こんな機能があったよ

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から

2016.1.122   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から

今や科学大国にして技術大国にあらず

コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、前回の「2000年以降の日本のノーベル賞受賞の大躍進」に続き、日本の科学技術の将来について応用開発の遅れについて憂いている。

◯逆転してしまった評価

これまでは、技術大国にして科学大国にあらずとまで言われた日本だが、今はノーベル賞の受賞ラッシュに象徴されるように基礎研究については大躍進した。問題は、志村氏によると、川下にあってイノベーション家庭の実質的な推進力ともなる「開発研究→製品化→市場化」への戦略的対応や実績に陰りが見えることだという。

志村氏によると、ナノテクノロジーの代表的な素材であるカーボンナノチューブの研究ではパイオニア的な研究を行ったにもかかわらず、実用化で後手となり、中国や台湾企業がスマホなどのタッチパネルに応用しトップシェアを占めている。有機ELも同様にソニーの小型ディスプレーでも実用化にたどり着いたが、部材としての歩留まり問題を解決できず、LG電子(韓国)などが難問を解決し、市場を現時点で独占しているという。

このように技術で勝つといった日本が、企業の誤解や過信、将来への投資先、開発へのリスクを避けた点で新興国にすでに追い越されている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ナノマシン進化、自己形成・修復の解明カギ」から

2012.10.9   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ナノマシン進化、自己形成・修復の解明カギ」から

マシンの脱皮に必要な自己形成・自己修復

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、生物に近いマシンへの手掛かりについて述べている。

○精巧なマシンである生物

和田教授によると、生物はDNA(設計図)から出る指令によって

  • 力学素子:筋肉
  • 化学反応、エネルギー素子:消化酵素
  • 情報処理装置:脳の諸分子

などを製造して、地球環境に生きる「柔らか機械」であるともいえるという。

例えば心臓は、1年で3153万回、人生80年とすれば25億回、几帳面に鼓動を起こす強靭な機械ともいえる。この心臓も元は、卵子と精子の結合で、自己形成・修復を行って存在している。

これらの背景にあるエンジニアリングは、和田教授によると、

①部品の最小単位がナノメートルサイズで小さい⇒無動力でブラウン運動などを利用して動くため

②部品群が自己形成と自己修復機能をもつ

ことである。しかも、①は②であるための必要条件であるという。確かに、人工的にナノマシンまで大きさを短縮することは近いうちにできる。しかし、生物が3次元的に成長できるには、②で示す自己形成・修復ができることから、人工的に外部から手を入れて形成することとは違い、圧倒的に集積度が異なる。

どうやら、ナノマシンの大きなステップアップは、この自己形成・修復をどう獲得するかにカギがあるようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『ストックデールの逆説』」から

2011.3.25  日経産業新聞の「眼光紙背:『ストックデールの逆説』」より

究極状態で耐え抜いた米軍・将軍の秘密

コラムでは、「ビジョナリカンパニー2飛躍の法則」でも紹介された、米経済学者ジム・コリンズ著の「ストックデールの逆説」(▶参考)について触れ、大震災で我々が克服しないといけない気持ちを解説している。

ストックデールの逆説

どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならない。
そして同時にそれがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなげればならない。

凄まじい捕虜生活。8年にわたる開放の希望もない収容所で、彼のサバイバルの秘密はこの言葉にあった。勝つという確信と現実を決して楽観視しないこと。

大震災で、事態は甘くない。それを直視しつつ、最後は復興する(勝つ)ことを確信して、一歩一歩すすむのが、老将軍が身をもって示した戒めだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「人を動かす図解力①」から

2011.2.2 日経産業新聞の「人を動かす図解力①」より

図解力は自己の考えを可視化し、相手に伝達する能力を上げる

コラムでは、図解を使う目的として、「人を動かす」ことを挙げている。人を動かすことが仕事の基本だからである。

図解には、論理構成力が身に付く。言い換えればプレゼンの方法や話し方といったテクニックではなく、骨太な人を動かす基本的なエネルギーをうむことができる。さらに、

  • 思考整理機能
  • 問題解決機能
  • 意思伝達機能

があるという。思考の整理は、自分の考えていることを書き出し、「見える化」すること。問題解決は、自分でとけることと解けないことなどを整理した内容に対して考え、解決の糸口をみつけること。客観化するともいう。意思伝達は、自分の説明で相手にどう伝わるかの「他人への思いやり」を見出す訓練となり、コミュニケーション能力が高まる。

図解のプロセスを活用すれば、考え抜いた結果を相手に思いやって伝えることになり、人を動かすパワーになる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「美術で磨くグローバル思考⑪」から

2011.1.20  日経産業新聞の「美術で磨くグローバル思考⑪」から

宗教と美術が生む新価値

コラムでは、近代以前は、美術と宗教は蜜月の関係であったという。近代の自然科学の発達が、この蜜月に終止符をうったという。そんな中、昨年の伊勢神宮ビームではないが、世界的に宗教芸術の再評価が進んでいるという。

シャガールのフランスにあるロザリオ礼拝堂の絵画に代表されるように、ドイツ、アメリカ、韓国、タイ、日本といった各地での宗教施設や活動とのコラボは進みつつある。特定の宗教に限定されない精神性、超自然的な感覚を喚起するところに、近代が見落としてきた価値の再評価が始まっているという。

コラムの著者、森美術館チーフ・キュレーターの片岡真美氏が語るように、経済界も温故知新で過去の価値を再評価すべき時かもしれない。