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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:イグノーベル賞の根幹」から

2020.10.1   日経産業新聞の記事「WAVE:イグノーベル賞の根幹」から

科学研究の根幹はノーベル賞と差異はなし

 コラムの著者 成田 宏紀氏(DCIパートナーズ社長)は、今年も日本人受賞者が期待されるノーベル賞のパロディーであイグノーベル賞について研究の態度を考察している。

◯「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる業績」に対して贈られる賞 

 本家のノーベル賞の前哨戦とも言えるガードナー賞を日本人が受賞しており、3年連続のノーベル賞受賞にも期待が高まっている。成田氏は、本年も受賞し、14年連続で日本人が受賞しているイグノーベル賞に注目している。

成田氏によると、イグノーベル賞は、風変わりな研究に贈られ、ノーベル賞のパロディとして知られているという。正確には、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる業績」に対して贈られる賞であり、さぞかし受賞者も相当変わった研究者ではないかと考えていたと言う。だが、知人にイグノーベル賞受賞者である順天堂大学の医学博士がいたことを後で知った。

さて、その受賞の研究とは、「心臓移植したマウスに、オペラ『椿姫』を聴かせると生存期間が延びた」というもの。本研究で、「椿姫」を聴かせると、驚くべきことに、免疫抑制を担う制御性T細胞が活性化し、移植後の拒絶反応を抑えたと言う。念のため、畏れながら伺ったが、ウケ狙いでもイグノーベル賞狙いの研究ではなく、通常の科学研究であったという。「椿姫」の選択は、共同研究者の先生が趣味がイタリアオペラだったことと、他に聞かせた「モーツァルト」や「エンヤ」等は、効果が「椿姫」よりも出なかったということだった。この研究は音楽が生物に与える良い影響を科学的に示したいという純粋な探究心で、本家のノーベル賞を受賞する研究と少しも変わらない。

ノーベル賞とは異なり、イグノーベル賞は賞金や副賞はなく、賞状も決して立派なものではないという。それでも、ボストンで開かれた授賞式はコメディタッチで愉快。それが副賞かもしれない。🏆🗒🇯🇵🥇😷👨‍🎓💊💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🗒🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットの源泉はブルーカラー」から

2020.9.30   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ヒットの源泉はブルーカラー」から

アーリーアダプタの変遷

 コラムの著者は、特定の消費者集団に向けて開発された商品やサービスが幅広く支持されヒット商品になることが多いという。ただし、最初に狙うリーダー層(アーリーアダプタ)は時代によって変遷してきたという。

◯遊び方より働き方で自分らしさを出す時代

 アーリーアダプタは、大学生、OL、女子高生、オタクと変遷してきたという。近年は、急速に注目を集めているのは、現場で働くブルーカラーであるという。

その事例は衣料では「ワークマン」であるという。工事現場など作業をする人たちのために安価で着やすく、丈夫で流行に左右されない服である。最近は女性を含む一般人が普段着として愛用し、カジュアル衣料チェーンを脅かすほどになっているという。

外食では埼玉県発の「山田うどん」であるという。安価でボリュームたっぷりのメニューを提供し、店の雰囲気もファミリーレストラン以上に気軽に入りやすいという。高校生や外回りの会社員、家族客に人気がありファンブックまででたという。

トレンドも遊び方より働き方で自分らしさを出す時代に変わってきた。ブルーカラーの人たちは浮きついた派手さとは全く違い、スキルとスタイルを育んできた。さらに、新型コロナウイルスの感染防止で注目されたエッセンシャルワーカーもブルーカラーの一部であり、仕事の価値の再評価も進んでいる。トレンドをリードするアーリーアダプタも大きく変わろうとしている。🚑🩺🛠👖💳🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:買い物アプリで顧客作り」から

2020.9.30  日経産業新聞の記事「SmartTimes:買い物アプリで顧客作り」から

顧客を知ることから成功体験を作り、リピートを増やす

 新型コロナウイルスでの自粛生活からやってみてよかったというものが今後も根付いていくと考えられる。コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ社長)は、その1つが、スーパーマーケットやドラッグストアの小売店が提供している「買い物アプリ」であるという。

○単なるポイントやクーポンとは異なるマーケティング

 「買い物アプリ」にはお店の場所を検査でき、チラシや特売などのお知らせ、ポイントやクーポンの機能も搭載されているという。もっとも、これならコロナ禍以前から存在しており、店側から見れば、セールの告知や割引ポイントといったことはあくまでも短期の販促施策でしかなく、競合他社との安売り合戦を促すだけと捉えられやすい。

