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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:787のアンドンの色は」から

2013.1.22   日経産業新聞の記事「眼光紙背:787のアンドンの色はから

KaizenとAndon

コラムの筆者が取り上げているのは、米国自動車業界で話題となったトヨタ車の「意図せぬ急加速」の事案に絡めて、ボーイング機のトラブルをトヨタの生産改革を学んだカイゼン(Kaizen)でどう対処しているかである。

○トヨタを巡る報道

 コラムの筆者は日本人ジャーナリストとして討論会のパネリストとして登壇したようだ。当時、このパネス討論会でのテーマはトヨタをめぐる報道であったという。その中で、聴衆の米国人記者を前に「トヨタ車の品質を巡る捏造報道疑惑まで出た中で、明らかに行き過ぎで、あくまでもクールに」と話したという。そんな中で米シアトルの地元紙の女性記者が、コラムの筆者に対して、「あんなことを言うなんて、勇気がある。だけど正しい」と語ったという。

○ボーイング機のトラブル

 そんな米国でジャーナリストはボーイング機のトラブルをどう報じるのかに興味があるという。今のところヒステリックな感情論は出ていない。

 異常に気付いたら、先ず立ち止まる―トヨタ式生産方式だ。その生産改革を米ボーイングは学び、組み立て中の機体が載る移動作業台のランプ(行燈、Andon)を見ると、問題なしなら緑、トラブルありなら赤にともるという。787も今は赤のアンドンがともっている。これからのカイゼンはどうなるか。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:フラワーバレンタイン、男性が贈る愛、業界超え応援」から

2013.1.16  日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:フラワーバレンタイン、男性が贈る愛、業界超え応援」から

フラワーバレンタイン推進委員会のイニシアティブ

コラムの著者 粟飯原理咲氏(アイランド代表取締役)が、生産者、流通業者、資材業者が花卉業界の中で企業の枠を超え横断的に取り組んでいる『フラワーバレンタイン』について触れている。

○2月14日、男性から女性にお花を贈る『フラワーバレンタイン』

チョコレート業界は女性をターゲットにしているが、今回の話は、男性が女性にお花を贈るため男性がターゲットだ。女性の反応は、コラムによると、夫が玄関先で「バレンタインだから」とバラのブーケを妻に手渡したところ、「花を贈るという行為で日ごろの感謝の気持ちが伝わったのか、大変喜ばれた」という。

男性からのフラワーバレンタインを提案するのが、「フラワーバレンタイン推進委員会」で2010年に発足。日比谷花壇(東京・港)、青山フラワーマーケットを運営するパーク・コーポレーション(東京・港)を始め、何と全国生花店の約3分の1に相当する延べ8500店舗の有志が、共通のキャンペーンを実施しているという。

花卉業界を同推進委員会がイニシアティブを取って進め、中でも青山フラワーマーケットは特別商品を用意するなど大々的なキャンペーンを張った。当日の既存店売上は前年比16%増で、男性客の比率も2倍伸びたという。

もともと、世界的には女性からではなく、男性からの女性に花を贈る文化が定着している。これに、花卉業界以外商業施設も参加して、フラワーバレンタインは広がって行くようだ。heart01happy01tulip


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メンテナンス工学、インフラ維持で重要に」から

2013.1.18   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メンテナンス工学、インフラ維持で重要に」から

建築から保守・整備の工学へ

コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学教授)は、これまでのインフラ建設を担ってきた土木や建築といった工学からメンテナンスに重点をシフトし、予算の配分や新たな技術の開発を説いている。

○中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故から学ぶ

インフラを作るこれまでの工学から保守・整備を効率よく合理的に検討するメンテナンス工学が重要と新田氏は指摘する。メンテナンス工学は、従来の知見を総動員して、インフラの安全確保を確保しつつ、寿命を延ばすことが使命だという。その延長線上に安全・安心の実現がある。

