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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:”ヒア”ラブル端末、耳からの情報でサポート」から

2017.2.6   日経産業新聞の記事「拡大鏡:”ヒア”ラブル端末、耳からの情報でサポート」から

意外に有用な耳からの情報インターフェイス

コラムの筆者 鴻池 賢三氏(AV評論家)は、歩きスマホ対策や新しい応用として「ヒア」ラブル端末について考察している。

◯人間の情報取得は70%が視覚に頼っている

 近頃問題となっている「歩きスマホ」。スマートフォンの画面をみながらあることで安全性、モラルの面で問題視されている。

前提としてモラルの改善であるが、安全性を技術の面でサポートしようとする動きもあるという。

鴻池氏が注目したのがVBのネイン(東京・渋谷)のイヤホン情報端末「APlay」である。

この製品は、アンドロイドスマートフォン用の専用アプリをベースに、ブルートゥース接続のイヤホン部と連携して、利用者の多いSNS(LINEやフェイスブックなど)、メールの読み上げに対応するという。さらに音声認識機能や定型文を利用して返信することもできる。

情報の交換を行いながら、歩きスマホ問題も解決出来る可能性があるという。さらに同社は今後人工知能技術などを活用してさらに応用をひろげるようだ。

メガネ型端末でARなど未来の姿と捉える向きもあるが、鴻池氏は、アイデアとしては凡庸だという。視覚を使う点ではイノベーションとはいえない。人間の情報は70%が視覚に頼っているという。その点、「ヒア(聞く)」ラブルというアプローチは興味深い。耳からの情報だけで、暮らしがサポートできたら、さらにイノベーションが起こるだろう。👂🎵pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline: チョコレート、おいしさ、物理学が説明」から

2017.2.10  日経産業新聞の記事「TechnoOnline: チョコレート、おいしさ、物理学が説明」から

おいしさはプロのなせる技

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、専門用語と複雑な数式が掲載されている物理学会誌の中に馴染み深い「チョコレートのおいしさ」の研究について語っている。

◯特有のココアバターの結晶がおいしさを生む

和田教授は季節柄かチョコレートの物理学を語っている。

買ってきたチョコレートを自分で加工しもう一度固めて形はうまくできても、おいしさや食感が損なわれてしまうという。和田教授も体験した。

チョコレートはココアバターとよばれる油脂の中に、砂糖・カカオマス・乳粉末などが分散したもので、学会誌の筆者は、チョコレートはココアバターが低温で結晶化した、いわば「食べる結晶」であると物理概念で割り切り、その結晶化が素人では難しいとのことであった。

ココアバターは通常のバターとの大きな違いは、25度を超えるまでは結晶固体脂で光沢感があってパリッと割れる。25度を超えると徐々に溶け始め、30度を超えるあたりから一気に融解するという特性がある。固体脂に閉じ込められた甘味や成分が一気に放たれ、チョコレート独特の旨味が出るという。さらに、ココアバターの結晶型はⅠ〜Ⅵ型の6種で、おいしさの条件を満足しているのはⅤ型のみだという、プロはこの制御をうまく行って結晶固体脂にしているそうだ。🍫💡happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:スナップが問う革新の生み方」から

2017.2.9    日経産業新聞の記事「眼光紙背:スナップが問う革新の生み方」から

発想やアイデアが生まれる環境を守るVB創業者たち

コラムの著者は、写真・動画共有アプリ「スナップチャット」の株式公開の申請に投資家との創業者とのギャップについてふれている。

◯企業統治と事業の革新性のジレンマ

同社の新規株式公開申請に対して、規模的に中国のアリババ集団以来の大型上場と投資家も興味を持っている。しかし、投資家の中には反発の声もあるという。

議決権の差のある株式を発行し、創業者の上場後も強い支配圏を持つもので、意思決定の過程で一般の株主をないがしろにしており、企業統治(コーポレートガバナンス)の面で問題があると主張する投資家もいるという。

同様に創業者の権限を温存するIPOで有名なのは、グーグルやフェイスブックである。何故IT系の上場のそのような類似性があるのか。

変化激しいICT業界では、発想力やアイデアがものをいう。株主の意向に振り回されずに、大胆なリスクテイクができる環境を守るというのがその論理である。しかし、本当にそのような「ゆとり経営」で切れ味の良い戦略が生まれるかは不測で、微妙だ議論となっている。💰💹🏢😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:小型スーパー、都心で食品買う場に」から 

2017.2.9   日経産業新聞の記事「横山斉理の目:小型スーパー、都心で食品買う場に」から

流通システムの歴史から見えること

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、最近見かけることが増えた都会の小型スーパーについて流通システムの歴史から読み解いている。

○都心部はフードデザート(食用品がない砂漠)に

都会での小型スーパーが増えている理由は、消費者の都心回帰などに起因しているという。横山教授は、流通システムの歴史を紐解いてその背景を探っている。

  • 戦後:多くの零細店で街の中心地に商店街や市場を形成。エリア全体で品揃えを充実させ大衆のニーズを満たしていた。
  • 総合スーパー(GMS)の誕生;ローコスト経営と仕入れ数量増による低価格販売を強みに既存の小売店から客を奪った。
  • 郊外の強大なショッピンモールの出現;消費者に買い物以外の娯楽も提供。
  • インターネット販売の台頭;GMSの買い物の場としての価値も相対的に下がってきた。

こういった中、かつての郊外のベッドタウンはシニア人口の急増や共働き世帯が増え、より利便性の高い都心回帰に拍車をかけはじめた。しかし、都心はすでに勢いを失った商店街、GMSばかりで、一種のフードデザートとなっていく。

  • 小型スーパー、コンビニの躍進;生鮮食料品を取り扱い、小回りの効く出店が可能である。

こうして小型スーパーは今や都心の消費者の買い物の場となり、品種の少なさと店舗面積が小ささをどう克服するかが課題であるという。🍆🍌🍅🏢happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ダーツの的は両立支援」から

2017.2.8    日経産業新聞の記事「眼光紙背:ダーツの的は両立支援」から

家庭と仕事との両立を支援

コラムの著者は、大阪のある企業の始業前の一風変わったゲームについて触れ、これが家庭と仕事との両立の秘訣だということを説いている。

◯くじにあった社員がダーツゲーム&スピーチ

このゲームは非常用電源システムを販売するワンゲイン(大阪市)のもの。毎朝、始業前にくじに当たった社員がダーツゲームをして、矢の刺さった箇所のテーマをスピーチするというもの;

  • 先週末は何をしましたか?
  • 3万円あったら何に使いますか?

や、”当たりとして”

  • 今日は30分早く帰れます

といった設定。これが約20種あり、社長の梅干得氏が考えている。その狙いは、「社員の相互理解を深める」ためであるという。

同社の社員は10名。その大半が、家庭と仕事を両立させたい女性で、原則ノー残業であるが、両立支援のために、短時間正社員制度なども設けている。ただ、仕組み作りに終始するのではなく、ダーツゲームでお互いの社員が事情を知りあって、急な仕事や引き継ぎもスムースに行うためだという。

制度よりも社員同士が助け合う風土が重要だという具体例として、ワンゲインのダーツゲームは良き事例である。💡🏢😃