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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「高岡美佳の目:化学大手のBtoC戦略」から

2011.2.3 日経産業新聞の「高岡美佳の目:化学大手のBtoC戦略」より

B2BもB2Cの視点がなければ成長が見込めない

コラムの著者 立教大学経営学部教授の高岡美佳氏によると、三菱化学メディアが、B2Bの企業では珍しく、B2C戦略から、メディア(ブルーレイの媒体など)のブランドを統一したという。これまでは、海外では米バーベータムブランド、国内はMITSUBISHIだった。これを、昨年9月からベーベータムに統一。親会社の三菱化学が、「B2B企業もエンドユーザーとつながることが大事」と考えた上での決断だ。

これまで高機部材や素材を提供する場合、完成品メーカーを顧客としてその要望に応えるだけで良かった。しかし、最近はメーカー自身の国際競争力に陰りが見えてきた。そこで、素材・部品メーカーは、完成品メーカーの顧客、すなわち一般生活者、エンドユーザーの市場ニーズを見る必要が出てきた。B2BからB2Cへの視点の拡大である。生活者からもた統一ブランドには分かりやすさを提供でき、メディアのみならずB2Cへの提案商品の拡大も可能だ。

B2Bの先、つまり自社の顧客の先では、何が起こっているのかを知り、手を打つことも成長が厳しい経済環境で考えるべき時だ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「市場トレンド、私はこう読む:ライバル消費」から

2011.2.4 日経産業新聞の「市場トレンド、私はこう読む:ライバル消費」より

対抗馬があるから消費が活性

コラムの著者 博報堂生活総合研究所エクゼクティブフェローの関沢英彦氏によると、「ライバル消費」とでも呼べるトレンドが強まっているという。ライバルは、本来は競合であり、企業にとっては頭の痛い存在だ。しかし、お互いを意識して、生活者の注目を集め、よりよい製品・サービスを提供する姿勢が見え始めると、消費が刺激されるという。

缶コーヒー、1000円コスメ、スマートフォン、タブレット型携帯端末、セダン型ハイブリッド車に止まらず、東北新幹線と九州新幹線の延伸と新型車両、東京の「タワー」対「ツリー」といった広範囲にこう言った潮流が見られるという。

二者択一あるいは多者択一でいずれは選択を余儀なくされるなら、お互いの特徴を磨いておいてもらえば良いというのが生活者の心情だろう。逆にそのような競争がないところは活性化しない世の中になってきている。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「人を動かす図解力①」から

2011.2.2 日経産業新聞の「人を動かす図解力①」より

図解力は自己の考えを可視化し、相手に伝達する能力を上げる

コラムでは、図解を使う目的として、「人を動かす」ことを挙げている。人を動かすことが仕事の基本だからである。

図解には、論理構成力が身に付く。言い換えればプレゼンの方法や話し方といったテクニックではなく、骨太な人を動かす基本的なエネルギーをうむことができる。さらに、

  • 思考整理機能
  • 問題解決機能
  • 意思伝達機能

があるという。思考の整理は、自分の考えていることを書き出し、「見える化」すること。問題解決は、自分でとけることと解けないことなどを整理した内容に対して考え、解決の糸口をみつけること。客観化するともいう。意思伝達は、自分の説明で相手にどう伝わるかの「他人への思いやり」を見出す訓練となり、コミュニケーション能力が高まる。

図解のプロセスを活用すれば、考え抜いた結果を相手に思いやって伝えることになり、人を動かすパワーになる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク③:ロックに学ぶ『経験力』」から

2011.2.1 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク③:ロックに学ぶ『経験力』」より

「仕事力」=「経験」を下支えする

コラムでは、ジョン・ロック(▶ 参考)の主張するイギリス経験論を紹介している。物事を知覚するための印象を定着させる(観念の形成)のは、才能なのか経験なのか?

ロックは経験のみが、観念を生むという。生まれて外部から生まれた子供が、生まれながらに持っている印象がないことから、経験が、白紙の状態に観念をためていくというわけだ。白紙の状態(タブラ・ラサ)から1つ1つ経験によって印象ができ定着できることで観念が心の中に作られる。とすると、経験は、面倒な行動と思うことは、極めて危険だ。経験でこそ知識を貯められるとする経験論哲学に沿うと、自ら積極的に体験し知見を高めることは非常に有効な仕事力向上につながる。

技術移管やスキルの移管は、古臭い徒弟制度のように非効率的だと考えていることはむしろ古い考えかもしれない。教えるためには体験者を増やすことに尽きるというわけだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「都市再興:第1部価値を切り拓く①」より

2011.2.1 日経産業新聞の特集記事「都市再興:第1部価値を切り拓く①」より

都市機能の見直しが新価値を生む

コラムでは、日本のGDPが中国に世界2位の地位を明け渡した反面、世界の主要都市のGDPはニューヨークを抜いて東京が世界一だという。景気低迷の中、東京では経済構造の変化が新陳代謝を促しているという。

2つの事例をコラムでは取り上げている。1つはスカイツリーの建設で一気に町工場地帯だあった墨田区が超高層マンション群の新都心になろうとしていることだ。もう一つは川崎市の川崎大師付近の工場街の変化。駅も含め都市を創りあげるという。京急の取り組みは、地元大手工場の資産活用と相まって、若い家族連れを想定した街に変わろうとしている。

東京は、過去の都市機能をその時々の経済環境に合わせて変え発展してきた。今は「萌え」の発祥の地である秋葉原は、過去を振り返らない街として有名だ。戦後間もなくは、闇市、電気部品、家電、パソコン、そして萌え系、さらにAKB48だ。どれも他の街にない規模とアイデンティティーをもって生き延びてきた。

金融と不動産が切っても切れないように、経済と都市機能も密結合である。都市が潤わなければ、経済は発展しない。