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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国の若者の新時代とは」から

2020.11.5   日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国の若者の新時代とは」から

デジタルデバイドにも言及する中国の若者たち

 コラムの著者は、中国で開催された日本語スピーチコンテストで地区予選の審査員として参加したことから、今の中国の若者たちの思考に触れられたことについて語っている。

◯「アイスクリーム」で例えたデジタルデバイドへの対応

 対象は中国の大学生や留学生で、スピーチで日本語の話し方や伝えたい内容の表現力を競うもので、今年は新型コロナウイルスの感染防止のために学生がスピーチをする大学と審査会場をオンラインで結び競う仕組みとなったという。そこに、コラムの著者は審査員として参加したという。コロナ禍で日本人教師が復帰できない学校もあったが、流暢な日本語であったという。

スピーチのテーマは、日本のアニメやバラエティー番組をリアルタイムで楽しむ世代であることから、コスプレなどトレンドに関わる分野は充実したものであった。ただ、指導者側からは「日中の歴史や幅広い文化の理解が足りないところ真緒あるとの指摘もあった。

注目したのは「私の中の『新時代』-2030に向けて-」というもの。その中では、

  • LGBTなどの少数派を尊重する時代を求める声
  • 中国のコロナ対策で欠かせない追跡アプリを搭載するスマートフォンに対応できない高齢者に寄り添う社会の必要性を訴えた声

もあり、新時代を実現する先端技術を美味しいけれども冷たい「アイスクリーム」に例え、「スープ」のような温かさを求める意見もあったという。デジタルデバイドに対する考え方の1つである。🏭📶♿️💰🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏🇯🇵happy01🌏🇯🇵🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:バーチャルジャパン」から

2020.11.5  日経産業新聞の記事「WAVE:バーチャルジャパン」から

バーチャルとリアル空間が融合したデジタルツインな未来生活

 コラムの著者 宮田 拓弥氏(スクラムベンチャーズ代表)は、菅内閣が推進している国家や行政のインフラや手続きのデジタル化について、さらに中長期的な成長ビジョンを盛り込むことを提案している。

○バーチャルジャパンを提案

 デジタル庁の創設、オンライン診療の恒久化、行政手続きでのハンコの廃止などデジタル関係の政策が急ピッチで進みつつある。だが残念ながら諸外国と比べて、日本が国家や行政のインフラや手続きのデジタル化で遅れているのは歴然としている。ここで基本的なデジタル化は必須であるといえよう。

また、デジタル化の恩恵は単なる効率化の道具だけでなく、新しい日本の競争力の創出、成長戦略にもつながると宮田氏は考えている。例えば米アマゾン・ドット・コムが9月に発表した新サービス「Explore」にヒントがあるという。同サービスは:

  • 世界中の旅先ガイド、商店主とオンラインでリアルタイムつながり、
  • 一緒に観光地に行ったり、文化を体験でき、
  • お土産など買い物もできる(オンライン決済、配送も請け負う)

というもの。仕事がリモートになったように、海外旅行やお土産を買うという体験を自宅から実現するプラットフォームを提供している。

そこで、宮田氏は、観光ととしても海外から人気の高い日本まるごとをバーチャル空間で作るという提案をしている。そこでは、日本の様々な観光地、商店、コンテンツが楽しめるような世界を実現する。物理的に日本にやってこなくても、そこで魅力にあふれる日本の文化やコンテンツを十分に楽しめるようにするものである。バーチャル観光客は人数に制限がない、大きな需要をうまく日本のリアル企業は生かすことが可能であろう。🌸🍁🧭🗾📶😷🦠❤️🩺📈😷💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:課題先進国で技術橋渡し」から

2020.10.30  日経産業新聞の記事「SmartTimes:課題先進国で技術橋渡し」から

人口世界第2位と第4位のインド・インドネシア間でイノベーションの往来

 コラムの著者 村松 竜氏(GMOペイメントゲートウェイ副社長兼GMOベンチャーパートナーズファウンディングパートナー)は、インドでのVB投資案件とインドネシアでの同種のVB投資案件に触れて、今やシリコンバレー発日本市場進出といったタイムマシン戦略は役立たないと語っている。

○米国発のサービスを日本で広げるタイムマシン戦略はもう役立たない

 米国でのピッチイベント「YC Demo Day」で知り合った起業家とインド・バンガロールでそのスピード感がすごいことを聞いたと村松氏は語っている。

Khatabookと呼ばれるそのスタートアップは2018年創業。米国のトップVCたちから投資を受け2020年5月には60億円以上を資金調達し時価総額は300億円を超えていると言われる。

その事業の内容は、インド各地にある家族経営による食品日用雑貨の小売店、キラナショップの帳簿付けアプリを普及させたものである。キラナショップは地元常連客相手で紙と鉛筆でツケ払いOKの商売で、請求忘れや払い忘れが日常茶飯事であったという。Khatabookは、請求書を相手のスマホに送るという単純なアプリで、これが爆発的に普及した。サービス開始1年で1日の利用者が100万人を超えてしまった。当然Khatabookhaは急速に成長した。

