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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリ『自転車王国』大気汚染、決着は2024年?」から 

2019.7.3 日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリ『自転車王国』大気汚染、決着は2024年?」から

道の主役を生活者に戻し大気汚染と戦うパリ市民

 コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)は、大気汚染に悩むパリ市の政策について述べている。

○19世紀のパリ大改造に匹敵する21世紀の大改造

 大気汚染に悩むパリ市は、幾つか政策を実施してきた;

  • 車のナンバーの偶数奇数でパリ市の通過を許可。地下鉄の料金を無料に。
  • ディーゼル車への税制優遇を廃止。2040年までに電気自動車にすると宣言。
  • 2007年、大気汚染対策にレンタル自転車を設置。
  • 自転車通勤補助金制度。

そして、インフラである道路を19世紀のジョルジュ・オスマンのパリ大改造に匹敵する改造に着手する;

  • 「高速自転車」通り(制限時速は市内30㎞、郊外50㎞)の設置。道路を拡幅するのではなく、車道を廃止しそこに設置。歩道に緑を入れ、中央分離帯にも駐輪設備を設置。

とした。問題は自転車運転のための安全教育は義務化されていない。日本とは異なり、道路の並木を倒して拡幅するのではなく、車道を減らすことで、車を制限し、自転車を優遇する方向転換である。🚘🏫🏢💡⚡️💻🌏happy01📂🇫🇷🚲🚴


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:原発基準不適合=停止か、悩む規制委」から

2019.7.2  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:原発基準不適合=停止か、悩む規制委」から

何をもって停止を命じるのか未だ判然としない

 コラムの著者 福岡 幸太郎氏は、原子力発電所の規制基準への「不適合」の解釈をめぐって苦悩しているという。

◯新知見が入ることで複雑化

 今年4月、原子力規制委員会はテロ対策施設の完成が期日に遅れた原子力発電所は不適合状態になるとして停止命令を出す方針を決めた。だが、従来の想定を超える火山灰が原子力発電所の敷地内に降る可能性があるという新知見が出たために、関西電力の3原発には停止命令は出さず、対応の違いを生んだ。

原子炉等規制法によると、規制委員会は規制基準に不適合と判断した原子力発電所に対して停止命令などの必要な措置を求めることができるとされている。4月の関西、四国、九州の各電力会社の5原発10基でテロ対策施設の建設が遅れると規制委員会に説明。暗に猶予を求めたという。これに対して規制委員会は間に合わない場合、基準不適合の状態になるとして停止命令を出す方針を決定した。

ただ、火山灰の新知見に関しては、「想定される自然現象」に対応していないとして基準不適合を認定した。ただ、対象の火山、大山が活火山ではなく、「切迫した状況にない」として停止を命じることはしなかった。

ここにきて規制委員会は、不適合の解釈によって異なる判断をすることになり苦悩している。だが、今回のように新知見が次々と出てくるとすれば、それを規制基準に取り入れることも非常に難しいことを露呈した。何れにしても。何を基準に停止を命じるのかは明確にすべきであろう。🔧💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『経済よりも安全保障』のリスク」から

2019.7.1   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『経済よりも安全保障』のリスク」から

新たな安全保障の視点が必要か

 コラムの著者は、これまでの中国と米国の経済覇権の視点から一歩進んで国家安全保障の問題に発展してきたため、さらに経済の展望が見えにくくなったと語っている。

◯経済問題から安全保障問題に飛び火

 最初は中国が国を挙げて米国などの高度な技術を盗用し先端技術国家を目指す戦略に米トランプ政権は待ったをかけた形であった。高率関税を武器に経済運営の構造改革を中国に迫った。それで、中国の経済も大きな打撃を受け、世界貿易が急減速した。

さらに米国の国家安全保障を脅かすとして、中国の通信機器大手ならびにその県連企業群に対して米国製品の使用禁止などの制限をかけた。さらに、日本などの同盟国にも同調を求めた。日本政府は日米同盟の強化として、中国市場での日本企業の在り方の見直しを考え始める。ファーウェイに限らず、違反する企業は日本政府のみならず米国政府の制裁を受けるリスクをはらんでいる。ここにきて、G20での米中の休戦状態はあるものの、今後政治リスクを回避する安全保障問題を考えておく必要があろう。📳🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝🇨🇳🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:食卓にポピュリズムはいらない」から

2019.6.28   日経産業新聞の記事「眼光紙背:食卓にポピュリズムはいらない」から

産業振興と国際摩擦回避がEUの意義ではなかったのか

 コラムの著者は、地産地消主義ではないが、食卓まで季節労働者の影響を気にする欧州連合の行方に気をもんでいる。

◯欧州連合内で広く流通することの意義

 6月下旬はドイツでは白アスパラガスの収穫が終わる時期だという。日本のタケノコのように旬な味を楽しむのがドイツ流だそうだ。

ただアスパラガス農園で働くのは高い賃金を求めて流入する外国人。かつては東欧、スロバキアなどの季節労働者が来たが、そのスロバキアのアスパラガスを収穫するのはさらに東の諸国の出身者だという。国境を越えて季節労働者が動く現実である。一般にアスパラガスでもひき肉でも、欧州連合域内で広く作付けされ、流通する。時には安全性に問題があり、安心とはいえないものをあるが、割高でもいいから地産地消ですべて賄うなどという美食の国はない。

5月には欧州議会選でEU懐疑派が力を伸ばしたが、イタリアのサルビーニ副首相は自国の農産物の保護を訴えた。もともとの産業振興と国際摩擦回避が意義であった欧州連合で今何がおころうとしているのか、食卓までその影響があるのか。🍴🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝🇩🇪🇫🇷🇮🇹


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:学園ドラマの傾向、現実の変化を反映」から 

2019.5.1  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:学園ドラマの傾向、現実の変化を反映」から

昭和、平成、令和と変わる教師像

コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)は、前回に引き続き令和以前を振り返り、日本独特の教師と生徒の関係を描く学園ドラマについて考察している。

◯社会環境がそのままドラマに

  関沢氏によれば、テレビドラマには特に日本では学園ドラマというジャンルがあるという。米国や韓国の場合は、主に生徒間の友情や恋愛を描くが、日本では、教師と生徒との関係に絞る傾向があるという。

年代 教師の特性 事例 時代背景
1970〜80年代 昭和 新任の教師 「3年B組金八先生」 落ちこぼれ、校内暴力の中に新任教師が入り問題と向き合う
90〜2000年代 平成 異質な経歴 元ロックシンガー、元指揮者、元経理担当、元銀行マン、元暴走族など 学外の価値観を持ち込んで学校問題を一刀両断にする教師像(詰め込み教育からゆとり教育へ)
2010年代 異質な心理 仮面をつけた教師、母校の事件に巻き込まれた教師、鬼の力を封じた教師 内面に問題を抱える教師像。そこにはうつ病など精神疾患を患う教師の実態があるという。(ゆとり教育から脱ゆとり教育へ)
2020年代 令和 異質な思考 予測だが、異質な思考を持った教師像。AI教師や外国人教師、多国籍の生徒 戦後9度目の学習指導要領の改定にアクティブ・ラーニングの導入

関沢氏によれば上表のように、学園ドラマは現実の変化を反映しつつ変貌するようで興味深い。📚🎓💻📱🏠📊🔎⚡️🌍happy01❤️💏