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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:糖度と酸度、個別測定で新たな価値」から

2019.7.25  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:糖度と酸度、個別測定で新たな価値」から

安定的な栽培を実現し農家の独立も支援する

 コラムの著者 窪田新之助氏(農業ジャーナリスト)は、農業法人と連携して、糖分とリコピンを高濃度に含むトマトを生産し、流通まで行う青果物流会社、Happy Qualityの社長、宮地誠氏を取材して、そのビジネスの展望について語っている。

◯同じ飲料や食品などの糖度の値を示すブリックスを味の観点から再考し商機を得る

 窪田氏でさえも誤解していたブリックス。つまりこの値が高いほど甘いと思っていたことで、実は、必ずしもその食品が甘いとは限らないということを宮地社長に教えてもらったという。食品には糖以外にも酸や塩などの成分が含まれており、ブリックスの検査機器もそれらに反応してしまうからである。

宮地氏は同じブリックス値を示す、トマトとレモンを比べると、一方は甘く、他方は酸っぱかった。そこに宮地氏はビジネスチャンスを嗅ぎ取ったという。現在、味の決め手である糖と酸を個別に測定し、数値化できる装置はないという。そこで、ないなら自分で作ろうと、国立開発法人・産業技術総合研究所と連携した。2021年3月をメドに携帯可能な赤外線センサーを完成させ、ハウスでの実証実験を行うという。ハウスのトマトに糖度や酸度が足らなければ、同社がすでに静岡大学と共同研究で得た人工知能を活用した栽培管理法があるという。これを用いると、糖度の数値ごとにトマトを出荷でき、安定した栽培と選果機にも導入できる。この糖度と酸度が新たな基準となり大きな付加価値を生むことになる。このような技術がしいては農家の独立を促すことにもつながるという。🌱🌾🔧💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🍅🍋


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ネットフリックスに選別の波」から

2019.7.29   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ネットフリックスに選別の波」から

LTV(Life Time Values; 顧客生涯価値)の低下が不調の主因

 コラムの著者は、サブスクリプションの代名詞として成長し続けてきたネットフリックスの業績悪化の要因を考察している。

◯競合が増え複数の動画サービスを次々乗り換えるユーザーの増加

 7月18日の同社の株価の急落は時価総額にして、約150億ドル(1兆6千億円)が一瞬に消えたことである。世界の有料会員数は約270万人を確保したが、米国の有料会員が純減したことによるという。

競合が増えたこともあるが、注目すべき構造的要因はサブスクリプションをシビアに選別するようになったユーザーの行動であるという。見たいコンテンツが出た時間だけ契約し、見終わったらさっと解約するユーザーが増えたことである。

サブスクリプション事業は、LTVをいかに伸ばすかがキーだという。概算でLTV=月額料金×購買月数であるから、見終わったらさっさと解約するユーザーが増えるとLTVは上がらない。コンテンツ制作に投資した回収がうまくいかなくなる。この要因は、1月に料金の値上げを発表したことで、これから競合との競争が激しくなると、複数の動画配信サービスの有料登録、解約を繰り返すユーザーが増えると考えられる。

顧客をつなぎとめLTVを下げないためにも、サブスクリプション自体を柔軟に考える必要が出てくるだろう。例えば、使わないときは課金なしといったモードも必要となる。これらの改良がどうなるかが注目されるところだという。📺🎥🔧💻🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦⚽️


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:世界の貿易交渉は変化」から

2019.7.26   日経産業新聞の記事「眼光紙背:世界の貿易交渉は変化」から

課題が多いにもかかわらず改革の進まないWTO(世界貿易機関)

 コラムの著者は、日本政府の韓国向け半導体材料輸出の規制強化は韓国政府のみならず日本企業にも少なからず影響がでると述べている。

◯貿易交渉はWTOから先進国と途上国をメンバーとするメガFTAに

 6月28日、29日と開催されたG20大阪サミットで機能不全に陥っているWTOの改革が声明文に盛り込まれたという。特に貿易紛争解決の役割を担う上級委員会の越権行為を問題視する米国が委員任命をブロックしており、最低必要数の3名を下回って、活動が停止するという異常事態である。さらに、WTOが抱える問題は;