一方、今年8月の同じ「YC Demo Day」で同じことが今度がインドネシアで起きた。つまり、インドのKhatabookを研究し尽くして、インドネシアの経済環境、ICT環境に改善してサービスするというスタートアップが出てきたのだという。村松氏は早速VB投資を決めたという。

世界第2位と第4位のインドとインドネシア。共に上昇志向が強く、熱狂的なエネルギーがあるという。そこに大きな起業家の夢がある。以前の米国発で広がったサービスを日本展開するといったタイムマシン戦略はもう役立たない。インドとインドネシアですでにイノベーションの往来が根付き始めているという。📶🏪✈️🚆😲📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇮🇳🇮🇩


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:宇宙開発の知財、技術と経営、両面に目配り」から 

2020.11.4 日経産業新聞の記事「トレンド語り:宇宙開発の知財、技術と経営、両面に目配り」から

欧米を中心に多くの民間企業の宇宙事業関係に参入

 コラムの著者 橋本 虎之助氏(橋本総合特許事務所所長、弁理士)は、米国で流行っている家庭菜園が新型コロナウイルスの感染拡大と都市封鎖でニューヨーカーたちの生活を癒すことになっていると語っている。

◯日本政府は2020年6月に宇宙基本計画を決定

 これまで宇宙利用や宇宙開発は各国の政府機関・宇宙機関などが主に担ってきた。しかし、人工衛星の小型化、低コスト化、量産化、衛星コンストレーション(多数個の人工衛星群)などによって、欧米を中心に多数の民間企業が宇宙事業に潜入してきている。すなわち、競争の時代となった。しかも、2020年3月公表の内閣府・経済産業省資料によると、世界の宇宙産業の規模は2018年2774億ドルで年2〜3%上昇しているという。

日本政府は2008年3月に成立した宇宙基本法に基づき、宇宙開発戦略本部が宇宙基本計画を策定し、2020年6月に宇宙基本計画を決定し、自立した宇宙利用大国になることを目指すとしている。

橋本氏はその技術レベルをみるために宇宙航行体(ロケット、ロケットエンジン、人工衛星)の2003年から2017年の特許出願状況を調べている。特許庁の「令和元年度特許出願技術動向調査」によると、

  • 14カ国・地域への特許出願のファミリー件数:合計14,490件
  • 出願人国籍・地域別でのランキング:中露米欧日の順
  • 日米欧中韓露における特許出願収支:日本への特許出願件数は2,347件で、この41%が欧米からの出願
  • 宇宙産業分野での欧米企業からの特許出願の内容:概念的で権利範囲の広い特許やビジネスモデル特許などがある。この辺りは権利化されやすく、国内の技術やビジネスを防衛するためにも両面で監視と攻めになるハイブリッド型知財マネジメントが重要となろう。

と、日本企業も権利侵害リスク、技術流出を回避しながら、特許権化、ノウハウ化が必要な時期になっている。🔭⭐️🚀🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇬🇧🇺🇸🇨🇳🇯🇵🇷🇺🇩🇪🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:MaaS成功、協調がカギ」から

2020.11.2  日経産業新聞の記事「SmartTimes:MaaS成功、協調がカギ」から

競争より協調が成功をもたらす

 コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ社長)は、Mobility ss a Serives、MaaSを移動手段単体ではなく、シームレスにつないで娯楽や飲食、衣装などの付加サービスを提供するもので、その具体的事例として小田急電鉄を紹介している 。

○人口減少、コロナ禍からシニアや若年層の自動車離れを取り込む鉄道会社

 石黒氏が注目している小田急電鉄のMaaSの取り組み。人口減少とコロナ禍で厳しい経営状況だが、若者の自動車離れとシニアの自動車離れがチャンスになるという。そこで小田急電鉄は自動車に頼らないモビリティーライフを志向している。小田急電鉄自身、新宿から小田原を主要路線として、箱根、江ノ島など有名な観光地を行き先に持っている。また、その路線の中には、多摩ニュータウン、町田、海老名、厚木という中核都市を抱いている。観光地から郊外型都市まで幅広くMaaSが実施しやすい位置付けにあるという。

小田急電鉄は2つのMaaSに挑戦している。

  • オンデマンド型のICTを使った新サービス型:オンデマンド交通の実証実験中で、仮想バス停を設置し、タクシーと路線バスの中間の料金設定で、door to doorを実現。さらにルート変更も柔軟に行うというものである。
  • 統合型サービス:Emotという複合経路検索サービスで、電子チケットの販売ができる携帯アプリである。従来の駅探は鉄道や路線バスのみが検索対象であるが、タクシー会社やカーシェアや航空会社と連携し、飛行機の発着遅延情報などの統合して提供され、ラストワンマイルまでの移動時間や経路を知ることができる。その背景には、小田急電鉄のみならず周辺の鉄道会社や商業施設、娯楽施設などが協調してデータ共有し、チケット販売などが可能となった。

MasSの主役はサービス提供者ではなく、利用者になっている点が大きな違いである。競争より協調していくことがビジネスの成功を導く。📶✈️🚆😲📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