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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「エマージング市場攻略法①:国際化なぜ失敗?」から

2012.6.14  日経産業新聞の記事「エマージング市場攻略法①:国際化なぜ失敗?」から

組織と人財を両輪で検討する重要性

コラムの著者 作左部孝哉氏(アクセンチュア・人材・組織マネジメントグループ シニア・プリンシパル)は、新興国進出などでこれまでの本社機能の見直しや現地法人の組織強化を急ぐとき、人財問題がそこに立ちはだかっていることを解説している。

【大手企業の海外進出】

地域の現地法人も本社の出張所といった位置付けから、新規事業や合併・買収、マーケティングを強化し、戦略・企画機能を持った司令塔への変化が拡がっている。在シンガポールの2010年の調査によると、

  • パナソニック:調達機能を本社からシンガポールに完全移転
  • HOYA:メディカル事業部をシンガポールに移転
  • 横河電機:海外統括の組織の設置

と増加しているという。

【失敗例】

  • 計画倒れ

多くの時間をかけグローバル化した組織を検討したものの、最終的には人財面で行き詰まり、構想がとん挫。

  • 人財は?

関係部署では、「適任となる人財がいない」「貴重な戦力を動かせない」という声でとん挫

  • 役員配置のタイミング

経営会議で新規の組織のモデルが承認されものの、最後の最後、役員配置で、権限の主導権争いが発生し、宙ぶらりん状態に。

【失敗事例の要因】

企業人の多くが、先ず組織人事ありきで人財戦略を立てるウォーターフォール型を取るべきだと認識している。しかし、いくら組織戦略を精緻に立てても、実現する人財がいない、となると机上の空論となってしまう。そこで、事業戦略⇒組織戦略⇒人財戦略といったウォーターフォール型ではなく、事業戦略に基づいて、組織戦略と人財戦略を両輪のように連携させ、互いの方向性や制約を見ながら一体的に構想に落とし込むことが必要だと作左部氏は説く。

ただ、この連携が経営企画部と人事部に分かれ、同じ管理部門に属しながら、互いにプライドが絡み、両者の溝は意外に深いという。組織と人財を両輪で走らせる何らかの結節点が必要と指摘している。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:プラレールアドバンス」から

2012.6.14  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:プラレールアドバンス」から

昔懐かしいプラレールが市場を拡げる

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、製品をプラットフォーム化(基盤製品化)すれば、市場創造性の可能性がでる事例をタカラトミーの男児玩具「プラレール」で解説している。

【資産の有効活用のアイデア】

プラレールアドバンスは、従来のプラレール(デフォルメされたデザインの鉄道車両、青いレール、踏切などの情景部分が特徴の3~5歳の男児向け玩具)をプラットフォームとした商品戦略で生まれた。

1959年の発売以来、親子2代で青いレールが受け継がれることが多く、これがタカラトミーの資産となっている。この資産を使った市場創造が、プラレールアドバンスである。

従来1台の車両が使うレールの2本の溝を、片方の溝だけを使って「複線」として2台の車両を走らせるアイデアが検討された。さらにターゲット顧客として、プラレールを卒業した小学校低学年と、嘗て遊んだことのある30、40代の大人とした。

【新規の開発】

2台の車両がすれ違えるに小型の車両でしかもリアルなデザインを追求。前後に走行できるように開発した。結果、売る上げは計画比20%増と好調である。

【過去の失敗を反省して】

しかし、過去、青いレールを再利用して商品化したことはある。レールをタテにしたモノレールとした商品だ。これは、プラットフォーム戦略であったが、レールが直線部しか使えず、曲線部はモノレール専用のモノが必要であった。さらに、ターゲット顧客も幼児が対象で従来と同じであった。

モノレールは大きな市場には育たず、これが反省材料となった。顧客がもつ資産を共通利用できることが、同時に、新しいターゲットのニーズへの対応がカギと言えそうだ。bullettrainbushappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術⑫:自説、固執せず最善を」から

2012.6.13  日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術⑫:自説、固執せず最善を」から

『子絶四、毋意、毋必、毋固、毋我。』 (論語 子罕篇)


【書き下し文】子、四つ絶つ。意なく、必なく、固なく、我なし。

【コラムからの要約】孔子は四つのことをしなかった。

  • 先ず1つ目として、自己中心的な身勝手なことをしなかった
  • 次に、押しつけがましいことをしなかった
  • 3つ目として、自説に固執しなかった
  • 最後に我を張ることがなかった