  • 貿易紛争の解決
  • 安全保障を理由とした貿易制限の正当性
  • 補助金や技術移転の強要
  • 政策の透明性の確保のための通報義務とペナルティ
  • 途上国の分類細分化
  • 意思決定におけるコンセンサス方式の見直し
  • デジタル貿易と電子商取引

など課題は多い。紛争解決は上級委員会が消滅しても下部の小委員会の判断を全員参加の一般理事会で採択する方式に変えれば、紛争解決機能の停止は避けられる。しかし、真っ向から反対している中国と米国は協調するとは思えない。改革が頓挫すれば、先進国のWTO離れが加速する。

世界の貿易交渉は、多角的交渉から二国間・複数国間交渉へ、貿易体制は、WTOから先進国と途上国をメンバーとするメガFTAに移行するという。🔧💻🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:天気とビジネス、商品評価に影響も」から 

2019.7.26  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:天気とビジネス、商品評価に影響も」から

天気やカレンダーなどで消費がかわる

 コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、天気がビジネスにどのような影響を与えるかについて考察している。

◯気温、湿度、降雨量、日照時間は直接影響 

 小野教授によると、天気は消費やビジネスに影響を与え、気温、湿度、降雨量、日照時間は消費支出と関連すると指摘されている。ビールや清涼飲料水、アイスクリーム、かき氷、冷やし中華など天気と関係する個別アイテムの売り上げは気温や湿度によって変わるという。

これらは喉の渇きや体を冷やすといった、生理的なニーズを喚起する。さらに、晴天の日、人はなんとなくうれしくなり、どんよりした曇り空や☔️の日は気持ちが沈みがちになる。これはムードとよばれ、感動や怒りとは別の、穏やかな持続する感情であるという。

例えば、レストランの先行研究には、同じレストランで、同じ料理とサービスを提供している場合、雨の日よりも晴れた日の方が料理をより美味しく感じ、サービスを好意的に感じるという。天気以外にカレンダー効果というものがあり、平日よりも週末にはポジティブな感情になりやすく、月初と月末、給料日の前後、午前中と午後などの違いがあるという。また、これらの効果は、消費者のみならず商品やサービスの提供側にも影響を与える。今や異常気象とビジネスの関係なども究明される必要があるだろう。🎓📖🏢🏨⚡️🌍happy01💡💳💰💴⛅️☔️☁︎


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:政治と産業」から

2019.7.23   日経産業新聞の記事「眼光紙背:政治と産業」から

半導体材料の輸出規制強化は日韓お互いに悪影響

 コラムの著者は、日本政府の韓国向け半導体材料輸出の規制強化は韓国政府のみならず日本企業にも少なからず影響がでると述べている。

◯半導体メモリー、液晶テレビ、携帯電話もすべて韓国に追い抜かれ、残った優位な分野も総崩れになるかも

 確かに今回の日本政府の規制強化は韓国の産業界や政府を大混乱に陥れた。しかし、規制強化の理由が日本政府の主張する「国家安全保障上の懸念」であっても、日韓の多くのほとが考えている「徴用工問題への対抗措置」であっても、メモリ分野で高いシェアを持つ韓国の半導体業界に与えた衝撃は大きい。衝撃はやがてどこかで反射して発信源である日本にも戻ってくるだろう。もちろん、韓国の半導体産業は材料、製造設備での日本企業の依存度を急減し、日本の独壇場と威張ってみても、人が作るものである限り代替が存在し、そちらに移行することになる。今までは独壇場といってもコスト的に見合わないだけで日本企業から取り込んでいただけで、韓国内で国産化にむけ動きコストをさげると思われる。さらに、中国は、半導体産業の育成をあげていることから韓国の「脱・日本」を支援することになる。

かつて、半導体メモリー、液晶テレビ、携帯電話もすべて韓国に追い抜かれ、残った優位な分野も今回の措置で総崩れになる可能性もある。どうも日本側に驕りがあったのではないか。 🔧💻🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵🇰🇷