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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:悲しい社史つくらぬために」から

2017.1.23    日経産業新聞の記事「眼光紙背:悲しい社史つくらぬために」から

「山一証券の百年」から読み取る

コラムの著者は、四大証券の一角であった山一証券が破綻した1997年の後に発行された「山一証券の百年」を通うじてその頃の課題が今どうなっているのかについて触れている。

◯グローバル資本主義の起源

コラムの著者は、1997年は先の山一証券だけではなく、北海道拓殖銀行の破綻など最後は国が何とかしてくれると思ったいたことが木っ端微塵に吹き飛んだ年であったという。以後、グローバル資本主義が日本企業を席巻し、企業は自己の裁量で乗り切るしかない状況となった。

その後の企業活動はどう変わったか。

経済統計が示すように、企業は、身を守り市場と向き合った。一方で人件費は横ばいのままでリストたは当たり前となり、企業と従業員は感情より勘定で結ばれることになった。過重労働問題の電通、経営危機が終わらない東芝と、当時より良い状態とは決して言えない。企業の経営者は成長戦略だけでなく、規律ある経営かどうかも問われることになってきたからである。

自社の社史に悲しいものを残さないためにも、経営のブラシュアップは終わらない。🌎🏢😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:有機ELテレビ、液晶に勝つか」から

2017.1.23  日経産業新聞の記事「拡大鏡:有機ELテレビ、液晶に勝つか」から

国内市場で今年は注目の二方式

コラムの筆者 山之内 正氏(AV評論家)は、国内テレビ市場の動向について、有機ELか、液晶かといった方式の違い、特徴で市場がどうなるか、今年は目が外せないという。

◯有機ELは生産ネックあり

さて国内テレビ市場で山之内氏は以下のように捉えている;

  有機ELテレビ 液晶テレビ
画質         高いコントラスト 明るい
薄さ 薄くしやすい  
周辺技術     開発途上 熟成
価格 高価 価格安定
画面の大きさ 特定サイズ 小型から大型まで選択肢が広い
視野角・応答 視野角が広く応答が速い 視野角が狭く応答が遅い

といった状況で、当面はどちらも一長一短で二者並立の状況が続きそうだという。

有機ELに関して言えば、画質が評価されて支持をえるか、割高という評価で様子見状態かが予測しにくいという。また、事実上供給がLG一社である点も供給の課題が出てくる可能性もある。

また、機能的な差はないため、映像エンジンをどう実現するかで差別化になるかも課題だという。逆にメーカーの腕の見せ所かもしれない。🎵pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:強烈なドル高時代、幕開け」から

2017.1.20    日経産業新聞の記事「眼光紙背:強烈なドル高時代、幕開け」から

ドル高→米国の覇権強化→ドル高の循環

コラムの著者は、ドル高での政権であったレーガノミクスとは異なってトランプ新政権の世界経済について述べている。

◯米国にとって強いドルが国益につながる時代

コラムの著者が分析するには

①国際化での分業状態で、独占的支配力を持つ米企業が市場も傘下に収め、ドル高は安く買って高く売る収益性を高めている

②トランプノミクスはインフレ圧力と金利圧力上昇を高め、ドル高はそれを抑制する

③強いドルは世界を買い占めるのに有利

④世界のGDPのシェアなどが高まることを通じて強いドルが米国のプレゼンスを一気に押し上げる

といった、米国にとって国益につながる状況がくるという。

ただ、レーガン時代とはことなり、産業競争力は強く、ドル高はますます対外赤字を減らすことにつながり、ドル高の抑止力が減る。つまり、ドル高→米国覇権の強化→ドル高の循環がはじまるという。🌎🏢😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline: 次世代育成、将来見すえ高邁な理念を」から

2017.1.20  日経産業新聞の記事「TechnoOnline: 次世代育成、将来見すえ高邁な理念を」から

スイスの銀行の絵画は?

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、知人のロッテホールディングス社長の佃孝之氏のスイスの銀行に行ったときの逸話から、人材育成について触れている。

◯画家の卵の作品があった

佃氏の談話では、スイスの銀行ならその資本力を象徴するような何億円もするような名画があるとおもったが、実はそうではなかったという。驚いて銀行の行員に尋ねると、画家の卵の絵を毎週掛け替えて展示するのだという。このイメージとのギャップに佃氏は感心したという。

和田教授は、この逸話から銀行は過去ではなく、将来を考える見識の深さがあると感銘した。その根底に次世代を育てていくという高邁な理想が見えて、うれしかったという。

現世代より次世代が優れなければその社会は滅亡することは論理的に必然であろう。その認識を実践しているのはほんの一握りかもしれない。💡pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:働き方改革と消費者、高い要求、適切に対処を」から

2017.1.19  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:働き方改革と消費者、高い要求、適切に対処を」から

世界一の消費者の要求水準と過剰労働の因果関係

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、働き方改革に意外にも世界的にも高い消費者の要求水準と関連があるという。

○顧客の要望の受け止め方が戦時中から変わらず

三浦教授によれば、マーケティング部門の専門家である自分に、一見専門外と思われる過剰労働と働き方問題の相談が来るという。

そのカラクリは、日本の消費者の要求水準の高さからくるという。ただ、別段高い要求水準が悪いわけではない。作り手よりも良いものを目指した結果が世界に冠たるものづくり大国日本を生んだからである。経営戦略論のマイケル・ポータも国や地域が成功するためには高度で要求水神の高い顧客の存在が必要だとも説いている。日本の消費者はまさに競争力の源泉の1つであるという。

ここまでは何の問題もないようだが、それがどうして過剰労働と関係するのか。それは高度な消費者の要求を100%受け止めてしまう企業側の、マネージメントシステムの欠如があると、三浦教授は指摘している。

日本の企業は外資とはことなり、ざっくりとした助け合いの大部屋主義で、何も決まらないシステムである。まさに旧日本軍の失敗が、下士官の無能ではなく、高級将校が戦略を描けけず、戦場でのKKD(勘と経験と度胸)だけで戦った結果であると名著「失敗の本質」(戸部良一ほか著)で述べられている。その頃からと変わらない現在の日本企業の集団主義、先例主義によって過剰労働は一向に減らない。

顧客の要求を100%受け入れるのではなく、その要求を分析分類し、社員に適切な振り分けを行うマネージメントシステムが必要ではないかと三浦教授は示唆している。🚥🏢happy01