【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から
2016/01/28
2016.1.122 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:技術大国 日本の衰退、応用開発に陰り」から
今や科学大国にして技術大国にあらず
コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、前回の「2000年以降の日本のノーベル賞受賞の大躍進」に続き、日本の科学技術の将来について応用開発の遅れについて憂いている。
◯逆転してしまった評価
これまでは、技術大国にして科学大国にあらずとまで言われた日本だが、今はノーベル賞の受賞ラッシュに象徴されるように基礎研究については大躍進した。問題は、志村氏によると、川下にあってイノベーション家庭の実質的な推進力ともなる「開発研究→製品化→市場化」への戦略的対応や実績に陰りが見えることだという。
志村氏によると、ナノテクノロジーの代表的な素材であるカーボンナノチューブの研究ではパイオニア的な研究を行ったにもかかわらず、実用化で後手となり、中国や台湾企業がスマホなどのタッチパネルに応用しトップシェアを占めている。有機ELも同様にソニーの小型ディスプレーでも実用化にたどり着いたが、部材としての歩留まり問題を解決できず、LG電子(韓国)などが難問を解決し、市場を現時点で独占しているという。
このように技術で勝つといった日本が、企業の誤解や過信、将来への投資先、開発へのリスクを避けた点で新興国にすでに追い越されている。
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