コラムの筆者 岩淵勳氏(古河スカイ特別顧問)は、この論語の一節から、ビジネスパーソンとして議論での態度について説いている。

【我や執着をなくす】

執拗に仁の道を説いている孔子は、弟子から見て本当にそうだったのか。孔子は、『仁にあたりては、師にも譲らず』といい、学問や道徳の論議と実践については、先生にも社会にも遠慮せず意見を述べて良いと言っている。

ただし、論議して相手の説が良いと思えたら、自説に固執しないということである。

ビジネスでも業務を進める上での論議で対立することがある。その時に注意すべきは、仕事の最善の選択を議論しているのであって、仕事そのものから離れて感情的になり、と議論しているのではないかと自問することだという。

【孔子以外の言葉から】

岩渕氏が示している、この論語の一節に関連する言葉を示す:

  • 経営学者ドラッガー:「何が正しいかだけ考え、誰が正しいかは考えるべきではない」
  • 江戸時代の儒者 佐藤一斉「小才の人は、他人の意見を拒み自説に固執するが、大才の人はよく他人の意見を受け入れる」

譲っても差し支えのないことが日常、実に多い。自分も含め、日常の些細なことにこだわらない態度を学びたいと思う。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:禍根を残す大飯再稼働」から

2012.6.12  日経産業新聞の記事「眼光紙背:禍根を残す大飯再稼働」から

冷静な予測と抜本的な安全対策はどこに

コラムの筆者が提起するのは再稼働が決まりそうな関西電力の大飯原子力発電所3および4号機の背景である。

  • 電気が足りないから原発が必要(表の理由)

この理由で、再稼働に踏み切ることは、他の原発を再稼働するする際に禍根残すと、コラムの著者は指摘する。電力不足は、夏の猛暑で15%が不足という。だが、昨年3月の福島第一原子力発電所事故以降、火力発電の増強、自家発電の調達にどうしてつとめなかった?と疑問が残る。被災した地域を持つ東北電力は安心できる水準ではないが、電力不足に陥っていない。そこに、

  • 火力を増強すると電力不足にならず、再稼働に支障をきたす(裏の理由)

という関西電力関係者の本音が見え隠れするという。政府の原子力関係者ですら夏のピークは昼間数時間で2週間程度であることから節電で対応できないのか理由が分からないという。

  • 再稼働するなら、事故リスクへの対応があるはず。具体案は手つかずで、嘗ての安全神話と変わらない。
  • 抜本的な安全対策をせず、暫定的に稼働するなら、過酷事故に備えた原発保険の創設が早急に必要。しかし、実際は原発のコストを白日に晒すことになることから創設も行いたくないという。

このような状態で再稼働をすることが、反って他の原発再稼働の遅れにつながると、コラムの著者は指摘する。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:技術流出防止は良識に委ねるか」から

2012.5.31  日経産業新聞の記事「眼光紙背:技術流出防止は良識に委ねるか」から

属人的な企業情報をどう守るか

コラムの筆者が取り上げているのは、知的財産分野での新日本製鉄と韓国ポスコの電磁鋼板に関する裁判である。

電磁鋼板の技術が新日鉄からポスコに流れたと、不正競争防止法に基づいてポスコを新日鉄は訴えた。新日鉄側の見解では、不正は時間を欠け組織的に行われたという。秘密を漏らしたとされる元社員A氏は、技術分野では部長クラスまでつとめ、70歳を超えている。他の故人を含む複数のOBがこれに関係したとされる。ポスコが周到に学会などで各人に接触して報酬を渡したとみており、訴訟は拡がる可能性もあるという。

電磁鋼板は数十年をかけたコア技術として新日鉄では虎の子の技術とされ、製造設備のありかも限定された役員しか知らないとされる。A氏らは退職後秘密保持の義務を契約で負っていた。

不正の証拠は発見しにくく、今回は漏洩した秘密に関する資料が確保できたために裁判に持ち込めたという。

多くの企業が企業の内部資料や機密に対してアクセス制限をしたりするが、退職後の元技術者を追跡調査することは困難を極めるという。結局、良識と元会社への忠誠心に期待するだけだが、リストラや再編で、良識に委ねるのも危うくなっている。

政府の知的財産戦略本部(本部長・野田首相)が企業の技術流出防止策を来春までにまとめると決めたが、期待できるだろうか?happy01