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2018年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:台湾再生エネ政策、険しい道」から

2018.12.5  日経産業新聞の記事「眼光紙背:台湾再生エネ政策、険しい道」から

他山の石としたい住民投票の結果

 コラムの著者は、台湾で11月に統一地方選挙と同時に実施された住民投票で今後の同国のエネルギー政策を左右する決定がされたが、極めて難しい判断であることは日本も学ぶべきであろう。

○脱原発は否定し火力発電は逓減した上で残された道は?

 台湾の住民投票の結果は、

  • 2025年までにすべての原子力発電の運転を停止することを破棄
  • 石炭火力発電所の新増設の禁止
  • 火力発電量を毎年少なくとも1%減

であった。台湾の発電量は、2016年で石炭が37%を占める。原子力14%。そこで、4番目で建設終盤で作業が止まっている龍門原発の建設再開が注目される。だが、主力の第1、第2原発は建設からすでに40年で運転期限が迫っているという。石炭にも頼れず、ここで再生可能エネルギーを最大に伸ばすという極めて厳しい状況である。

国全体の方針を住民投票で決めることは民主主義の原点であるが、エネルギー政策は、多くのファクター、つまり安定供給、安全性、経済性、環境とのバランスと長期的な方針などのファクターが微妙に重なり合っているため、民意をどこまで反映するのか難しい。🗼💡🔎⚡️happy01🌏


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:万博は大阪浮揚につながるか」から

2018.12.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:万博は大阪浮揚につながるか」から

前回の反省点に地元大阪に還元できなかったことがある

 コラムの著者は、2025年大阪で万国博覧会が開催されることが決まり、単純にプラスばかりでない点について語っている。

○前回の仕掛け人、堺屋太一氏の著書の言葉

 テーマパークから古い商店街まで観光都市・大阪の人気は上昇し、万博そのものや準備期間も含め関連企画で観光メニューは増、建設関連企業も恩恵を受け、プラス面が強調される。ただ、開催期間だけの盛り上がりだけでは、地元大阪の経済的な地盤沈下を食い止めることになならないという。前回の仕掛け人、堺屋氏も今年出版した「地上最大の行事 万国博覧会」で、反省点として「万国博の成果が、地元大阪にあまり残らなかったこと」を挙げている。

オリンピック、パラリンピックは都市、万国博覧会は国家プロジェクトである。確かに前回の大阪万博は、新商品開発から若者の生き方まで日本全体に大きな影響を与えた点では成功であった。問題は、誘致の狙いでもある大阪の経済的地盤沈下を食い止めることには至っていない。参加企業や研究者が大阪に拠点を設けたり、投資したり、多くの入場者がのちに移住したりするような永続的な流れが欲しいところである。入場者数だけではなく、具体的な大阪還元を考えなばならない。🇯🇵💡🔎⚡️happy01🌏


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:賭博に溺れた創業者、起業の魂どこへ」から

2018.11.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:賭博に溺れた創業者、起業の魂どこへ」から

深圳市金立通信設備(ジオニー)の創業者 劉立栄氏の挙動

 コラムの著者は、中国のスマートフォン大手のジオニーの創業者で経営トップの劉氏について語っている。

○成功後に起こった経営者の変心

 最近、カルロス・ゴーン元会長の逮捕などで経営者の「カネ」が話題になっているが、中国でも劉氏の行動もあっけにとられるという。ギャンブルで失った金額を一部メディアに告白した。100億元(約1000億円)も負けてはいないが、十数十億元だという。さすがに中国でも経済界に衝撃が走ったという。

1972年生まれの劉氏は、2002年にジオニーを設立し、若者向け商品投入などで人気を博した。しかし、この成功が仇になり、趣味の囲碁に傾倒し、囲碁大会を支援するだけではなく、勤務時間も囲碁。営業幹部には囲碁で信頼した人物を起用したが、ギャンブルにも溺れるようになったという。

社名の由来は「金の品質でトップに立つ」であったが、どこで変心したのか、起業家精神はもはや見えない。📶💡🔎⚡️happy01🌏🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:サウジの改革と新産業都市計画、若い世代の育成、不可欠」から

2018.11.30  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:サウジの改革と新産業都市計画、若い世代の育成、不可欠」から

ネオムメガシティ建設計画

 コラムの著者 内田 裕久氏(東海大学教授)は、今ホットなサウジアラビアの教育について述べている。

◯教育という地道な人材育成が必須

  内田教授は、サウジアラビアの北西部の紅海沿いに最先端技術を駆使して建設する新産業都市「ネオムメガシティー」で必要なことをサウジアラビアのアブドラアジス王立大学で開催された国際諮問委員会に参加し報告している。

サウジアラビアが掲げるビジョン2030を念頭に農業、バイオテクノロジー、水、エネルギー、メディア政策を含む提案、議論を行ったという。日本からの内田教授は、サウジアラビアが実行可能な水素製造と再生可能エネルギーシステム導入を提案、議論を行ったという。さらに内田教授は、10年の活動を通じて、日本でのサウジアラビア留学生の工学教育も指導してきたという。そこでわかったのは、サウジアラビアが技術的な体験、経験不足があるということであった。産業育成には、若い世代の多くの実務経験が不可欠だと実感したという。最近は、女子学生にも門戸を開放し、ムハンマド皇太子が国内で進める改革を多くの若者は支持しているという。改革の成果は徐々に見えてきている段階である。🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日仏3社連合、日産主導で新体制を」から

2018.11.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:日仏3社連合、日産主導で新体制を」から

早急な体制構築が生き残りの明暗を分ける

 コラムの著者は、ゴーン前会長に依存しすぎた日産、ルノー、三菱自動車の3社連合の今後の展開について述べている。

○生き残りをかけた競争激化

 3社連合の体制の見直しが話題になっている。ルノーは電気自動車(EV)などで優れた技術を持つ日産を吸収して、自社を中心に今後の世界自動車戦争に備えたいという思惑。一方、日産は、倒産の危機を救済してもらったとはいえ、不平等な帝権関係を改善したいという。技術面でみると、日産はルノーからほとんど学ぶことがないのが実情であろう。

すでに、自動車業界ではメーカーよりも部品メーカーが台頭しビジネスモデルも変化してきている。欧州ではボッシュやコンチネンタルなどのグローバル・メガサプライヤーが自動車業界を逆支配している。現状はドイツが優勢でフランスのルノーが対応できる戦略は日産を吸収してしまうことだという。

収益力や技術力でルノーを圧倒する日産が3社連合の主導を握り、苦境のルノーとアジアで強い三菱自動車を構成する戦略の方が良き選択と思えるのだが。🚗🚕💡🔎⚡️happy01🌏🇫🇷🇯🇵