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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:南洋工科大に見る改革の本気度」から

 2017.11.24  日経産業新聞の記事「眼光紙背:南洋工科大に見る改革の本気度」から

大学の改革を推進するシンガポール政府

コラムの著者は、日本の大学のアンチテーゼか、シンガポールの南洋工科大学の改革についてふれている。

◯2006年の大学経営の大改革

 同大学は、シンガポール国立大学と並んで同国を代表する総合大学で、教職員は6700人、2017年度の収入は19億1000万シンガポールドル(約1585億円)で世界の大学ランキングでも常に上位に名を連ねる名門である。

2006年に大学経営の大改革を行った。成功の骨子は、研究大学として知名度を上げるため、副学長にノーベル委員会の科学部門の議場を務めたアンダーソン氏を招聘し、研究や予算を担当させた。研究をしていない教官や教育がうまくいかない教官を約250人解雇。改革に必要な予算が必要な時は、シンガポール政府に認めてもらい刷新を行った。この改革でビジネススクールなど世界から留学生を集め、地位を向上させた。

大学にかける国の真剣さと実行力の大切さを他国にも学ぶ必要があろう。🔎🎓🏢⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:生物物理学の国際展開、領域開発の面白さ、原動力に」から

2017.11.21  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:生物物理学の国際展開、領域開発の面白さ、原動力に」から

新領域への挑戦と日本が世界をリードするというミッション

 コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、恩師・森野米三先生の「誰もしないことをやれ」「世界の目を日本に向けさせろ」という座右の銘を真摯に実践し、東京大学理学部物理学教室で生物物理学を創設し推進してきた歴史に触れている。

◯境界領域開発の面白さが国際展開につながる

 和田教授が森野教授の座右の銘を信じ、真摯に挑戦することで、生物学と物理学の境界領域開発が生物物理学として推進できた。さらにこれが国際的な研究者ネットワークで、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)につながり、日本発の空前絶後の国際プロジェクトとなったという。

生命体が持つ複雑なメカニズム解明の基礎研究を国際的に推進し、成果を人類全体の利益に供することが、HFSPの目的である。1989年には、フランスに国際HFSP推進機構が設置されたという。和田教授は座右の銘をまさに達成したわけだ。🔎🎓📓⚡️💻🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:プラットフォーマーに『太い縄』」から

 2017.11.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:プラットフォーマーに『太い縄』」から

消費者保護や独占禁止法に違反の疑い

コラムの著者は、米ミズリー州の司法長官が同州でグーグルの消費者保護ルールや反トラスト法違反の疑いで調査されていることに言及して、かつてのOSでの疑いのあったマイクロソフト社(MS)の軌跡を垣間見ると語っている。

◯自社のサービスに有利になるように検索結果を表示させた疑い

 グーグルが今月6月に欧州連合(EU)から競争法違反で巨額の制裁金支払いを命じられたのも「自社サービスの優先表示」であった。グーグル嫌いで有名な欧州ではこの厳しい処置は予想されていたが、今回米国本国での反トラスト法による訴追が現実味を帯びてきたことでプラットフォーマーに対する規制強化が本格化する可能性がある。

以前のMSをグーグルが学習していないはずはない。最近は各国当局やメディアとの関係改善に力を入れてきたのにもかかわらず、「嫌われる」理由は「大きくなりすぎた」というのが本音であろう。

プラットフォーマーは相対的な規制の緩さを享受しながら影響力を膨張させてきた。そろそろ図体に見合った「太い縄」が必要になってきたのかもしれない。🔎🇺🇸💰🏢⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:古い薬、新しく使え」から

 2017.11.16  日経産業新聞の記事「眼光紙背:古い薬、新しく使え」から

ドラッグリポジショニングで開発期間の短縮とコスト削減も

コラムの著者は、徳島大学の梶龍児教授らが発表した筋萎縮性側索硬化症(ALS)に既存薬「メコバラミン」での進行抑制の治験が第3相試験に移行するというものに注目している。

◯既存薬を別の病気の治療に使う「ドラッグリポジショニング」

 今回の発表は、もともと手足のしびれなどの末梢神経障害の治療薬である「メコバラミン」をALSの治療につかうというもの。現状、ALSは、広く知られた難病で、宇宙物理学スティーブン・ホーキング博士も罹患していることでも知られている。それだけに今回の治験で効果が認められれば意味合いは非常に大きい。

ドラッグリポジショニングは、開発期間の短縮やコスト削減もはかれ、利点は多い。iPS細胞技術を応用すれば、患者由来のの細胞での罹患状態の再現が可能となることから、既存薬を試しやすい環境になってきたという。🔎🎓🏥💊🏢⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アンケート、コースターで遊び心」から

2017.11 17  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アンケート、コースターで遊び心」から

デザインを工夫してコースターでアンケート回収

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、前回に引き続き、ビール関連で飲食店でのアンケートの回収率の上げマーケティングの重要な情報として使っている事例を紹介している。

○遊び心のあるフォーマット

 西川教授が取り上げたのは、キリンのグループ会社「スプリングバレーブルワリー」(東京・渋谷)で、クラフトビールの醸造設備や飲食スペースを併設した専用施設で横浜、東京、京都で展開している。顧客は、醸造工程を見たり、そのガイドを受けたりしつつ、同ブランドの6種類の定番ビールや期間限定ビールを楽しむことができる。

 ビールの醸造家はキリンビールの開発者で、メニューで紹介されている。ビールとともに出されるコースターには英語で「あなたの感想を共有してね」で矢印が書かれていて、裏面にアンケートの回答を書く仕掛け。遊び心があって、「私はここに住みたい」や映画で有名な「I'll be back」などユニークなものである。

エコの観点からもコースターを再利用し、気軽にかけることを配慮したデザインで約300もの評価や感想が毎月集まるという。このアンケートは開発者にも共有され、同社にとってはラボのような体裁になっている。

アンケートに愛着を感じてもらえたりすることは重要で、他業種でも参考となろう。🍺💡🍴🌍happy01