Previous month:
2020年8 月
Next month:
2020年10 月

2020年9 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:行政デジタル化、根回しより突破」から

2020.9.24   日経産業新聞の記事「眼光紙背:行政デジタル化、根回しより突破」から

ウォール・ストリート・ジャーナルにも酷評される低い生産性

 WSJ(米ウォール・ストリート・ジャーナル紙)に、行政のデジタル化の遅れが、「痛ましいほど生産性の低い(日本の)国内経済」と酷評された中で、コラムの著者は菅新内閣のスローガン「縦割り・前例主義を打破し、既存権益にとらわらず規制改革を全力で行う」をどうみるかを考察している。

◯過去の内閣も結果が出せず

 このスローガンに則り、新内閣では第1弾としてデジタル庁創設をうたい、年内の基本方針取りまとめと来年通常国会への関連法案提出が9月23日に決まった。担当は、平井卓也デジタル改革相で第4次安倍改造内閣ではデジタル通と言われているが、国会答弁で1回だけタブレット端末を使っただけという。

過去の内閣でもデジタル化推進の旗揚げは多くあった。2001年森喜朗内閣が掲げたe-Japan戦略は5年以内に世界最先端IT国家を目指すとうたった。安倍内閣でも世界最先端IT国家創造宣言(2015年改訂版)では2020年までにワンストップの電子行政サービスを実現すると盛り込んだが。現状は、笑えないジョークにしか思えない。この間、自民党の「IT通」の議員先生の方々は何をされていたのか。

デジタル庁の創設を急ぐのであれば、根回しより現状の国際情勢などを鑑み、突破力で規制緩和を進めるべきだと、コラムの著者は示唆している。WSJの社説に酷評されるまでもなく、現状を突破しなければならないだろう。📰🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:個人の強さと組織の弱さ、コロナで浮き彫りに」から

2020.9.25  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:個人の強さと組織の弱さ、コロナで浮き彫りに」から

個人、組織ともグランドデザインが求められる時

 コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、日本の消費者や日本の経営・マーケティングを国際的な比較を行うと、個人の強さと組織の弱さだという

◯Withコロナ時代に必要なグランドデザイン

 三浦教授によれば、日本人の個人の強さは、

  • 洋の東西を問わず何でも取り入れる雑種文化をもつ
  • 外来品を日本流に改良する改善意識が高い
  • 人間の行動の最高価値を「清浄」という美に感じる
  • 絵画だけでなく日用品にさえも美意識を持つ
  • 品質意識・美意識ともに高く、消費者としてタフで、生産者としても匠の力がある

という。一方、組織には強さが見えず、

  • 意識の高い消費者でも集団となると、集団主義の文化的伝統の下、世間の流行に流されやすい
  • 意識の高い生産者でも企業に入ると、上層部の指示の言いなりとなるやすい。
  • さらに、この指示が、他社横並びであり、企業行動も同質となる。結果、画期的なプロダクトは生まれず、現存品の改良型となる

となっている。コロナ禍で環境が大きく変わったときに、画期的な戦略を出すべき企業上層部が指示を出せない。グランドデザインが出せないのは日本企業の最大の弱点であるという。一方、欧米企業の動きは速い。個人の強さを上手く方向付けするグランドデザインを描ける組織が、withコロナ時代でも強みを発揮するだろう。🛍⛸💰🕶🚗🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵🇺🇸🇩🇪🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:革新的な風土、どう作る」から

2020.9.22  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:革新的な風土、どう作る」から

社内のアイデア・データベースの構築を推奨

 コラムの著者 ロッシェル・カップ氏(ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長)は、CEOを対象とした最近の調査で、日本の経営者やリーダーは、「より革新的な文化の創造」と「破壊的なテクノロジーによる新しいビジネスモデルの創造」が社内の最大課題とするところが多く、その実現に苦労していることを語っている。

○外部のスタートアップ企業との提携による「オープンイノベーション」にはリスクも

  日本企業の中には、社内の文化の革新的なものにかえることを諦めて、スタートアップ企業との連携や買収を通じた「オープンイノベーション」を選ぶところも多い。確かに良い結果を出す可能性もあるが、同時に大きな潜在的リスクを取り込むことにもなるという。そのリスクとは、既存の組織が、外部からの新風を受け止めることに慣れず、折角の革新的なアイデアも十分に活用することなく挫折するものである。欧米の企業は、この革新の実現のために内部資産をうまく留保することである。ところが、アクセンチュアの調査によれば、単にイノベーションプログラムに資金をかけても、成長や市場価値の面で同業他社と比較して業績を多くは落としてしまうという。つまり、イノベーションへの投資は競争優位性を生んでいないのがほとんどであるという。