この考えは、今回の道路だけでなく、原子炉施設にも当てはまるという。活断層の有無での原発の安全の影響がどの程度で、活断層からどの位、離れればよいかなど科学的な検討が必要である。メンテナンス工学は、このような検討を行うほか、施設の維持・利用・廃炉といった判断にも重要な役割を担うものだという。

○メンテナンス工学から創造される技術

科学技術にとって大切なことは東日本大震災や原発事故で失墜した信頼感を取り戻すこと。データに基づく冷静かつ真摯な議論から新たな手法や技術を開発することを期待したいものだと、新田氏は語る。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:百貨店の冬セール時期」から

2013.1.17  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:百貨店の冬セール時期」から

マス市場を対象とするそごう・西武と限られた顧客に定価販売を貫く三越伊勢丹の競争

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、大手百貨店グループの戦略差が冬セールの時期をばらつかせたと指摘する。

【3つのセール時期に分かれた大手百貨店】

  • そごう・西武:元日より初売りと冬のセールを同時開催。同店では元日の開店前に2万人が行列を作った。
  • 三越伊勢丹:2日に初売り。18日より冬セールを開催。昨夏と同様、セールを例年に比べ約2週間繰り下げるという。
  • 高島屋や大丸松坂屋:中間時期で今までと同じ。

これらのばらつきは、高岡教授によると、日本の百貨店が新たな時代に突入したと予感するという。そごう・西武のセブン&アイ・ホールディングスの方針では、客のニーズに合った商品・サービスをいち早く提供することからだという。マス(大衆)市場のニーズに合わせて百貨店経営を行った証左だという。

一方、三越伊勢丹グループは、夏や冬もの衣料への本来のニーズが最も高まる時期にセールを始めるべきで、利益率をあえて下げる必要はないという。限られた客に定価販売を貫こうとする方針だ。

さて、これらの戦略。どこに軍配が上がるか。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術⑦:安居祥策氏・八尋俊邦氏の巻」から

2013.1.17  日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術⑦:安居祥策氏・八尋俊邦氏の巻」から

腐らず前向きに次への備えをせよ

コラムの著者 吉田勝昭氏(日本ケミファ元専務)は、帝人元会長の安居祥策氏と三井物産元会長の八尋俊邦氏の『私の履歴書』から会社人生での不遇に対する態度ついて紹介している。

【安居祥策氏の会社人生‐出向の連続‐】

安居氏の会社人生は出向の連続であったという。50代後半に帝人取締役になるまで通算20年は出向先の子会社で、しかもそのうち10年は海外だったという。不本意な人事に会社を辞めようかと迷ったこともあったという。

「思えば、私からやりたいと言って就いた仕事は無い。(中略)ただいかなる時も腐らなかった。どちらかと言えば前向き、少しだけだが未来を夢見て生きてきたように思う。自分なりに納得のいく結果を出せたら、それでよい。少なくとも自分をごまかさずに生きてきたつもりである。本当はこうすべきだと思いながら、目先の利益や上司の意向など気にかけて自分を偽れば、必ず悔いが残る。他人はごまかせても、自分はごまかせない」(2009年10月1日付日本経済新聞『私の履歴書』から)

安居氏の示したどんな時も腐らないという信条は重要だ。

【八尋俊邦氏の会社人生‐30代で会社人生の壁を体験‐】

八尋氏は、仕入れた資材が相場の暴落で半減。本社物資部の課長への栄転が内定で決まっていた中での失敗であったという。結局、平社員に降格。屈辱の半年を通して、上司から「底値鍛錬百日だよ、きみ」と力づけてくれたという。

「時期が到来して敗者復活の機会が巡ってきたとき、それを自分のものにできるかどうかで、その後の人生は180度変わってしまう」(『私の履歴書』経済人27から)

チャンスは、降格後2年めに訪れ、新設部署で大活躍し、これが将来への道を大きく開いたという。happy01