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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:選挙と商戦」から

2012.11.16  日経産業新聞の記事「眼光紙背:選挙と商戦」から

流通大手は総選挙のある月は売れないジンクス

コラムの筆者は、総選挙がある月には、選挙違反などあらぬ誤解を招かぬように立候補関係者が餞別品や贈答品を控えるため、売上げが減ることを取り上げ、今の政治と同様に、言い訳材料にするのはおかしいと指摘している。

○前回の総選挙は2009年8月

リーマン・ショックの後遺症もあって、百貨店売上高は1965年に統計を取り始めて以来の最大の減少率だったという。さらに、今回はかき入れ時の12月。これは痛いというのがジンクスを信じる派である。

さらに、元々、ボーナスも上がらず、歳末商戦は盛り上がりに欠けるのではないかとの予想。

ただ、コラムの筆者が言うように未だ1ヶ月も先なのにもう負け戦と決めるそころが不満であろう。言い訳材料が先行する業界では改革が進まないとコラムの著者は厳しい。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:用途開発」から

2012.11.15  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:用途開発」から

要望に応える企業であるからこそ顧客が意見を提案

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)が取り上げるのは、良心計画が運営する総合雑貨店「無印良品」の再販売希望の仕組みである。

○再販売の現状

同店の「モノづくり」に対して毎週200件の要望がユーザーから寄せられるという。内訳は、半分が復刻の要望、残りがサイズや色の仕様変更の要望+新製品アイデアに分かれるという。その要望に応えて再販売した製品はすでに68件に上るという。

○集中して上がる再販売製品は?

西川教授によると

  • 「シリコントレー/ビー玉」:もともとは、氷菓やチョコレートなどのお菓子を作る型
    • 樹脂アクセサリー作りの型としてのニーズが高かった
  • 「再生紙週刊誌4コマノート」」本来は4コマ漫画用ノート
    • プレゼンテーションやデザインのアイデア出しに
といった意図していない価値がユーザによって見事に開発されている。もともとは売れない商品であったために再販売となったのに、新しい用途などで独自の価値をもったと考えられる。ただ、西川教授も指摘するように最初の製品が柔軟性のある良品でなければ、この価値創造もなかったともいえる。happy01

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:ブランデー市場の再浮上、果物漬け込み新提案」から

2012.11.14 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:ブランデー市場の再浮上、果物漬け込み新提案」から

使ってもらう新ドリンクやレシピで売上増

コラムの著者 粟飯原理咲氏(アイランド代表取締役)が取り上げるのは、サントリー酒類が企画したブランデーの新しいドリンクやレシピを使ったアプローチである。

○店舗へのアプローチから

長らく低迷していたブランデー市場で「フルーツと組み合わせる新しい飲み方」が再浮上のきっかけをつくった。

リンゴなどの果物をブランデーに一日漬け込み、炭酸やトニックウォーターで割るもので、「ブランデースプリッツァー」あるいは「自家製フルーツブランデー」と呼ばれている。

仕掛け人のサントリー酒類は、「女性に親しみやすい新たなドリンク」として店舗にアプローチした。狙いがあたり、首都圏・関東圏を中心に約1300店舗で採用されたという。

家庭でも「ブランデーのイメージが変わった」「漬け込んだ後の果実を料理に生かせる」と口コミが広がった。

○人気の要因

サントリー酒類スピリッツ事業部の竹内淳氏によると、「たった一日で漬け込むことが出来る手軽さがご支持いただけた。漬けた果物を使ったジャムやケーキ作り等の楽しみ方の幅広さも受け入れられた」と語っている。サントリーブランデーV.O.の10月単月売上は前年同月比15%増で、これからのパーティーシーズンで需要が伸びそうだという。bar


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「質問力で商機をつかむ⑦:場の雰囲気を変える」から

2012.11.14  日経産業新聞の記事「質問力で商機をつかむ⑦:場の雰囲気を変える」から

相手との間にある「空気」を読む

コラムの筆者 中野俊宏氏(HRインスティテュートチーフコンサルタント)の今回の話題は、同じ話題でもTPOによって話す場の「空気」が異なることから、場の雰囲気の変え方についてそのtipsを披露している。

○相手によって変わる「空気」を読む

新製品について顧客に説明する場合、聞いている相手が違えば反応が変わる。相手が同じでも、いつもと違うと感じることがあろう。そこに生まれる「空気」は相手によっても、その時々によっても変化するモノだ。

④の内容で会話の定石として「YES・NO」で答えてもらう質問から始めよう。ただ、これに固執することなく、相手が話したがっている「空気」が読めたら、「どうしたのですか」と一声かけるだけで、話し始めるという。

○「アソシエイト質問」と「ディソシエイト質問」

場の雰囲気を変えるのに、「空気」を読んだら、中野氏は2つの質問を使い分けることを薦めている。happy01

  • アソシエイト質問: 相手に当事者になってもらう質問
    • (例)「もし○○さんであったなら、どうするでしょうか?」
    • (例)「~したときは△△のような状況だったんでしょうね。そこで○○は?」
    • いま一つ前向きでない相手に対して行う質問で主観的な立場が生まれる
  • ディソシエイト質問:相手に客観視してもらう質問
    • (例)「プロの立場として客観的に見るとどう考えますか?」
    • (例)「一般的には、どうだと思いますか?」
    • 主観的に熱くなっている相手に対して客観的で冷静な状態をつくり視点を変える

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営⑬:エース社員は生活も充実」から

2012.11.13  日経産業新聞の記事「実践!ワークライフバランス(WLB)経営⑬:エース社員は生活も充実」から

「働く」の語源は「はた(傍)が楽になる」?

コラムの筆者 渥美由喜氏(東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長)は、ある会社の商品開発部門を事例を使ってWLBの思いやりとお互いさまといった相互作用について解説している。

○ワークライフバランスと日本の文化

ワークライフバランスは「思いやり」と「お互いさま」の相互作用で成り立っていると渥美氏は語る。さらに、「働く」の語源が「はた(傍)が楽になる」といったことから、日本文化に根ざしているともいえるという。

ただ、高度成長期に企業に蔓延した「長時間労働は美徳」という日本の悪い文化が広がっているのも事実だという。

そこで、自分の時間はもちろん、同僚や部下、家族といった「相手の時間」への敬意を持たせるためには渥美氏は2つの環境整備があると指摘する。

○玩具メーカーの事例

2つの環境整備とは①定量的な数値を示し、思い込みが幻想であることを明らかにする、②当事者との対話を通じて最適な策をねる、といった手法である。渥美氏は、玩具メーカーでも花形部門である商品開発部門の長時間残業を美徳とする職場風土を変えていく事例を説明している。

  • 間違った常識①「24時間365日考え抜けばよいアイデア」⇒深夜ひらめいたアイデは質が落ちるデータを提示
  • 間違った常識②「長時間労働は美徳」⇒退社後の時間を活用する優秀な社員の声を紹介

この事例でさらに特筆すべきことは、エース級の社員が、ライフの中身とそれぞれの工夫を紹介する中で、「実はヒット商品うぃ生み出す基盤はライフの時間の有効活用にある」と語っていることである。happy01