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2013.1.17  日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術⑦:安居祥策氏・八尋俊邦氏の巻」から

腐らず前向きに次への備えをせよ

コラムの著者 吉田勝昭氏(日本ケミファ元専務)は、帝人元会長の安居祥策氏と三井物産元会長の八尋俊邦氏の『私の履歴書』から会社人生での不遇に対する態度ついて紹介している。

【安居祥策氏の会社人生‐出向の連続‐】

安居氏の会社人生は出向の連続であったという。50代後半に帝人取締役になるまで通算20年は出向先の子会社で、しかもそのうち10年は海外だったという。不本意な人事に会社を辞めようかと迷ったこともあったという。

「思えば、私からやりたいと言って就いた仕事は無い。(中略)ただいかなる時も腐らなかった。どちらかと言えば前向き、少しだけだが未来を夢見て生きてきたように思う。自分なりに納得のいく結果を出せたら、それでよい。少なくとも自分をごまかさずに生きてきたつもりである。本当はこうすべきだと思いながら、目先の利益や上司の意向など気にかけて自分を偽れば、必ず悔いが残る。他人はごまかせても、自分はごまかせない」(2009年10月1日付日本経済新聞『私の履歴書』から)

安居氏の示したどんな時も腐らないという信条は重要だ。

【八尋俊邦氏の会社人生‐30代で会社人生の壁を体験‐】

八尋氏は、仕入れた資材が相場の暴落で半減。本社物資部の課長への栄転が内定で決まっていた中での失敗であったという。結局、平社員に降格。屈辱の半年を通して、上司から「底値鍛錬百日だよ、きみ」と力づけてくれたという。

「時期が到来して敗者復活の機会が巡ってきたとき、それを自分のものにできるかどうかで、その後の人生は180度変わってしまう」(『私の履歴書』経済人27から)

チャンスは、降格後2年めに訪れ、新設部署で大活躍し、これが将来への道を大きく開いたという。happy01

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