した。活動が活動を呼ぶ現象が起こっている。

鹿児島県天文館地区で閉店した三越鹿児島店跡は今や商業施設に公民館があるような賑わいだという。料理教室や雑貨作り、外遊びなど220団体が催しているという。

このような継続的なコンテンツ提供が地域の活性化につながっている。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:米でサービス志向の医療施設、IT駆使し情報管理」から

2013.4.24    日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:米でサービス志向の医療施設、IT駆使し情報管理」から

ヘルスケア分野のIT化に注目

コラムの著者 竹内道氏(アークメディア社長)は、米ニューヨーク市マンハッタン区のアッパーイーストサイドにある全米最初(2011年開設)の予約不要立ち寄り型医療施設『CityMD』を取り上げ、サービス向上にICTが多いに貢献していることを語っている。

○オバマ米大統領の医療保険制度改革に連動

同医療施設は、米国で診察に至るまでの煩雑な手続きを軽減し、遅くとも1時間以内に診察を受けられる迅速なサービスを目指しているという。医師は緊急医療の資格を持つ内科医が中心となり、サービス志向の医療サービス施設という。過去2年間で主要なマンハッタン地区内6か所、年内に3~4か所新設するという。

施設は明るくモダンで入りやすい。さらに、迅速なサービスを推進することで患者視点でのサービスも可能としてきた。背景にICTを駆使した同社の対応があるという。

  • 受付はオンライン化され、事前予約も可能。受付時の手続きの大幅な短縮が可能となった。
  • 患者に関する情報更新も、同社独自の「メディカルスクライバー」なる医療スタッフが同席して、症状、診断、薬の処方などをすべて電子化する。それを受付も含め共有している。
  • 薬局には電子的に処方箋を送ることができ、患者は薬を取りに行くだけで済む。
  • 米国では患者自ら健康保険会社に請求をする必要があるが、煩雑な請求作業を代行もしている。

米国で課題となっている医療保険制度の改革で、個人の医療費はGDPの約20%にあたる2兆ドルという大きな市場と見ることもできる。ICT業界はもちろん、投資金融企業も注目している。hospitalhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米ハイテク企業の明暗」から

2013.4.24    日経産業新聞の記事「眼光紙背:米ハイテク企業の明暗」から

エクセレント・カンパニーも今は昔

コラムの著者が語るのは、米ハイテク企業の浮沈の激しさについて語っている。

○4半期決算が語るもの

コラムの著者によると、あえて2つに主要企業を分けるなら、「勝ち組」:グーグル、「負け組」インテル・IBMだという。(残念ながらアップルについてはコラムの掲載が前だったので記述がない。)

時代は、PCからスマートフォンを裏付けた形で、PCに強いインテル、スマートフォンで覇を唱えたグーグルという図式である。IBMは、新興国での景気が予想より低調で、2000年代から先行投資してきた中国やインドで米国内の地盤沈下を支える狙いが外れてしまった。さらに、今は米経済の復活と製造業の米国内回帰で予想が外れてしまった。

○エクセレント・カンパニー、ビジョナリー・カンパニーも今は昔

IBMなどエクセレント・カンパニー、ビジョナリー・カンパニーと称賛された企業も、ICT業界の激しい動きに呼応しなければ、上述の通りである。翻って日本企業は、円安基調で3月決算は「最高益企業」が続出するようだが、実質的には一過性のものであり、本当は為替変動に左右されない体質改善、技術革新への取り込みでコア・コンピュタンスを高める時期だという。ウォン高の韓国、景気低迷から這い上がろうとする中国が背中に迫っていることを肝に銘じておかねばならない。happy01