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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:明治維新と科学技術、江戸期の伝統、連続的に継ぐ」から

2018.3.16   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:明治維新と科学技術、江戸期の伝統、連続的に継ぐ」から

科学技術史に影響及ぼした江戸期

 コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は今年が明治維新150年であることから科学技術史の視点で江戸期と明治維新に続く流れについて考察している。

◯政治的には非連続な明治維新だが科学技術史では連続性がある

 確かに明治維新は、「幕藩体制の崩壊→王政復古による新政府の発足」で政治的には非連続な分かれ目である。だが、科学技術は、明治維新後の「文明開化」への動きは早くも江戸後期に始動し、それが明治期には連続的に受け継がれたと見る方が妥当だとされているという。

確かに江戸期は鎖国体制で多くの禁令で外国との交流は限定的であったが、それを消化し、自らの知識や経験で昇華させていったところは世界的にもハイレベルで、そのパワーの源は、平賀源内のような町民学者を含めた庶民パワーであったという。限定的な情報を長崎・出島から移入すると、多くの幕府禁令にもかかわらず、出版や知識化する蘭学、洋学として広まり、後世の科学技術の発展に大きな影響を与えている。

例えば、その事例;

  • 新井白石:儒学者でありながら、「采覧異言」「西洋紀聞」を著す
  • 杉田玄白:「解体新書」の訳出。「蘭学事始」を著す
  • 窮理学(物理学):帆足万理
  • 舎密学(化学):宇田川榕庵
  • 数学:関孝和>難問や解法を書いた「算額」を全国の神社や寺に奉納
  • 工学系(からくり):和時計「万年自鳴鐘」の製作者、からくり儀右衛門こと田中久重
  • 反射炉の建設から大砲の鋳造:江川太郎左衛門

など多くが文明開化への素地を作っている。🗻📖🎓🌍🔎⚡happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:オムニチャンネル、その便利さは必要か」から 

2018.3.16   日経産業新聞の記事「横山斉理の目:オムニチャンネル、その便利さは必要か」から

便利さの背景に考えるべきこと

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、世の中がネットとリアルの融合であるオムニチャンネル戦略でマーケティングが進行し便利さは確かに向上したが、そのシワ寄せが多方面に広がっている現実も配慮しなればならないことを示唆している。

○ラストワンマイル問題の発生

  横山教授によるとオムニチャンネル戦略とは、事業者側がインターネットと実店舗(リアル)を継ぎ目なくつなぎ、消費者が商品を「見る」「選ぶ」「買う」「手に入れる」ことをネットとリアルを行き来きを自由にして、顧客との接点を増やそうという戦略である。

だが、オムニチャンネル化が進展すると、商品を最終的にユーザーに届ける役割を行う部門にシワ寄せが来ているという。物流における「ラストワンマイル」問題で、具体的には、商品を届ける宅配業者や商品を受け取るコンビニエンスストアが多忙になるということになる。

宅配業者に関しては再配達問題が顕著で、不在宅に何度訪問しても届けられず、コストばからが上がることになる。これには、

  • 料金を上げる
  • 宅配ポストを設置する
  • シェアエコノミーにより民間労力を活用する

などの多方面から解決が図られる。

コンビニエンスストアについては、店頭での労働負荷が高まっている。オムニチャンネル化で消費者がネットなどで注文した商品をコンビニエンスストアの店頭で受け取ったり、返品できるようになった。こうした店頭業務はスタッフ一人あたりの労働量を増やし、レジの混雑が生まれる。

確かにオムニチャンネル化で利便性は格段に向上するが、反面大きな労働力やコストが生じている。また、環境への配慮も忘れてはならないと、横山教授は示唆している。🏪🚚📦👔💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:認知症、予防する時代に」から

2018.3.15  日経産業新聞の記事「眼光紙背:認知症、予防する時代に」から

注目される「アポリボタンパク質E4」

 コラムの著者は、人類の難病克服の1つが期待できるメカニズムの発見と予防策について語っている。

◯がん治療に使われる遺伝子検査を応用

 最近、聞きなれない、アポリボタンパク質という物質が医学会で注目されているという。このタンパク質の役割は、脂質に結合して血中の脂質を運搬したり、細胞に脂質を受け渡したりするもので、特段特別な性質を持っているわけではないという。

問題はこのタンパク質の3つ遺伝子型E2、E3、 E4のE4がアルツハイマー型認知症との関係が深いと言われているということである。一般的には、E3までを持つ人が多いとされているが、E4は要注意となる。

しかし、どのようにこれを発見するのか。1つの手がかりは、がん治療などで利用される遺伝子検査である。すでに慶応大学病院では、プロジェクトチームを横断的に作り、E4の有無を確認する取り組みを始めているという。

遺伝子検査でE4の存在がわかれば、将来の罹患の可能性を予測したり、分子標的薬の選択などもできるかもしれない。人工知能の出現で一気に遺伝子解析も低コストで行えるようになっている。うまくいけば有効な治療法や予防法への道が開かれる。🎓🔬🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:JK(女子高生)、流行を生み続けて30年」から 

2018.3.14 日経産業新聞の記事「トレンド語り:JK(女子高生)、流行を生み続けて30年」から

平成のトレンドには欠かせない存在

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング社長)は、平成のトレンドリーダがJK(女子高生)であったことは変わらないが今も変化しているという。

○今は「新しい」だけでなく「自分に合うか」どうかが重要

 中村氏の考察では、JKは平成のトレンドリーダであるという。どの世代よりも好奇心が旺盛で常にアンテナを張り、情報交換に余念がない。その動きは流行り廃りだけでなく、新しいトレンドの発信源として興味深いという。

  • 1990年代〜2000年代;ガングロに象徴されるJKバブル期、じゃやりモノをたくさんつけた「歩くトレンド」で分かりやすかった。
  • 2010年代〜;見た目は自然で持ち物はスマートフォン。携帯アプリが重要でインスタグラムやユーチューブで最新情報に触れ、新しいモノを見つけるアップデート世代。トレンドよりは自分の世界観を見せたい傾向が強い。

JKはどの時代も流行には敏感だが、最近は新しいだけではなく、自分に合うかを厳しくチェックする。この行動は企業や大人からは非常に分かりにくいという。👖👧👛💡🏢⚡️🌍🔎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:タツタとタルタ、ネーミングは遺伝する」から 

2018.3.13   日経産業新聞の記事「いいモノ語り:タツタとタルタ、ネーミングは遺伝する」から

メニューをみて即断の決め手

コラムの著者 岩永 嘉弘氏(ネーミング&コピーライター)は、メニューのネーミングが興味深くマーケティングの決め手になることをマクドナルドの商品を事例に述べている。

○競合はメニューの上下左右

 今回はマクドナルドのメニューで岩永氏はそのネーミングの重要性について語っている。ネーミングといっても店舗に入るまで何の効果もない。しかし、店頭で注文するまでの短時間に、顧客の心を掴まないといけない。しかも、オススメは、メニューの中にはギッシリとある。となれば、自分(商品)の美味しさをうまくアピールしなればならない。

今回は、チキンタルタである。ここで、「?」と思わせるのがミソ。定番メニューであるチキンタ「ツ」タではないが、似通ったネーミングである。チキンを使ったバーガーでありながら、竜田揚げではなく、タルタ、つまりタルタルソースが決め手であるということに気づく。そこで、心が動くというわけである。企画者は、おそらくチキンタツタもチキンタルタも両方とも売りたいことも次第に分かってくる。少し冗談めいたネーミングだが、実に巧妙だ。🍴🍔🍔👧🏢💡⚡️🌎happy01