そこで新しい施策が必要となる。石黒氏はそれは、価格以外の「顧客の成功体験」を作る施策であるという。顧客が成功体験を積み重ねて行けば、その店を愛してくれるようになるという。つまり、「買い物アプリ」に新機能として顧客の成功体験を生み出すシナリオが必要であるとも言える。例えば、来店前に接触を好まない顧客には、店員と放さずに使える非接触型の決済機能やセルフレジ型のサービスを取り入れるなどがある。自分だけのサービスであるというのがポイントである。このような機能を実現するには、普段来店してくれる顧客のデータベースが必要で、性別や職業などの顧客データでクーポンの内容を変えたりすることで成功体験を提供できるかもしれない。ここが単なるポイントによる販促とはことなり、それぞれの顧客の特性に応じた成功体験をしこむことが必要となる。それには人間関係と同じで顧客を知ることが成功体験を作るヒントとなる。😲🏪🛒🧺🍅🩺📈😷💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:半沢直樹よVCに来れ」から

2020.9.20  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:半沢直樹よVCに来れ」から

半沢氏のレジリエンス(復元力)は見習いたい

 コラムの著者 伊佐山 元氏(WiL共同創業者兼CEO)は、7年前に「半沢直樹はベンチャーで大成するか?」というコラムを日経電子版に投稿したが、今回は今年の半沢ブームにのって、半沢直樹がVCで雇用できるかを考察している。(内容には、TVドラマ「半沢直樹」の内容が含まれますので、ネタバレなどのご注意を)

○執念が引き起こすコンプライアンス違反や違法紛いに行為は指導が必要

 伊佐山氏によれば、半沢直樹が勤める銀行とベンチャーキャピタル(VC)は同じ金融でも大きな違いがある。銀行が主に融資という形で借り手に返済義務が生じるのに対して、VCは出資という形で返済不要な資金である点だという。VCの投資は損をする確率は高いが、出資企業が成功した時、株式の売却益は融資の金利よりも収益が大きい。さて、銀行員の半沢直樹氏がVCではつとまるか?

  • VCの基礎的な素養である、財務会計や法務の知識、企業の経営実態や技術力を調査する力:半沢氏は帝国航空の再建案の提案内容を見ても現場を徹底的に理解した上で、経営側も納得できるビジネスプラン(事業計画)を書き上げている。半沢氏の知識面は完成度が高い。
  • すでに前作でベンチャー企業を斬新な技術の組み合わせでイノベーションを生み出す機転もあり、ベンチャーに幾度となく襲うピンチを救うため、創造性や解決に向かわせる見事なレジリエンス(復元性)はVCも規範となるほど見事である。どんなピンチもチャンスと考えるポジティブ思考はVCには不可欠な才能である。
  • 最後にVCのみだけが成功すれば良いといった独りよがりでは不十分であり、投資を通して社会の公器としての矜恃なくしては一人前のVCとは言えない。半沢氏は顧客のため、社会のために仕事をする理想のバンカー像を持っているところに重なる点が多い。
  • ただ、半沢氏の執念が時として、コンプライアンス違反や違法紛いの行動は、信用と評判第一のVCにとっては問題になることから、伊佐山氏がきちんとした指導を行う必要があるという。

さて、半沢直樹はVCとして雇用できるか、読者はどう判断しますか。🌇💰💴📖✈️😷💺💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🦠🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:DXで何が何でも生産性向上を」から

2020.9.29   日経産業新聞の記事「眼光紙背:DXで何が何でも生産性向上を」から

期待されるデジタル・トランスフォーメーション(DX)主体の変革

 コラムの著者は、成長率と生産性の低下に歯止めをかけることが菅新内閣改革政権の急務であるとして、鍵となるDXの取り組むを新創設されるデジタル庁の政策に期待している。

◯アベノミクスは経済成長の期待感は高めたが

 前回のデジタル庁の創設に関わって、コラムの著者は、アベノミクスでは、経済成長の期待感だけを上げたことは、日経平均株価を2012年度から2019年度までに2倍以上上げたことからわかるが、実際の平均成長率は、就任1年目の2013年度こそ、2.6%を達成したが、以後は2%台に戻ることはなかった。つまり、技術の進歩や効率的なビジネスモデル導入などを示す「全要素生産性」は一貫して低下を続けている。

このまま、経済が低空飛行のままであれば、コロナ対策やこれまでの債務で、生産性を上げて、稼ぐ力を回復しないと国家破綻が見えてくる。頼れる鍵は、DX主体の業務や規制に変革すれば、生産性を大幅に向上させ、国民の利便性も大きく改善する可能性を秘めている。これを指導し、構想を刷新するデジタル庁に期待したい。📰🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏🇯🇵