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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術⑩:ジャック・ウェルチ氏の巻」から

2013.2.7   日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術⑩:ジャック・ウェルチ氏の巻」から

育成を厳しく行ったからこそ解雇もできた

コラムの著者 吉田勝昭氏(日本ケミファ元専務)は、ゼネラル・エレクトリック(GE)の最高経営責任者(CEO)をつとめたジャック・ウェルチ氏が熱意をこめて行った管理職の人材育成について紹介している。

○ウェルチ流の人財確保

現場のたたき上げのウェルチ氏は、人財育成、特に管理職に対する研修で、ワークアウトプログラムを実践した。現場の従業員を集め、会議や業務の仕方などで不要な職務(ワーク)を追い出す(アウト)ため議論をさせるというものである。

従業員がアウトの候補を提案し、管理者がその場で決める仕組みで、即決できなければ管理職の資質が問われる厳しいモノである。しかも、ウェルチ氏自身、上級管理職での研修では必ず出席し、

  • GEの長所、短所は何か
  • 日常業務での不満はないか
  • 自分が会長になったら最初の1カ月で何をしたいか

など容赦ない質問を投げた。このような真剣な人財育成のお蔭で管理職には、ドライに接したという。ウェルチ氏の『私の履歴書』(2001年10月14日付け)で次のように語っている:

業績の悪い者をどんどん解雇し、成績のいい者には大幅に給料を上げ、ボーナスも弾んだ。けり飛ばす一方、抱いてなでる。それが今日まで続く私のやり方だ。(中略)辞めさせたい管理職には必ず事前に2,3回、個別面談し、ばん回のチャンスを与えた。業務報告のたびに私の意見をメモに書いて渡した。だがら最終通告の時にショックを受けて取り乱す例はただの一見のなかった。

常に1ランク上の問題意識をもって仕事に取り組んでいなければ、ウェルチ氏の質問に答えられない。この時の緊張感こそが優秀な幹部を育てる秘訣だと吉田氏は語る。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「価値を生む創造思考⑤:アイデアの基は遠くに」から

2013.2.6   日経産業新聞の記事「価値を生む創造思考⑤:アイデアの基は遠くに」から

情報の遠近を利用してアイデアを出す

コラムの著者 細谷功氏(クニエ・コンサルティングフェロー)は、アイデア出しでの上位概念(参考:この記事の筆者も言及。内容はこちら)にあたる情報の遠近感を利用した異種間融合について触れています。

○多くの創造的なアイデアは異種間融合から

ほとんどの創造的なものは、異なった事柄の融合でなりたっている。言い換えれば、この組合せを如何に見つけるかが、アイデア出しのポイントなると、この記事の著者も細谷氏の意見と同じである。

○情報の遠近と攻守

細谷氏は、情報収集は大きく分けて、自分の興味の対象の領域に「近い」情報と「遠い」情報があるという。

  • 近い情報:自分の仕事に直接関係のある情報。例)業界情報、競合情報
    • 「守り」の情報である。知っていて当たり前、むしろ知らねばマイナス。
    • 基本的に既存情報で新規の発想を生む種にはなりにくい。
  • 遠い情報:自分の業務には無関係な情報。例)ビジネス以外の情報、遊びや趣味。未知の国の情報、歴史上の事実など
    • 「攻め」の情報である。
    • 仕事で得らえる情報より幅広い応用と創造性を生み出す可能性がある。
  • 偶然性やでたらめも異種間融合には有効。

○上位概念を得よう

細谷氏は攻めの情報を活用する際の注意点を挙げている。

「一見関係のない共通性を見出すこと」

である。さらに、

「それは要するにどういうことなのか」

を考え、応用しようと思っている分野と似ている要素を表面的な「見え方」を無視して考えることにあるという。筆者も同感である。さらに、この共通概念を上位概念として昇華できれば、さらにそこから別のアイデアが生まれてくる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:岐路に立つダボス会議」から

2013.2.5    日経産業新聞の記事「眼光紙背:岐路に立つダボス会議」から

「自己満足的」、「狭量」と散々な評価

コラムの著者は、スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラム、『ダボス会議』に対して手厳しい。

○ねらいが変わった?

ダボス会議は、コラムの筆者によると、地球規模の問題をえりすぐりの政治家や企業人でさっくばらんに討議するのがねらいであったという。しかし、今や、同会議は、英紙フィナシャル・タイムズなども現実から大きく乖離していると批評しているという。

参加者からは「昨年の欧州の経済財政危機といった切迫感がなく、テーマもぱっとしなかった」との声。参加者も主要国の政治家が昨年ほど参加せず、会議で好まれる、教養が高く、英語が上手く、善意に満ちた人物ばかりでの討議では、穏健な意見ばかりで、打開策のようなものは出てこないという。

○参加の意義は?

欧州のメディアが指摘するのは、現実との乖離について新興国の台頭を挙げている。とりわけ注目されるのが中国であるが、今のところ、会議の雰囲気には従順である。それが、いつか変化するというわけだ。「自己満足的」、「狭量」という評価も、同会議の岐路を示しているようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:グーグルめがねとプライバシー」から

2013.2.4   日経産業新聞の記事「眼光紙背:グーグルめがねとプライバシー」から

デジタルネーティブも気遣うプライバシー

コラムの著者は、米グーグル社が開発中の「プロジェクト・グラス」を軸に、便利さとプライバシーの課題について触れている。

○目のやり場に困るメガネ型コンピューター

多くの若者が関心を寄せているという米グーグル社が開発中の「プロジェクト・グラス」。開発中の機器は、メガネ型のコンピューター。その日の天気や地図、写真撮影やビデオ会議など視線の移動などで操作できるという。今は、スマートフォンの画面を前かがみで歩く人が街を闊歩しているが、グーグルめがねが普及すれば、日常風景もかわるだろう。

コラムの著者は、グーグルめがねに近い試作品を試したことがあるそうだ。めがねについた小型カメラで目の動きを捉え、何に注目しているかを判断して、必要な情報を音や映像で本人に伝えるものであった。と、ここまではとても便利そうだが、自分が何を見ているのか、どこかの誰かに筒抜けになるようで、目のやり場に困るという。

「プロジェクト・グラス」に関心を寄せた若者も、膨大な情報に囲まれている世の中で漠然とした不安があるという。ネット慣れしたデジタルネーティブにとってもプライバシーには気遣うようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:WOWOW加入、再び増加」から

2013.2.1  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:WOWOW加入、再び増加」から

テレビのデジタル化がシニア層へ

コラムの著者 山本直人氏(コンサルタント・青山学院大学講師)が語るのは、このところのWOWOWの加入者増である。ここにきて、地上デジタル放送移行のお祭り騒ぎから東日本大震災の心理的な余裕なし状態からの変化が出てきているという。

【年末年始後のテレビ番組への関心】

すでにゴールデンタイムの看板番組の座をおりたプロ野球が変わった形式になりつつある。大晦日に「日テレG+」で2012年のプロ野球ダイジェストを流し好評であったように、多チャンネル化が別の楽しみをもたらしつつあるという。

2011年7月、混乱とお祭り騒ぎであった地上波デジタル放送移行後、既存のテレビコンテンツはあまり大きく変化せず、震災後、心の余裕が少し戻った今こそ、テレビの視聴率が潮目を見ていると山本氏は指摘する。

その傾向は年末年始のテレビ雑誌をみると、シニアを対象とした番組が増えたことだという。ここに、今後のマーケティングとして、WOWOWなどの有料放送の加入者が増加に転じたことも含め、可処分時間の多いシニア層にどうアプローチしていくかが、カギになると山本氏は見ている。tvhappy01