この要因は、

  • 多くの組織がイノベーションをコアビジネスとは異なる周辺的な活動を捉えてしまう
  • そのためビジネスのやり方自体を根本的にかえるまでにいたらない

とあるという。例えて言えば、月に一度のジョギングでフルマラソンが走れるようになることを期待しているようなものだという。そこで、多くの企業が現在注目しているのが、アイデア・マネジメント・テクノロジーで、新しいウェブベースのアプリケーションで、企業の拠点に依存せず、全ての社員からアイデアを募集して、集中型の社内データベースを構築することという。管理者もこのデータベースによって、最大の可能性を持つアイデアを迅速に選別できるという。管理者は、フォロスルーをしっかり行い、成果が最大になるようにイノベーション活動を管理できるというものだ。この取り組み在胎が企業文化の変化を促すとも、カップ氏は述べている。🛌📖✈️😷💺💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🦠🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:コロナとイベント、オンラインで革新」から

2020.9.18  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:コロナとイベント、オンラインで革新」から

学会活動にもオンラインならではの特徴が

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、新型コロナウイルスがイベントに新たな価値を生むことを、自分が所属する日本マーケティング学会を例にして語っている。

◯参加形態がこれまで以上に多様に

 西川教授は、同学会のケースを紹介している。2012年に設立された日本マーケティング学会は、約2千人の会員のうち、1/3が研究員、2/3が実務家で、両者が交流できる「探究と創発の場」の提供を目指している。学会では、多くの研究報告会が毎月実施され、メインイベントが「マーケティングカンファレンス」である。例年700人ほどの会員が全国から集まり、東京都内の大学で開催されてきた。今年はコロナ禍で、9月18日に実施でオンラインイベントとなった。

流通・サービス・デジタル・医療・健康・鉄道・宇宙など多様な研究テーマを持つ報告会が15会場でオンライン上同時開催された。報告会の後にはポスターセッションやオーラルセッションが催され、基調講演も行われた。

西川教授は、参加することで気付いたオンラインイベントの効用は、

  • 地理的制約がない:全国から参加しやすい。また、同時開催のセッションも録画によって視聴できる。つまり、発表者も参加者もオンラインであるため、特別な録画機材が不要で行えた。これによって時間的制約も受けなくなった。
  • 事後申し込みも可能:開催後1ヶ月間は、録画を視聴でき、見逃しの配信番組のように視聴できる。非会員もお試し価格で視聴できる。

といったメリットも見えた。企業でのイベントにも参考になるだろうと西川教授は語っている。🦠😷📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:リーダー成功の4条件」から

2020.9.23  日経産業新聞の記事「SmartTimes:リーダー成功の4条件」から

経営スタンスにブレがない

 コラムの著者 スティーブン・ブライスタイン氏(レランサ社長)は、欧州企業の製品を取り扱う独立系ディーラーを対象にしたアンケートを元に、ビジネスリーダーの成功要件を考察している。

○コロナ禍があろうがなかろうがビジネスリーダーの推進すべきものは変わらない

 危機的状況におかれると、全システムに影響がでる。それまでうまく動いていたシステムであっても作動しなくなることはしばしば起こる。これを企業経営にあてはめ、ブライスタイン氏は、業績がコロナ禍の発生前後でどのような影響を受けたかを調査した。面白いことに、コロナ禍前から素晴らしい業績を出していたディーラーはコロナ禍後もその業績を維持していた。一方、大きな成長を見せていないディーラーだと、急激に業績を落としていた。この2グループの違いは何かというと、トップの成績を出す企業はコロナ禍があろうがなかろうが、経営スタンスは変わらない点にあるという。

では、コロナ禍でも成功している共通の条件とは何か。

  1. 営業職に対して、平時以上に積極的に顧客とコンタクトを行い、何か手伝えることがないかを尋ねるように促していた。
  2. コロナ禍だからといって、コストを急に抑えたり、状況が好転するまで待つといったことは行わず、ビジネスのどんどん、打って出た。
  3. イノベーションを止めず、営業や新商品の販売でうまくいったものは続行し、そうでないものはカットするといったことを繰り返していた。
  4. リーダーが社員とオープンなコミュニケーションを絶やさなかった。リスクやチャレンジすべきこと、うまくいっていること、そうでないことを正直に伝えていたこと。

つまり、コロナ禍だからいった理由はなく、リーダーシップを発揮し、経営の規範の実践を続けていたにすぎないという。🩺📈😷💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇩🇪🇫🇷🇳🇱🇧🇪🇪🇸🇯🇵